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Eriko
人気連載「エリコのアロハ映画館」

エリコのアロハ映画館 Vol.06 ピクチャー・ブライド(Picture Bride)

投稿者: Eriko 更新日:2014年02月26日

エリコのアロハ映画館

映画ファン&ハワイ・ファン大集合!
Aloha! エリコです! 久々のアロハ映画館のコーナーでは、20世紀初頭のハワイに日本から移住してきた「日系一世の女性」たちがテーマの作品をご紹介します。

Vol.6 ピクチャー・ブライド(Picture Bride) *大正時代にハワイに嫁いだ16才の少女!

タイトル ピクチャー・ブライド
制作年度・国 1994年 アメリカ
監督 カヨ・マタノ・ハッタ
主演 工藤由貴
共演 アキラ・タカヤマ、タムリン・トミタ、ケリー・ヒロユキ・タガワ、三船敏郎他
ハワイ度 ★★★★☆ 90点
Story
Eriko’s Review

1918年(大正7年)のヨコハマ、両親を失ってしまった16才のリヨは、叔母のすすめで「ピクチャー・ブライド」となりハワイに移住している日本人男性のところへ嫁ぐ決心をする。ハワイに到着し花婿となるはずの男性に対面するリヨ。写真でしか見た事がなかった相手の男性。…が、実物とのあまりのギャップに愕然とする…。

20世紀初頭に日本から異国ハワイに住む男性のもとへ、写真と手紙一枚を交換しただけで、お嫁に来た少女のストーリー。

私がこの映画を最初に観たのはハワイにきてまだ間もない頃だったが、開拓時代のハワイのプランテーション(植民地)での日系移民を題材にした映画に遭遇したのは初めてで新鮮だった。映画の舞台となるサトウキビ畑や緑、海、ハワイの大自然が強烈で引き込まれるように見たのを覚えている。でも当時の私はハワイの日系移民の歴史にほとんど無知で、ハワイに20年住んで日系人の人々と関わってきた今観るとまた違った意味で感慨深い。

人情味溢れる人々のやりとりはユーモラスかつ軽快で、実際は私たちの想像を超え過酷な労働条件のもとで日々を送っていたであろう、プランテーション・ワーカーたちの日常はむしろ明るく描かれている。きっとスクリーンいっぱいに見られる、抜けるような青空と緑の大地が加勢しているのだろう。また当時のハワイ移民たちの人種別階級システムやそれ故に生じる人種間の衝突(ポルトガル人VS.日本人VS.フィリピン人)、心の葛藤(ポルトガル人VS.白人)もうまく表現されている。

ストーリーは、ヒロイン(リヨ)の語りで始まり終わっている。最後の言葉には、がんばって次世代に希望をもたらしてくれた開拓者たち(女性として、母としての立場から)の愛と優しさがこめられているようでほろりときた。キャストは、工藤由貴の演じるリヨが初々しくて可愛い。タムリン・トミタ(カラテキッズ、ジョイラッククラブ主演)など日系人スターの面々も見られる。晩年の三船敏郎も特別出演している。地味だが絶対おすすめの作品! 

(日系一世たちの歴史はこちらの記事で詳しく説明しています。)

映画の中にみるハワイのロケーション♪

Waialua, Oahu  オアフ島の北部のワイアルア地区。ノースショア方面をドライブする際に、道路の両脇にはシュガーケーンフィールドが見える。以前このコーナーで紹介した映画、「レース・ザ・サン」や米人気テレビドラマシリーズ「LOST(ロスト)」(2004-2010)のロケ地にもなっている。

エリコのプロフィール

小学生の頃洋画好きの母に連れられてみた、ロンドンが舞台の「小さな恋のメロディ」でカルチャー・ショックを受ける。本屋で「ロードショー」や「スクリーン」を立ち読みしては映画をみたような気分に浸っていた。1番好きな映画は、「パリス・テキサス(1984年、ヴィム・ヴェンダース監督)」。次男の名前は劇中の男の子からとった。つい最近まで子育て&大学生を掛け持ちしていてすべての娯楽は禁断状態だったため、学生生活が終わった今また映画熱が爆発。最近は海外ものやインディペンデント映画を好んでよく観る。美味しいものより映画を観てるほうが幸せ♪ ハワイから楽しい映画情報をお伝えできたら幸いです。

この記事が属するカテゴリー: ハワイ暮らし・その他, 暮らし

1 response to エリコのアロハ映画館 Vol.06 ピクチャー・ブライド(Picture Bride)

  1. 私たちがハワイで親切にしてもらえるのは、RIYOのような1世、2世の皆様のおかげなんです。

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