アイアンマン世界トライアスロン大会

Ironman Triathlon
10月23日(土曜日)

1977年にアメリカ軍兵士が酒飲み話として思いついたものが、1978年にオアフ島ホノルルで実現。水泳3.9キロ、自転車180キロ、そしてフルマラソンの42.195キロを一人の人間が通してトライするなんとも過酷なレース、それがアイアンマン・トライアスロンです。交通事情などのため、ハワイ島に場所を移したのが1981年のこと。大会規模は年々大きくなり、今年第23回目の参加者はおよそ1500名でした。

しかし、いったいどんな特殊な人々が、このような苛酷なレースに挑戦しようと思うんでしょうか。ただでさえ暑く、歩くのだってたいへん、と思うのはやはり普通の人。ただの水泳やマラソン、自転車レースに飽き足りない人々が世の中には山ほどいるんですねえ。最近では、整備された路面を行くトライアスロンでも飽きたらず、マウンテンバイクを私用して山の中を駆けめぐるオフロード・トライアスロンなんてものも人気を呼んでいるらしいです。(次週のエックステラのレポートをご覧ください。)

さて、今年のアイアンマンの開催日は、気温がおよそ24-5度。これまでで最も涼しい気候の中で行われました。昨年は、強風や強烈な日差しで苦戦を強いられる選手も多かったようですが、今年は曇りがちで、風は比較的穏やか。

男子の部では、1996年の覇者で昨年第2位だったベルギーのヴァン・リエルデ選手が見事栄冠を勝ち取りました。記録は8時間17分17秒。自らが1996年に出したコース記録8時間4分8秒には及ばなかったものの、最初の水泳を19位で上がってきて、自転車で一気に挽回したのはさすが。ノーマークで、自らも期待すらしていなかった1996年出場時に比べ、昨年、今年はやはり周りからの注目度も大。プレッシャーの中での勝利は格別のものがあったことでしょう。

昨年の覇者カナダのピーター・リードが8時間22分54秒で第2位。アメリカのトップ・トライアスリート、ティム・デブームが8時間25分42秒で第3位に入りました。


ホノルル・アドバタイザーの記事より。左がヴァン・リエルデ選手、右はバウデン夫妻。
女子の部では、昨年2位に終わったカナダのローリ・バウデンが見事初優勝!9時間13分2秒でした。なんと彼女は、男子2位のピーター・リードの奥様。昨年は、ピーター・リードが優勝で彼女が2位。今年はその逆、というエリート・カップルなのでした。いつかふたりで同時に優勝、という日も来るかもしれません。

アメリカのカレン・スマイヤーズが9時間20分40秒で2位、ブラジルのフェルナンダ・ケラーが9時間24分30秒で第3位でした。

世界51カ国からの選手が参加する文字通りの国際大会。その半数以上が初めてロング・ディスタンスのトライアスロンに挑戦する選手です。トライアスロンだなんて本当に特殊なトップ・アスリート達のスポーツかなあ、と思ってしまいますが、参加者は20歳から76歳までととてつもなく幅広い! 40歳過ぎてから初めてスポーツを始める人たちだってたくさんいるらしいんです。実は、年齢に関係なくそれぞれのレベルで楽しめるスポーツだったのでした。

(1999年取材)