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ハワイ歩き方事務局
人気連載「ハワイでサーフィン」

第04回 CAで体当たりサーフレッスン

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2004年07月01日

今月は1週間の休暇を取って、カリフォルニアに旅行しました。もちろん、ここでもサーフィン楽しみました。以前、サンディエゴに滞在していた時にサーフィン始めていれば、今頃は!? と、ちょっと後悔の旅となりました。

ハワイでサーフィン 第4回 CAで体当たりサーフィン・レッスン


ちょっと寒そうなビーチと海の男Donとサーフボード

サンディエゴでもサーフィン
1週間の休暇を利用して、友達がいるサンディエゴに行ってきました。お世話になったホストファミリーや親友に再会でき、とても楽しかったです。言うまでもなく、カリフォルニアにもサーファーが大勢います。私がお世話になったホストファザーのDon(ダン)もその一人。今は大きなお腹をしていますが、若いころはライフ・ガードとして活躍した、正真正銘の海の男なのです。彼のガレージでサーフボードを見つけた私は、早速、ダンに手ほどきを受けることになりました。

彼が私に薦めてくれたのは、6フィート8インチ(約2メートル7センチ)の、ショートボードとロングボードの中間くらいの大きさのボード。私の身長はそんなに高くないし、あまり体重もないから、「それくらいが、ちょうど良いだろう」ということでした。(といっても、実はガレージには2つしかボードが無かったんですけどね)。前回も報告した通り、今、自分のボードを探している最中で、友人が持っている少し小さめのボードとロングボードのどちらがいいのか、随分悩んでいたので、これくらいのボードを試せるのは私にとってはとてもいい機会だったのです

オンボロのトラックにボードを載せて、目指すはダンが育ったラ・ホーヤ海岸。ここはとっても美しい海岸として知られていますが、正直、ハワイの海の方が綺麗 しかも、サンディエゴは「ジューン・グルーム(June Gloom)」と言って、6月は曇りの日が多く、海の水もすごく冷たかったです。ハワイの感覚で海に出かけた私は、もちろんウェットスーツなど持っていませんでした。寒くなったら上がればいんだし、水着だけでジャンプ・イン

「右から来る波に乗ればいいの? 左から来る波に乗ればいいの?」と私。
そんな質問に、ダンは静かにアドバイス。
「まずは、真っ直ぐ進むことだけを考えて、どちらから来る波とか考えなくていいから」
「それから、まだ立たなくていいから。ボードに寝そべったままで、バランスをとりなさい」
「え? ダン。私はハワイでも何度かレッスンを受けて、たまには立ったりしたんだよ!?」
でも、ここはダンの言う通り、ボードに寝そべったまま、波が来たときにボードを押してもらいました。このボードではやっぱりバランスをとるのが難しく、ただ寝そべっているだけでもすぐにひっくり返ってしまいます。さすが、ダン、初心者の私ができないことをよく分かっている


これは2日後の写真。歯が折れなくて良かった

Ouch(痛い)
ボードから落ちて、「水が冷たーい」と思った瞬間、突然、次の波に押されたボードが私の顔にぶつかったのです。「キャー、痛いっ!!

私は、基本的なミスを犯していたのです。ボードから落ちた後は、すぐにボードに乗るか、ボードの後ろか横に出ないと危険なのに、しっかりとボードの前にいたのです。衝突の瞬間は、正直、何が起こったのか分かりませんでした。

ハワイで練習中にも、同じようなミスを犯していたと思うのですが、かろうじて怪我を免れていたのです。「どうして、旅行先でこんなことに? それは、私の運勢が良くなかったからなのか?」。占いで、「気分転換に旅行など、もってのほかです」って書いてあったのは、このことを示唆していたのでしょうか?

あまりにも、しびれるような感覚に嫌な予感がし、ダンに私の顔を見せたら、「ユミ、ビーチに上がろうか」。ダンの穏やかな口調に、私は軽い傷で済んだと思ったのですが、実はすごく深い傷で、ダンに私の顔を見てもらったときには激しく流血していたらしいのです。サーフボードは私のあごに青あざを残し、下唇のすぐ下を2センチ近くカットしました。私は口の中も切っていたので、傷が外から内側まで貫通しているのではないか、とヒヤヒヤでした。

ライフガードのところに言って消毒をしてもらい、ER(救急治療室)に行くように言われました。「サーフボードがあたったの? よくあることだよ。ただ、数針縫うかもね」

トラックに揺られ、パシフィック・ビーチへ移動し、そこでERへ。「サーフボードがあたったの? よくあることだよ」と、ここでも同じ言葉。そして、余裕の対応。さすがERだけあって、受付の人の対応も素早く、診察から治療まで、約30分ほどで終わりました。手術の内容は、あまりにも痛々しいので割愛しますが、6針縫った術後の私の唇は通常の3倍ほどに赤く腫れ上がり、口の中も内出血と傷で真っ赤。映画「キル・ビル」で怪我を負ったウマ・サーマンの上を行く生々しさでした。実は、その写真も撮ってみたんですけど、あまりにもひどいので、ここには載せられません

みんなには、「目じゃなくて良かったね」、「歯が折れてたら、日本に帰らなくちゃいけないところだったよ」と、いかに不幸中の幸いだったか教えられ、終いには、「唇を少し大きくしてセクシーにするために、整形したんでしょ?」とまで言われる始末。まさか!?…


波についてもっと勉強が必要

なぜ、ハワイでは怪我しなかったの?
ハワイに戻ってきても、懲りずにサーフィンに行く私。怪我をして1週間、ようやく傷口がふさがったばかりなのに? ちょっと、無茶だったかな?

海を眺めていると、やっぱりハワイとサンディエゴの波は違う。どうしてかな。海が深いのかな?  海や波についてよく分かってない私に、いつも海に入る前に、友人が波の状態などを教えてくれます。そして、私がどの辺りに行けば練習できるかも、教えてくれます(何も知らないで入ると、危険ですからね)。

「ユミ、カリフォルニアの波はビーチブレイクだから、カールするのが早いの。だから、早く波をキャッチしないといけないのね。だから、カリフォルニアの人はショートボードを使っている人が多いの。ハワイはリーフブレイクだから、ゆっくりカールするのよ。それから、沖の方から何度も何度も波ができるから、ロングボードで長く波に乗るのを楽しむ人も多いの。今日は風が強いし、潮がだんだん満ちてきてるから、結構波が荒いんだけど、ユミはビーチに近い内側で、小さくなった波で練習するといいよ」

ビーチブレイクとは、海底が砂で覆われている所でできる波。リーフブレイクは海底がコーラルリーフまたは岩で覆われている所で出来る波。波の種類は大きく分けて3つ、この2つの波ともう一つ、ポイントブレイク。ポイントブレイクは、岩場にぶつかる波のことだそうです。

どうして私が怪我をしたか、分かりました。ハワイでは、「ああ、海面が盛り上がってきた〜、波がくる〜、波がきた〜」と、自分の所に波がくるのをある程度の時間を持って確認できるのですが、ラ・ホーヤではそのタイミングがすごく短くて、慣れていない私は次の波がすぐに来ることを予測できなかったのです。そして、なぜダンが大きめのショートボードを私に薦めたかも分かりました。カリフォルニアではショートボードが主流。彼らからみると、私にはロングボードとショートボードの中間くらいの長さが一番合ってるんでしょうね。勉強になりました。


近くに多くのサーファーがいると、やっぱり怖いです…

私がいつも練習に連れて行ってもらっているのは、ダイヤモンドヘッド。ここは風が強いので、ウィンドサーファーもたくさんいます。先日はサーファーとウィンドサーファーがたくさん沖にでていて、さすがにケガ直後の私は、「誰かのボードが自分に当たるかもしれないし、自分が誰かにボードを当てて同じような怪我をさせてしまうかも?」という恐怖心でいっぱい。あまり沖にでないで、内側の方で波を待ちますが、それでもそこには私と同じような初心者風の人達がたくさん(余計怖いですよね)。そういう時には、やっぱり無理をしないのが一番。私は少し物足りなさを感じつつも、ビーチに上がりました。

そこで、みんなの様子を観察していると、熟練した人は小さな波でも上手にサーフィンしてます。今は波と格闘している感じですが、「いつかは、あんな風に自然に波と遊べるようになりたいな」と思いました。ハワイの海は、水温も高くて、やっぱりサーフィンするには最高です

<余談>
ERでの手術が終わった後、ダンは私に、「マイタイ、飲みに行く?」(マイタイ=カクテルの一種)と聞いてきました。冗談と思って、「まさか 飲めないよ〜」と軽く交わした私でしたが、彼は真剣に、「大丈夫だよ、ストロー付いてるから。飲めるって」。カリフォルニアの人も、ハワイの人に負けないくらい、お気楽なんです。


(2004年7月取材)

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