私がフラを習いたいと最初に思ったのは20年ほど前。
動機は。。。
当時、ヨットレースに夢中でした。男性が多いスポーツです。打ち上げで、しなしな〜とココブラ(当時の私のフラのイメージ)をしてフラを踊ったら受けるのではと友人達に相談しました。
そしたら、口をそろえて、
「やめて〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
で、あっさり諦めました。動機が不純だったからでしょうね。笑。
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ハワイに住むようになり、大好きなヨットレースは思うほどできずにいました。
ある日、TVを見ていました。老人ホームのコマーシャルだったと思うのだけど、ロマンスグレーのエレガントな女性がゆったりと表情豊かにフラを踊っていたのです。
そのフラに吸い込まれました。
せっかくハワイに住んでいるのだから、その女性のように年を重ねても優雅にフラを踊れたらいいなと思ったのです。
もちろん、メリー・モナーク・フラ・フェスティバルの演技にも鳥肌がたちました。でも、私は既に30代後半だったので、フラに真剣に取り組むには遅い年齢だと感じていたのです。
その時から目指すのは「素敵なフラを踊るクプナ」となったのです。
ハワイのあちこちで開催する大小のイベントで、フラを観ます。若くて美しいワヒネの踊りは、もちろん素敵。でもね、ほとんどステップを踏まないクプナのまったりとした動きと表現力はステージを圧倒し、観客をも巻き込むことが多いのです。
なぜでしょう。。。
様々なクムフラに聞きました。
ある方は、クプナのフラ歴は50年以上だよ。彼らはその期間、毎日踊っているのだから、若い人より表現力が豊なのは当たり前なんだ。とおっしゃいました。
ハワイの王室で名作詞作曲家として知られた4人を称える”Na Lani Eha”というイベントで クム、レイナアラ・ハイネが車椅子の上でもフラが踊れることを即興で見せてあげるとおっしゃいました。ミュージシャンに、観客にも歌詞が理解しやすいハパハオレ(英語のハワイアンソング)を選び演奏するように言いました。
彼らが選んだのは「Magic Moon(魔法の月)」という歌詞のみの曲。
延々と続く同じ歌詞をクム、アラは巧みな表情と小さなハンドモーションのみで最後まで観客を笑いの渦に巻き込みました。
インターナショナル・ワイキキ・フラ・カンファレンスでもクム、ノエラニ・チャンのワークショップで「表情はフラの97%をしめる。」というお話がありました。正確なステップやハンドモーションは3%にしかしかすぎないと。
日本のフラ人口は850万人と言われ、ハワイに頻繁に来られる方も多いです。その目的はハワイでのフラの競技会に参加や、ご自分のクムからフラを習うため、などなど。
せっかく、ハワイにいらしているのだから、本場のフラに接してみるのも良いのではと思います。
それも、メリー・モナークなどの競技会でなく、もっとリラックスした場の、日常のフラを鑑賞される機会に触れてはいかがでしょうか。インターネットで調べると様々なイベントを告知しています。特に週末にかたまって開催されるので、2日間にいくつかのイベントをハシゴする事も可能かと思います。
ハワイのローカル・イベントにかかせないのが、音楽と笑いとフラです。そんな所に、素晴らしい表現力のあるクプナたちが立ち上がって、もしくは座ったまま踊られています。
金曜日に、フラシス達とハレクラニのハウス ウィズアウト ア キーへ、カノエ・ミラーさんのステージを観にいきました。彼女の上品で少しお茶目な表情に釘付けになり、話が止まりませんでした。
彼女はハワイではセレブで知らない人はいない。。。それにも関わらず、観客に気さくに話しかけ、席があいていると一緒に座り談笑される。そのウィットにとんだユーモアで観客は魅了される。
彼女のフラ、彼女の表情には彼女の性格、生き方が出てるよね、とフラシスター達と話しました。
人の心に残る素敵なフラを踊るには生き方にも気をつけないといけませんね〜。←自分に言い聞かせています。笑。
カノエさんは40年近くステージに立ち続け、彼女にしか踊れないスタイルを確立しています。そんな風になるのは到底無理だけど、毎日、ハワイアンになったつもりで鏡を観て、表情を研究するのも大切だな〜と思っている今日この頃。
私がどこかのバスルームの鏡の前で顔の体操をしているのをお見かけになったら、そっとしておいてくださいませね〜。笑。
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