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第10回 カホオラベ4話

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2001年01月14日

第10回 カホオラベ4話


キャンプの1日は寒い夜明け前のプウの音で始まります。真っ暗闇の中、懐中電灯だけを頼りに、朝ご飯の担当グループが台所兼食堂に集まり準備します。この島では時計は役に立ちません。その昔、プウはハワイアンの生活では仕事や儀式の合図に使われていました。1982年からPKOにより復活したマカヒキという(雨と肥沃の神、ロノに捧げる)儀式でもプウは大切な合図として使われています。

島は赤土でおおわれています。所々に米軍が設置した装置が見られます。向こうに見えるのはモロカイ島

起床してもたもたしているうちに、2回目のプウがなり、全員でムアハイクプナに行き、マウイ島のハレアカアラ山の向こうから昇る日の出を拝みます。雲や霞が晴れてきれいに太陽が見えるまで延々と日の出のチャント「エ・アラ・エ」を捧げ続けます。

朝食後、文化活動をします。各グループに分かれて、花壇に肥料を埋めたり、畑を耕したり、昔使われたフラの石舞台の周辺の草むしりをしたり、限られた量の飲料水を汲みに、軍が運んでくる山の上の水瓶まで登ったりします。鍋や野菜を洗う海水を汲んで2人係りで運ぶ時、戻ってくる間に貴重な水を少しでもこぼしたりすると罪の意識を感じます。午後は、きれいになった石舞台でフラの練習をしたり、PKOの案内でハキオアバ周辺を見て回りました。宗教儀式に使われた女性専用の寺、ハレ オ・パパや、男性専用の寺、ハレ・ムアがあったり、かつて漁師が海洋安全を祈願した際に捧げた貝が置かれていました。様々な文化遺産から、いかにハワイアン達がカナロアを崇拝し、マナを祈願していたかが窺われました。その昔、家畜として使われていた山羊の化石のような糞も転がっていました。

私は生まれて初めてのキャンプで、食事もおいしく頂き、寝袋でもしっかり熟睡できましたが、視力の悪さを恨みました。コンタクトレンズをはめないと盲目状態なので、起床してすぐ入れるのですが、これが予想以上にきつかった。荷物を入れてきた容器に鏡を乗せて、その前にしゃがみ、開かない目をこじあけて入れます。寒さでかじかんだがさがさの指を使って入れるのですが、体中に染み付いた土埃と、(それを落とそうと何度も無駄な努力をして使いまくる)お尻拭きの洗剤が混じっているので、痛いのしみるのって、それはもう拷問のようでした。乾ききっているようでも涙が出てくれるので、しばらく我慢して目をつぶっていると、やがて、夜の間に靴の中に入ったさそりや、海水で洗って干しておいた下着が吹っ飛んでまた埃まみれになっていたりするのを悲しく発見できるようになりました。人間の体はうまく出来ています。(つづく)

by Shoko

リンク
私達に同行した地元新聞社(ホノルル・アドバタイザー)のカメラマンの写真と記者の記事が載っています。
http://starbulletin.com/98/04/16/features/story1.html

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