このコーナーでは、現地在住の「ハワイの歩き方」編集部が集めたハワイ暮らしに役立つ情報をご紹介します。ハワイでの滞在や生活に、もちろん旅行者にも役立つ情報が満載です。今回は、特別企画として、ハワイの日系人、在住日本人の心のよりどころとでも言うべき、ハワイ出雲大社の秋祭りをレポートします。
行ってきました、ハワイ出雲大社の秋祭り!
■チャイナタウンに忽然と現れる本格神社建築! ハワイの地にありながら、本格的な神社建築と大きな注連縄(しめなわ)が日本を思い起こさせる出雲大社は、1世紀以上もの間、ハワイに住む日系人の心の拠りどころとして愛されてきました。 毎年10月の第1日曜日は、出雲大社で秋の謝恩大祭(秋祭り)が行われ、毎年多数の人々でにぎわいます。この秋祭りの様子を、ハワイ出雲大社でのボランティア歴12年の私、明子がレポートしたいと思います。それじゃあ、行ってみましょう~♪ |
■ハワイの街をおみこしワッショイ! また地元日系人の人々にもおみこしファンが多く、ちょっとした名物なんですよ。神主さんの先導でおみこしは神社の外に出て、近くの道を練り歩きます。ワッショイ、ワッショイの声が響き、街を歩く人々も「何事か」と集まってきます。おみこしが終わると国旗掲揚。ここはアメリカなので、掲揚されるのは当然、星条旗です。 |
■お宮の中で神道の儀式に参加 最後に一人一人の名前が呼ばれて、榊を神様にささげる、玉串拝礼の儀が行われました。私の名前が呼ばれて立ち上がります。転ばないようにしないと…。榊を手に取り一礼。神棚の前で二礼。4回手をたたいてお祈りします。その後深く一礼。どうやら無事に終えることができました。ホッ。 |
■皆で力強く万歳三唱 神道の儀式が終わったら、会場を境内に張られたテントに移して楽しいお祭りの時間。まずは今年の東日本大震災で犠牲になられた方々を悼み黙祷をささげます。続いて天野大也宮司による挨拶、出雲大社理事会代表のフレッド・ミウラ氏の挨拶、エグゼクティブ・ディレクターのリチャード宮王氏の挨拶、来賓の紹介と挨拶などが行われました。続いて大江戸睦の渡辺会長と、ロナルド森川氏による万歳三唱。皆で力いっぱい「ばんざ~い!」と両手を振り上げます。その後、紅白のお餅がステージから客席にまかれました。これが結構コワイ。カメラを構えている私は、頭に当たらないかドキドキ、ドッジボール気分でした。 さあ、次はお待ちかねのご飯の時間です。 |
■美味しいご飯を食べつつ、エンターテイメントを堪能 まずは、ハワイ出雲大社婦人会の人々の手による美味しいディナーが振舞われました。しっかり味の染みたお煮しめや醤油チキン、ナマスにマカロニサラダ…日本の和食とはちょっと違った、でもとても美味しいローカル和食の数々に、思わずニッコリ。 舞台では、エンターテイメントが始まりましたよ。まずは、ハワイ祭り太鼓の皆さん。気合が入りまくった熱い太鼓演奏に、皆前のめりで聴き入ります。魂を揺さぶられるような激しい太鼓演奏に会場からは喝采が巻き起こりました。 続いて坂東流の日本舞踊。太鼓が動だとしたら、こちらは静。日本人の私たちが忘れかけている日本の心、ハワイの日系人の人々の間にはしっかりと受け継がれているようです。美しい所作の日本舞踊にまたまたうっとり。 ハワイには沖縄系の人々がすごく多いので、琉球舞踊も盛んです。仲宗根ダンス・アカデミーによる琉球舞踊では、子どもたちが元気一杯に「アシビナー」(この曲大好き!)を踊ったり、名曲「島娘」に合わせた美しい舞踊も登場。時々観客席から指笛が響きます。 そして待ってました、ハワイが誇る新舞踊の名手、ダズ渡久地の登場です。メイクと衣装をばっちり決めた、ダズ。美しいです! 妖艶とは彼のためにある言葉かもしれませんね。 その後、ジョン・サカイ・ミュージック・スタジオによるカラオケ、ラッキー・ナンバー(福引)と続き、大いに盛り上がったまま、ハワイ出雲大社の第105回秋祭りは幕を閉じました。 日本を遠く離れたハワイという土地で、日本を思いながら日系人の人々が100年以上も行ってきたハワイ出雲大社の秋祭り。今の日本ではなかなか見ることもなくなった村祭りを思わせる、あたたかみあふれる秋祭りに、何とも言えず懐かしい気分がかきたてられました。この時期ハワイにお越しの方は、ぜひ参加してみてくださいね。 また、たくさんのボランティアの人々がかいがいしく働いておられるのも印象的でした。ハワイに住んでいる方でも、旅行者の方でも季節のイベントごとにボランティアに参加できます。詳しくは出雲大社にお尋ねください。 ●ハワイ出雲大社 (日本語でどうぞ)
■ハワイで直撃インタビュー /ハワイが生んだ踊りの名手、ダズ・トグチさん(前編:舞踊編) |
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