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ハワイ歩き方事務局
人気連載「インターンの生活」

第04回 病院と保険

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2004年08月21日

第4回 病院と保険


美しい大自然も時には悩みのタネ

●私を悩ませるハワイの自然
私が今、住んでいる家は1920年代に建てられた家だそうです。3ベッドルーム、キッチンとリビングルームがあるのですが、外観は白いペンキで塗られていて、結構かわいいお家なのです。でも、網戸はきちんと閉まらずに隙間があるし、リビングのカーペットも薄汚れています。私は1月にハワイに引っ越してきましたが、1月といえどもハワイは日本の春のような気候。真っ先に私を悩ませたのは「虫」なのでした(実は、今も悩まされていますが…)。

足を中心に、たくさん虫に刺され、何度も何度もぶり返す痒み。お部屋のクローゼットに入れたTシャツには、虫が湧き、お部屋には小さなムカデのような虫がはう始末。虫が嫌いで、「どこかに虫が潜んでいて、私を狙っている…」。このジワジワ迫る精神的ダメージに弱い私は、ストレスも重なり、掻けば掻くほど湿疹が出ている範囲が広がってきたのでした。

次に、私を悩ませたのが強い日差し。ハワイに到着した日から日焼け止めクリームはもちろん手放せません。でも、夏以外に、それもSPF50なんて強い日焼け止めクリームを使ったことのない私は、日焼け止めクリームにも悩まされることに… ある日、まだ1月というのに日差しも強く、ランドリーをしているだけで汗ばむような日でした。もちろん、午前中といえども日焼け止めクリームはしっかり塗っていたのです。すると、突然、目に何か刺さるような刺激。「おかしいなー?」と、思っていると顔と腕に痒みが。そして、私の顔と腕の皮膚は、赤い湿疹ができて、皮膚が硬くなっていくのを感じて大慌て。いくら、もう若くはないといっても、お肌の調子は気になります。ほぼ全身に広がった皮膚トラブルに、「これはヤバイ」と、ようやく病院行きを決意したのです。

●英語オンリーでも病院に行く


現在の私の日焼け止めコレクション、これにはかぶれてません

J-1ビザで研修を受ける場合は、その研修期間+1カ月分、日本で旅行者用の傷害保険に加入しなければなりません。その保険会社のコールセンターに電話をして、「皮膚科を紹介してください」とお願いしたところ、「ドクターズ・オン・コールを紹介しようと思っていました。そこは皮膚科はなくて、内科と婦人科です」との返事。「明らかに皮膚がおかしいのに、なぜ内科にかかるのか?」と、正直、少々憤りを感じざるを得なかったのです。「これは、自力でなんとか皮膚科に行くしかない」と決断。会社の健康診断で使った病院に皮膚科があることが分かり、つたない英語で、皮膚科という単語「dermatology」も調べずに電話。なんとかアポイントを取り、病院に出向きました(通常は、ドクターズ・オン・コールに出向いても何も問題はないようです。私は気が短すぎました)。

日本語を話せる人がいない病院。「本当に、私はちゃんと治療が受けられるのだろうか? でも、症状は一目瞭然だから、ま、痒いとか、何日前からだ、とか言えれば大丈夫だろう」と自分に言い聞かせます。念のため、いつから症状が出たかだけはメモしていきました。使っている日焼け止めクリームを2種類持参し、先生に見せたところ、「こんなにいろんな成分が入っていたら、どれが悪いのか特定できないわ。薬を出しますから」とのこと。すごく身構えて、電子辞書の準備も万端だったけれど、案外簡単に診療は終わってしまいました。皮膚科の診療は、長く続いた症状ほど原因を特定するのが難しいそうで、もう原因云々よりも、今ある症状を抑える治療が優先されます。でも、先生は、ちゃんと刺激の少ない日焼け止めクリームを紹介してくれました。

●治療費など保険の申請
さて、治療は無事に終わりましたが、ここからもうひと踏ん張りです。この病院の皮膚科では、直接、旅行者傷害保険に治療費を請求した経験がないから、「やり方が分からない」と言われてしまいました。しかし、日本人の多いハワイ。病院と契約をしている通訳の人が電話で手続きを一通り説明してくれました(私にも、病院のスタッフにも)。保険会社のパンフレットにもあるように、治療内容を証明する書類に先生の所見とサイン、そして私の連絡先を記入して、病院側に提出。後は、病院と保険会社との直接のやりとりで精算が終わるということで、一安心。

アメリカでの医療費は高い、ということは分かっていました。というより、日本の医療費も高いのですが、3割負担なので、そんなに実感していなかっただけですね。治療費と薬に、それぞれ$80近くかかりました。治療費は保険会社に直接請求してもらうことになっているので、今回の一時負担は薬代の$80。薬を買ったら、窓口で「保険会社に請求の必要があるので」という風に言えば、申請用フォームを渡してくれます。それに必要事項を記入し、レシートを添付して保険会社に送れば、後でお金が戻ってくるという仕組みです。


保険の申請書類は何枚もコピーしておくと便利です!

●一難去ってまた一難
病院から出してもらった薬は、よく効きました。「1週間使用して症状が改善されなかったら、また必ず病院に来るように」と言われていましたが、3日ほどで驚くほど症状がなくなり、やっぱり何か体の具合が悪くなったときには、我慢をせずに、専門家に相談するのが一番、と痛感。「いやー、健康って本当にいいですね」と思っていたある日、会社から帰ると病院から留守番電話にメッセージが残っていたのです。なにやら「病院に電話してくれ」とのこと。数日、うっかり電話をしないで過ごしていたら、今度は手紙が届いていました。それは、なんと請求書!! 「これは、やばい」と次の日早起きをして病院に電話。保険会社の手続きが完了せず、私の治療費が入金されていないらしい。「本当に、皮膚の病気だというのに内科を紹介したり、お金の振込みもしてくれないなんて、いったい保険会社のサービスってどこまでいい加減なの!?」と、ピリピリする私。実は、お金の振込みが遅れるなど、私は最もやってはいけないことだと思っていて、日本では何の支払いも遅延したことなどなかったのです。保険会社のカスタマーセンターに電話をすると、そこでは「保険の支払いについては管理していない」といわれ、「東海岸にあるオフィスに電話して欲しい」とのこと。時差があるので、私は早起きをして、また次の日に電話。ここでも暖簾に腕押しの対応。とにかく、担当の人に確認してもらって、こちらに電話してもらえるようにお願いしました。その後、無事にお金の入金も行われ、私の元に再度請求がくることもなく、無事に手続きは終了。立て替えた薬代も、無事に小切手で戻ってきました。一時は、「どうなることか」と思いましたが、保険金支払いの承認には時間がかかるようなので、焦らずに構えていて大丈夫みたいです。

素直にドクターズ・オン・コールに行けば、最初からこんなハプニングに見舞われることはなかったんですけどね。でも、いい経験になりました。「もう、病院に行くのも怖くないです」。でも、その後はいたって健康。傷害保険を利用すれば、インターンとしてアメリカに滞在中の治療費は全額保険会社の方でカバーされます。滞在中に具合が悪くなったときには、躊躇せず、すぐに病院に行きましょう!!

●ミカも一言
私もハワイに来てから、虫に悩まされたひとり。ハワイに到着してから2週間くらい経ったころ、「どうも足が痒いな〜、まだ1月だけど、ハワイだから蚊に刺されたのかな?」と、あまり気に留めていませんでした。ところが、2-3日すると、あまりの痒みに耐え切れず、仕事中はずっと足を「ボリボリ」と騒音を立てながらかき、かゆみで夜も寝れないほどの、ものすごい痒みに襲われたのです。ふと足を見てみると(もっと早く見てればいいのですけどね)、明らかに蚊に刺された跡とは異なる、虫さされの跡が片足ずつ、それぞれ約80箇所(頑張って数えたのです)もあるじゃないですか 家のハウスメート2人も同様の虫刺されに襲われていないか、と尋ねてみると、彼女達は全く虫に刺されていないのです。同じ家に暮らしているのに、なぜ私だけがこんなに虫にされるの? ハウスメートの話だと、彼女の部屋のベッドの上でピョンピョン跳ねる「ノミ」らしき物体を彼女は見たことがあるというのです。でも、彼女は全く刺されていないのです。「きっと、ミカの血は虫に好まれるおいしい血なのね」とハウスメート。「そんなのんきなことを言っている場合ではない 痒くて夜も眠れないのに」と思いつつ、保険会社で紹介していただいた病院へ直行。この時は、手続きや支払い面での問題は特に発生せず、診断料から薬代まで全て保険でカバーされました。

紹介された病院へ行くと、担当の先生がペンを片手に紙に図を書きながら、丁寧に状況を説明してくれました。「虫に刺された場所は、手先と足のひざにかけてまで。お腹にも数箇所刺されているね。もし、これがベッドに住み付く虫なら、体中を刺されるはず。ということは、カーペットから新しい血を求めてジャンプしてきた虫たちに手先と足先の血を吸われたんだね。こっちの虫って、本当に新しい血が好きみたいだからねぇ… 今後、この虫に刺されない対応策として、ベッドをビニールで覆って、虫がベッドの上に這い上がってこないようにしましょう。そして、その上にバスタオルを引いてベッドシーツをかければ、ビニールの違和感なく眠れると思うよ。もちろん、カーペットは取り外した方がいいですね」と先生。ベッドにビニールを引くとは、ちょっと不思議ではありますが、効果はありそう。でも、家のオーナーと相談して、結局、カーペットを取り外し、ベッドも別のものと交換することに。それからは、虫刺されはなくなりました。でも、その時の虫刺されの跡は、まだ足に残っているんですよね。

ハワイの虫が新しい血を好むのは結構本当のようで、ハワイに来たばかりの時は、多くの人が虫の攻撃にあうようです。ハワイ滞在5カ月が経とうとしている今、蚊以外の虫には全く刺されていない私… もう、私の血までもがハワイ色に染まってきたということかしら? 

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(Yumi)

プロフィール
ミカ: 日本の企業で4年間システムプログラマーとして働いた後、さらなる経験を積むためにインターンシップに参加。2004年1月からハワイの歩き方編集部で研修中。生まれも育ちも長野県の信州人。海に囲まれた生活は初めてなので、新しい環境を満喫しています。「ずく(気力)」だして、インターン生活に励んでますよ 日本の短大を卒業後、ネブラスカ州の大学に編入したため、アメリカ生活は今回で2度目。ハワイでのインターン生活に奮闘中。

ユミ: 九州の大学を卒業後、東京で就職。文学部卒業のくせに、なぜかIT企業へ。コンピュータ言語と格闘し、社会の荒波に揉まれて9年が過ぎようとしていた頃、アメリカ西海岸に語学留学を決意。半年間の超お気楽な生活を送った後、再び東京へ。2度と同じ仕事には戻るまいと決心していたのに、なぜかまた同じ職業に(社会は厳しいのです)。2年後、経験を踏まえ、自分の活躍できるフィールドを広げたいという思いを実現するために、インターン研修へ。さて、30歳を過ぎてから日本を飛び出してしまって、これから先どうなることでしょう? 「一度しかない人生だから」といろいろ挑戦してみるのも良いのでは。これは達観? それとも言い訳? 良くも悪くも私の人生と現在、ハワイで充実した研修生活を送っています。

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