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ハワイ歩き方事務局
人気連載「やすみんのハワイ出雲大社日記」

第03回 「仁義なき戦い?」

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2010年08月19日

ハワイ出雲大社日記

アロハ、やすみんです。ひょんなことからハワイ出雲大社にお嫁入り。神社嫁1年生の私が、ハワイでの暮らし、神社での日常、カルチャーショックの数々などを発信していきます。よろしくお願いします。

やすみんのハワイ出雲大社日記 第3回 「仁義なき戦い(?)」

夜な夜なやってくる恐怖のアレ!?

ハワイ出雲大社

お宮は、ホノルルのダウンタウンの外れにありますが、周囲には大きな並木もあり、鳥や昆虫などの生き物がたくさんいます。

お宮の周囲にはハトもたくさんいますが、あまり敷地内には入ってきません。でもその中で1羽だけ、毎日ほぼ決まった時間にやってくるのがいます。それは宮司や私が神様のお供え物を取り換えている朝にやってきて、脇室の階段を上がって「餌(えさ)をくれ」と催促します。お米を少しあげるとそれを食べますが、食べ足りないとまた催促。私達のすぐ傍で、警戒しながらもお米を喜んで食べています。時にはお昼過ぎにまた来ることも。こんなに慣れてくると情も移り、ハトでも可愛く感じます。

ところが、九官鳥に似ている黄色い嘴(くちばし)のマイナーバードという鳥は、ハワイでは何処でも見かける一般的な鳥ですが、かなり賢い鳥です。お宮の小さい花壇に、昨年末から芽吹いたミニトマトがありますが、これが何度もかじられてしまったのです。ある日、離れた所から見ていたら、何とマイナーバードがトマトの木の下から上を見上げ、トマトの実を物色していたのです。鳥がトマトを食べるなんて! それ以来彼らとのトマト争奪戦が始まりました。真っ赤でなくても、彼らの目線から見えるトマトは収穫。でも、最初は赤く熟したものだけ選んでいた彼らも、徐々に薄いオレンジ色のものまで食べ始める始末。さすがに利口な鳥です。侮れませんねえ。

 

ハワイ出雲大社

ある日、ホームセンターの苗木売場で、バジルの苗を見つけました。私は日本でもずっと探していたタイバジルを見つけ、嬉しさ一杯でお宮の花壇に植えました。それが、2日後の朝、苗は茎だけを残してすっかりハゲ坊主になっていました。なんで!? 昨日は葉っぱがあったやんか!? なんでなくなると!? 「カタツムリの仕業かも、と誰かが言ってたよ。」と宮司曰く。うっそぉ! そんなバカな! カタツムリって、小指位の可愛いサイズでしょ。そんなのが一晩二晩で全部食べきれる訳がない。

半信半疑の気持ちでいたある霧雨が降る晩、ついに犯人を見つけたのです。再び植えたバジルを、すごい勢いで食べている“ヤツ”は、何と全長約15cm、巻貝のような“家”を背負った「ハワイマイマイ」。これはカタツムリと言うよりは、サザエの様な、タニシの親分の様な! こんなデンデンムシ、全然可愛くありません!! 雨の夜は、“ヤツら”との遭遇の確立が高い日。バジルが成長した今でも、張り込みは欠かせない業務の一つです。

また、ハワイにやたらに多い動物はヤモリ。地元の人はGecko(ゲコ)と呼んでいます。昼でも夜でも何処にでもいます。これがまたひとクセある生き物で、壁や天井等、部屋のあちこちに出没し、本棚、キッチン、床など至る所に“落し物”を残して行くのです。しかも意外に大きいので、掃除をしないとすぐ溜まってしまいます。夜になると私達を嘲笑うかのように「ケッケッケッケ…」と大きな声で鳴く彼ら。慣れるまでは、一体何の虫の声かしら、と思いますよ。

お宮の周りに居る生き物たちとの「仁義なき戦い」は尽きることなく繰り返されます。

(2010年8月取材、9月更新)

 

悩み相談
◇今月のお悩み (相談者:プロテアさん)◇
来年結婚することになりました。婚約者Aはハワイ出身で、結婚後はハワイに住むことになります。4年ほどのお付き合いで、現在はAとそのお義母さんと3人暮らしをしております。お義母さんは、14年前に卒中で倒れ、そのとき一人暮らししていたAが実家に戻り、以後ずっと看病をしてきました。お義母さんは、3ヶ月間植物状態でしたが、奇跡的に持ち直し、現在は少々言葉が出にくい時はありますが、肉体的にも精神的にも健康でイキイキと生活しておられます。大変優しく素敵な方で、私自身、実の母と同様大切にしたいと思っています。

お悩みというのは、お義母さんの介護(病院への送り迎え、身の回りのお手伝いなど)に他の兄弟の協力が得られないということです。Aの兄弟は全員ハワイ在住で、気さくな良い人たちなのですが、介護はすべてAまかせです。全員、仕事を持つ身ですので、できれば皆で時間を少しずつ出し合って、分担を決めて介護をしようと、Aが何度も持ちかけたのですが、その都度話し合いが決裂してしまいます。親子仲は非常に良いのです。兄弟は、しょっちゅう実家に顔は出しますが、介護については消極的です。

私は、一緒に住んでいる以上、仕事が休みのときには、介護を積極的に手伝っています。が、やはりお義母さんは、血の繋がらない私に遠慮があるようです。逆にプロの方にお願いする方が遠慮がなくて良いのかも知れませんが、できるだけ私達でやりたいという気持ちもあります。私が介護問題に口を挟むのもお門違いかとは思いますが、私が介護を手伝えば手伝うほど、他の兄弟が介護から遠ざかるように思いますし、だからといって、実の兄が何度も話し合いの場を持ってもだめなのなら、私がさっさと手伝った方が早いのでは、と思うのです。どうしたらよいのでしょうか? 

◇ハワイ出雲大社からのアドバイス◇
やすみん(以下や) 「わあ、結婚が決まったなんて、おめでたい内容! ぐ〜じ〜! ぐぅじぃっ! ちょっと来て〜っ!」

宮司(以下宮)「はいはい〜! 何か嬉しそうね」

「うん! 今月のお悩み主さん、来年結婚することが決まったんだって!」

「おお、それはそれは良かったですねえ。心からお慶び申しあげますよ」

「でもね、お義母さんの介護の事で、とっても悩んでいるんだって。相談に乗ってあげてほしいの」

「なぁるほど…。お義母さんの介護に、長男以外の兄弟から協力が得られないので、Aさんばかりに負担がかかり、可哀想で、理不尽ではないかと思われている訳ですね」

「そのようね。介護というのは、時間的にも体力的にも、時には金銭的にも大変だから、1人だけでは大きな負担になるもんね」

「しかしながら、Aさんが今まで何度も話し合いを持ったのに、その後も協力が得られないということは、これから急にお手伝いをしていただけるという可能性は低いと考えなければなりませんねぇ」

「やっぱり、そう思う?」

「長男が、両親のいる実家に戻ったので、実家の財産等はすべてAさんに引き継がれている、と思われているかもしれませんし、少しでも多く財産の譲与を得ようとして、母親の顔色を伺いに、いつも実家に顔を出しているのかもしれませんよ(笑)」

「お悩み主さんも、今後の事を考えると、もう少し家庭内の実情を調査した方が良いかも知れないわね。難しくて、避けたい事だけど、現実問題としてね」

「介護の悩みは、あちらこちらで伺いますし、たとえ親族間であっても、介護を行う側も受ける側も、精神的にも肉体的にも苦労が絶えないことは間違いありません。そんな中、お悩み主さんが介護を手伝うのは、お義母さんの日常生活がスムーズになる様に協力されるのであり、その根底には、一緒に住んでいる親近感やAさんへの愛情があるからだと思います。ですから、お悩み主さんの介護のお手伝いが、他の兄弟が介護から遠ざかる原因になるのでは、とちょっと屈折的に考えているのは、兄弟平等に介護の均等割りを望んでいるからでしょうか。そのお気持ちは解りますが、介護にそんなに協力できないと言っている他の兄弟に、どうして手伝いを強要したいのでしょうか」

「それは、普通の感覚だと思うわ。だって、みんな平等に育ててもらった兄弟なんだもの。平等に恩返しすべきじゃないかしら」

「かつてはAさんが一人で介護をされていたのを、今はお悩み主さんと二人で介護ができる。一緒に住む3人が介護を通して一体となっている、なんと素晴らしいことではないですか。もはや、自分達ばかり大変な思いをしたら損だ、などと考えるのはやめた方が良いでしょう。逆に、様々な障害や拘束がありながらも、介護のお手伝いが出来る事は、ある意味有り難いことだと思いませんか。介護して差し上げられる事が有り難いのです。“ありがとう”の由来も、確かこの様な意味からですよねぇ」

「介護できる有り難さ、かぁ。そっか、介護を含めて、3人がどうやったらストレスなく、幸せに暮らせるか、と考え方をポジティブに転換した方が良いってことね」

「そうです。お義母さんは、まだ活き活きと生活されているではありませんか。お悩み主さんが介護ができる時に、出来るだけの事をして差し上げることが大切であり、理不尽だという気持ちを忘れて、自然に接する事により、お義母さんの遠慮感も薄まると思いますよ」

「心の中に不満やストレス、どうして私達だけ?という様な気持があると、口に出さなくても、“空気”で解ってしまうのよね。お互い、とても敏感になってしまうかもね。だから、お義母さんも遠慮されているのかもよ」

「周囲の人に淡い期待をするよりも、自分の心からの気持ちで、速やかに行動した方が、成し遂げた後の気分が、はるかに爽やかになると思います」

「そうね。でも、どうしても難しい時は、時には、ためらう事なくプロの方にお願いしたほうがよいかもよ」

この記事が属するカテゴリー: アロハダイアリー, 暮らし
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