弟夫婦のために腕をふるったお兄ちゃん
ハワイで暮らしはじめてからこれまでに、かなりの数の結婚式に参列させていただきました。私の年代ですとやはり「海外挙式=ハワイ」というのがお決まりでしたからね。学生時代の友人やいとこなど、多くのカップルがハワイで結婚式を挙げています。
家族やごく親しい友人を招き、ビーチや教会で結婚式を挙げ、日本で盛大に披露宴を行うというパターンが多かったようですが、双方の友人を多数引き連れての飲み会、宴会の延長のような大騒ぎ結婚式や、新郎新婦だけのささやかなものまで、結婚の祝い方も実にさまざまですね。
先日は友人の息子さんの結婚パーティに招待されました。遂に私も友人の〃子ども〃のイベントに呼ばれるようになってしまったのね〜。
今回は昼間に海の見える結婚式場で式を済ませ、夕方からワイキキのホテルのペントハウスを借りて、パーティを開くということでした。会場の飾り付けも家族で手分けしてやるとのことで、「花瓶貸して〜」と、パーティ前夜に大慌ての友人からSOSの電話がありました。
ラナイからの夜景はとってもロマンチック。
パーティではケータリングを頼まずに、東京のイタリアンレストランでシェフをしている新郎のお兄ちゃんが、弟夫婦のために腕を振るうということでした。なんと麗しい兄弟愛!
式の2日前にハワイ入りし、市内のスーパーや魚屋をまわって食材を調達し、新郎新婦と、彼らの結婚を祝ってくれる人たちのために、お兄ちゃんはこんなにたくさんのお料理をこしらえてくれました。
美味しそう〜!お腹いっぱい食べるぞ〜!
ウェディングケーキはハワイらしくテッズ・ベーカリーのカスタードパイ。横にはチョコレートでお祝いのメッセージが。新郎新婦はもちろん、参加者全員がこの粋なサプライズに「グッ」ときてしまいました。
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大盛り上がりのケーキカット。お幸せに〜。
お兄ちゃんはパーティの間、ほとんどキッチンから出てくることはありませんでした。
パーティが始まってもずっとキッチンで奮闘していましたが、たまに出て来て、「うまい!」って食べるみんなの様子を、お兄ちゃんはとっても嬉しそうに眺めていました。
もう20年以上前になりますか、私たちの結婚式に参列するため日本から家族や親戚がドヤドヤとハワイにやってきました。式の前夜、みんなで食事に出掛けようとしたところ、いつもはおとなしい母がこのときは「お赤飯を作る」と言い張りました。そのためにわざわざ日本から餅米と小豆まで持って来たというのです。ハワイ滞在中は母にゆっくりしてもらいたかったので、「そんなことしないで〜。美味しいもの食べにいこうよ」と、その晩は無理矢理母を連れ出しました。そして結局母は、お赤飯を作ることなく帰国しました。
みなが帰ったあと、台所にぽつんと置いてあった餅米と小豆を見て、母にすまないことをしてしまったと後悔したのを覚えています。結婚パーティで一生懸命料理をつくっているお兄ちゃんをみながら、そんな昔のことを思い出しておりました。
最後にお兄ちゃんをキッチンから無理矢理連れ出して、弟と仲良くツーショット。心のこもった素晴らしいパーティでした。お兄ちゃん、お疲れさま。弟くんは素敵な奥さまとお幸せにね〜。
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