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ハワイ歩き方事務局
人気連載「ハワイで直撃インタビュー」

第14回 ハワイ文化の伝道者 マヌ・ボイドさん

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2008年12月01日

ハワイの名門私立校として知られる「カメハメハ・スクール」は、バーニス・パウアヒ・ビショップ王女の遺産寄与によって設立された私設慈善財団でロイヤル・ハワイアン・センターを所有しており、収益の一部はハワイアンの子供達の教育のために使用されています。元々ロイヤル・ハワイアン・センターがある場所は「ヘルモア」と呼ばれる由緒ある土地でした。2008年の改装にあたって、ロイヤル・ハワイアン・センターは、ハワイの王族の伝統と結びついたこの場所を「ロイヤル・グローブ」と呼ばれる新しい集いの場所として再現しました。今回編集部は、椰子の木が茂り、タロなどのハワイ産の植物が配された美しいロイヤル・グローブで、有名なクムフラ兼ミュージシャンで、ロイヤル・ハワイアン・センターの文化事業ディレクターでもあるマヌ・ボイド氏を直撃、ワイキキの歴史やフラの真髄についてお話をうかがいました。

ハワイで直撃インタビュー 第14回 ハワイ文化の伝道者 マヌ・ボイドさん

 

ハワイのクムフラでロイヤル・ハワイアン・センターの文化ディレクター、マヌ・ボイド

編集部:本日はお忙しい中、ありがとうございます。マヌ・ボイドさんにお会いできて嬉しいです。とてもステキなニイハウ・シェルのレイですね。

マヌ・ボイド(以下マヌ):(優しい笑顔で)こちらこそよろしく。このレイを身に付けると特別な気分になるんだよ。

編集部:(周りを見回しながら)ここ、気持ち良いですよね。このロイヤル・グローブについて教えていただけますか?

 

 

 

 

カウラニ・ヘリテージ・ルームのマヌ・ボイド氏

マヌ:僕たちがいるこの場所は昔「ヘルモア」と呼ばれていて、ハワイ王朝の縁の土地だったんだ。古代オアフの酋長「マイリクカヒ」や「カクヒヘヴァ」、「カメハメハ1世」の時代からアリイ(酋長、貴族クラスのハワイアンの総称)に愛されていて、当時は1万本以上の椰子の木が生い茂っていたんだよ。後にこの場所は、キング・カメハメハ1世のひ孫にあたるバーニス・パウアヒ王女が相続したんだけど、パウアヒ王女は1884年、死の直前にこの場所でハワイアンの子女のための教育機関「カメハメハ・スクールズ」を開設するプランを立てたんだ。現在、カメハメハ校はロイヤル・ハワイアン・センターを所有していて、ここの収益金の一部は、同校でハワイアンの子女の教育費用の一部として使われているんだよ。

編集部:このロイヤル・グローブもそうですが、ロイヤル・ハワイアン・センターはハワイ文化の紹介にとても力をいれておられますよね。

 

マヌ:ロイヤル・ハワイアン・センターでの僕の役割は、ハワイの文化や芸術をワイキキの土地に還元することなんだ。その一環として、ハワイ文化を紹介する無料クラス(フラ・ウクレレ・キルト・ココナッツリーフ編み、レイ・メイキング)を行っているよ。あそこに見える、カウラニ・ヘリテージ・ルームでは、ハワイについての短編映画を常時上映しているんだ。旅行者だけじゃなくて、僕たちカマアイナ(ハワイ地元民)にとっても楽しい場所、集える場所にしたいと思っているよ。

編集部:カウラニ・ヘリテージ・ルームについてもっと詳しく教えてください。

マヌ・ボイドさん

マヌ:カウラニ・ヘリテージ・ルームは今年の秋にオープンしたばかりの部屋なんだ。そこでは、毎日午前10時から午後10時まで、「ハノハノ・ヘルモア(Hanohano Helumoa) – 高貴なるヘルモア」、「イ・ムア・カメハメハ (I Mua Kamehameha) – 進め、カメハメハ」、「ハワイ・マウ・ア・マウ (Hawai‘i Mau a Mau) -ハワイアンよ、永遠に」というタイトルの3本の短編映画を上映しているよ。また、ネイティブハワイアンの画家ソロモン・エノス氏による壁画も見てみてね。

編集部:クムフラでありミュージシャンでもあるマヌさんが、今後ロイヤル・ハワイアン・センターで企画されている催しなどはありますか?

マヌ:最近、「セカンド・サタデー・カニ・カ・ピラ」と呼ばれる、古典フラとハワイアン音楽のプログラムを始めたんだ。その名の通り毎月第2土曜日の午後7時から、ここロイヤル・グローブで無料のパフォーマンスを行っているので、ぜひ来てみてね。フィーチャーしたミュージシャンは、マカナ、ジョン・クルーズ、ライアテア・ヘルム、テレサ・ブライトなど。クムフラとして、たくさんの知り合いがいて、彼らを皆さんに紹介できてとても嬉しいね。僕は本当にラッキーだと思うよ。

編集部:ご存知の通り、現在日本ではフラが非常に盛んですが、日本のフラダンサー達へメッセージをいただけますか?

クムフラ

マヌ:私たちの民族のダンスであるフラ、ハワイ語で歌われてハワイのスピリットを伝えるフラが世界中で、特に日本で人気を得ているのをすごく嬉しく思う。フラとは特別なもの、マジカルなものなんだ。私たちの文化にたくさんの人々が親しんでくれて本当に嬉しいな。フラをやる人、教える人はぜひ一度ハワイに来て、この土地のスピリットや文化を感じ取って欲しいな。また、私たちクムフラが日本を定期的に訪ねて、フラについてシェアできたら嬉しいね。

編集部:日本のフラダンサーがハワイで、フラのスピリットを感じるにはどうしたらいいでしょう?

マヌ:古代ハワイの雰囲気を感じ取りたいなら、博物館や王宮を訪ねるのもいいね。でも、一番重要なことはハワイの自然の美しさに触れることだと思う。フラというのは「土地」にとても関係のあるものだからね。数々のメレ(歌)やフラ(踊り)に使われているハワイの山の美しさ、海の雄大さ、雨が降るさま、星の瞬くさま… ああ、本当にフラをやっていて良かったと思うよ。

編集部:すてきなお話ですね。ハワイには色々と美しいところがありますが、その中でもマヌさんのお気に入りの場所は何処ですか?

マヌ:うーん、お気に入りの場所ね〜。僕のクムフラであるロバート・カジメロと一緒に、この30年間ハワイ各島をすみからすみまで旅してきたんだ。どこもその場所なりの美しさがあってね。ほら、ワイキキだってコンクリートに覆われているけど、まだこの中に祖先の息吹を感じられる自然の美を見出すことができるよ。だから、好きな場所はハワイ全部だね。

 

編集部:すごい、目からウロコです。そうですよね、どんなに開発されたところにも、自然の美はあるんですよね(じーん)。では最後にちょっと個人的なことを聞いちゃいますね。ロイヤル・ハワイアン・センターでのお気に入りスポットをおしえてください。

マヌ:(急にくつろいだ様子で)クムフラやミュージシャンとして日本に行くことが多いから、すっかり日本の食べ物のファンになってしまったんだ。特にすきなのが「お好み焼き」(笑)。ロイヤル・ハワイアン・センター内の「千房」は鉄板焼きとお好み焼きがすごく美味しいのでオススメだね。あと、カジュアルに楽しめるフードコートの「パイナ・ラナイ」もいいね。皆さんご存知のプレートランチとか、色々な食べ物が揃っているので楽しいよ!

(2008年12月更新)

インタビューこぼれ話
インタビューこぼれ話フラをやっている友人には、高名なクムフラでハワイアン音楽グループ「ホオケナ」を率いるマヌ・ボイドさんのファンが多いのですが、実際お会いしてみてそのステキさにビックリでした! こんなこと言ったらファンの皆様に怒られそうですが、このマヌ・ボイドさん誰かに似てる… あ、そうだ「ミスター・ビッグ」! 世界中の女性に大人気なドラマ・シリーズで映画にもなった「セックス&ザ・シティ」に出てくるキャリーの彼、ミスター・ビッグ(クリス・ノース)に表情がそっくりなんですよ〜。ちなみに私はスティーブ派なんですけどね(って誰も聞いてない?)。もちろん、マヌ・ボイドさんのほうがミスター・ビッグより何百倍もステキでしたよ。

(編集部:明子)

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