■ハワイアンが命がけで守ってきた秘密のスピリチュアルな教えとは? マイオホ氏は、1800年代の初頭にカメハメハ大王がハワイを統一する際、カウアイ島がなかなか陥落しなかった頃にカウアイ島を統治していた女王の苦悩と決断について語ってくださいました。「カウアイ島の女王は、未来を見通すカフナ(神官)をアドバイザーとして抱えており、もしカメハメハと戦ったら、どうなるか分かっていたのです。もし、戦ったら皆殺しにされた上に、ハワイアンの本当のアロハの精神と平和の教えそのものが途絶えてしまうことが分かっていたのです。その結果、降伏はしましたが、多くの命が救われ、本当のハワイアンの教えを存続させることができたのです。今、ハワイアンの人々は(その後、西洋文化に取り込まれて民族と文化を破壊されてしまったことに)怒りを感じています。今までは重要なハワイアンのスピリチュアルな教えは秘密にされてきました。でも、今こそカプ(タブー)を超えて、ハワイアンが大きな犠牲を払って守ってきた奥義を伝え、ヒーリングを広めるときが来ているのです。悲しい過去は変えられません。今は、許しが必要なのです。私たちは、傷ついた自分のハートを癒すために何かできるか考えなくてはいけないのです」。ハワイアンのアロハの教えは人種や国境を越えた、このハワイ王室霊廟での埋葬方法にも表れています。ここには、チャールズ・ビショップ氏(パウアヒ王女の夫)などを含むハワイ王族の配偶者であった6人の外国人が埋葬されているのです。「ハワイのアロハは、すべてを受け入れる愛です。ここはハワイアンの王室の墓だから、外国人の骨は排除しろ、という人もいます。でも、彼らがハワイアンの王族と共有した愛は奪うことはできないのです」と涙ながらにマイオホ氏は語ってくださいました。
人種や国境を越えて、悲しみや過去の戦争などの悲劇を乗り越えて、すべてを受け入れる愛… きっとそれがハワイアンが命がけで守ってきた教えに違いありません。民族の文化や言葉、命の大半を失ってしまったハワイアンなのに、それでも許すこと、受け入れること、愛することを教えてくれています。外国人である私たちに、通常は一般入場者は入ることができない地下室での参拝を許してくださり、ハワイアンの魂ともいえるこの聖地の奥まで見せて下さった上に、ハワイに伝わる奥義を伝えてくださったマイオホ氏とハワイアンの王族たちのスピリットに感謝しながら、この聖地を後にしました。
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