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人気連載「Akikoのレイ日記」

第21回 フェザー (羽毛)・レイ

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2006年02月01日

第21回 フェザー (羽毛)・レイ

地球の歩き方の「リゾート・オアフ島」で見て以来、前から挑戦してみたかったフェザー・レイ(羽毛のレイ)の教室に遂に行ってきました! レッスンをしているお店の名前は「Na Lima Mili Hulu No`eau」。このとっても長く意味不明の店名は「”Skilled hands Touch the Feathers” 羽で上手に製品を作る名手」という意味なんだそうです。カパフル通りにあるお店には外側に何の看板もなく「Feather」と怪しく光るサインだけが頼り。入り口のドアを開けるとそこには…前出のガイドブックをはじめ様々な本で紹介されている、有名なアンティ・メアリールーが、そこだけ何十年も時間が止まったようにたくさんの羽毛に囲まれてゆったりとフェザー・レイの製作をしていました。

ご挨拶をすると、その手元にはなんと日本の糸切りはさみと、帯止めが。洋裁の本で見て気に入ったそうで、レイ作りにとっても便利なんだそうです。また彼女は日本の血を引いていて、日本に住んでいたこともあるんだとか。ハワイでも希少なフェザーレイのお店で、同じ国の血を引く方に出会うなんてさすがハワイ、不思議な気分。

クラスを実際に教えているのは、アンティ・メアリールーではく、娘さんのポレットさんです。その昔、茨城の常磐ハワイアンセンター(懐かしい!)に2ヶ月ほどデモンストレーションのために行っていたというポレットさんは、とっても明るい先生。お店の中を一通り案内してもらい、フェザーレイについて少し説明してもらいました。

数日でなくなってしまう花のレイに対し、形が後に残るフェザーレイは、ハワイの王室など身分の高い者が身につける、特別なレイだったそうです。色とりどりのトロピカルな鳥たちの羽を使ったレイは、何万もの羽根を手作業で作るその労力の大変さと、鮮やか彩りで珍重されました。しかしながら、現在はそれらのハワイ原産の鳥は保護鳥となっており羽の入手が困難なため、主にアヒルやガチョウの羽を染めたものが使われているそうです。フェザーレイ自体、作る人も非常に少なくなってきたそうで、このお店も採算をとるというよりは、伝統の技術を少しでも多くの人に伝えて残したいという願いから続けているようです。


ヴィリ・ポエポエ


フム・パパ & カモエ

 

フェザー・レイには大きく分けて2つの種類があります。1つは伝統的なスタイル「Wili Poepoe(ヴィリ・ポエポエ)」。これは首に巻いたり、帽子につけたりするもので、芯となる糸にらせん状に羽を巻き付けて行くものです。もう1つは、帽子のリボンに使われるコンテンポラリー・スタイルのフラットなレイ。土台に針を使って縫いつけていく「Humupapa(フム・パパ」」と、糸で巻き付けていく「Kamoe(カモエ)」があります。最初のレッスンでは、伝統的なヴィリ・ポエポエから習います。

まずは色選び。羽毛はカラフルな様々な色をチョイスできるのですが、私は一番ベーシックだというオアフ島の色・イリマ・カラー(山吹色)を選びました。最初は羽毛のカットから。1本ずつ、羽のトップから1インチ(約2・)のところを、糸切りはさみでカットします(写真1)。そしてVの字になった残りの部分をまた1インチ分カット(写真2)。残った根本の部分は捨てます。

最初にカットしたトップの部分がヴィリ・ポエポエに、もう一つVの字の方がフム・パパかカモエのレイに使われるのだそうです。つまり1つの羽から2種類のレイが作れるので、せっかくの材料をムダにしないというわけです。羽の中にはきれいに広がっていないものが混ざっています。なので通常はレイを作る前に、羽の準備をするそうです。まず羽を枕カバーに入れて、空気を入れて余裕を持たせて口を閉じ、霧吹きでしめらせます。そしてそれを30分くらい乾燥機(!)にかけると羽がきれいにふわっと広がるそうです。伝統工芸に乾燥機…おもしろいですよね。

その後ひたすらカットし続けて、ある程度羽がたまった時点でレイ本体の作り方を教わります。芯となる4本取りの毛糸を用意し、その端にリポンをくくりつけます。そのすぐ下から羽を同色の綿糸で1本づつ巻き付けていきます。羽は爪で押して反りをつけ(私は爪が短くてうまく反りがつかず、見かねたポレットはスプーンを持ってきてくれた)、芯に押さえつけながら糸を3周巻き付け、輪にとおすようにしてでとめます。これを1枚1枚少しずつらせん状に位置をずらしながらやっていくのです。

これが難しい! 私が不器用なのかもしれませんが、羽の間が均等にならなかったり、らせん状にならなかったりで、2時間やって写真の通り! たったの2・! これをなんと50・もやるっていうんだから気の遠くなるような作業です。これはすべておうちでの宿題。日本からのお客さんもよく来るそうなんですが、「みんな1回のレッスンだけでちゃんと作れたかしら?」とポレットは心配してました。

終わったらまた教室に来なさいと言われました。でも…いつになったら終わるの? ポレットは「わからないことがあったらいつでも聞きにきていいよ」ととっても親切なんだけど。もしかしたら来月の話題もまたこのレイをひたすら作ってる話かもしれないです….。(by Akiko)

●Na Lima Mili Hulu Noeau(ナ・リマ・ミリ・フル・ノエアウ)
762 Kapahulu Ave.
Tel: 932-0865
営業時間:9:00〜21:00
※1レッスン2時間くらいで$5 。材料費は$20ちょっと(買ったらすごく高いです)。事前に電話で要予約。予約を電話で入れられるくらい英語ができれば言葉はなんとかなるでしょう。

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