娘をワヒネファンにさせたい本当の理由
この週末、3日間にわたってハワイ大学マノア校内にあるスタンシェリフセンターで大学女子バレーボール・インビテーショナル(招待試合)が行なわれました。
目下、バレーボールに夢中の娘に「レベルの高い試合をみせてあげよう」という夫の提案で、久しぶりに家族で2日目の試合を観戦しました。
完全装備でハワイ大学女子バレーボールチーム「レインボウワヒネ」の応援に向かう娘。
↑こちら試合が行なわれるスタンシェリフセンター。
チケットは入口横のカウンターで購入します。
今回の招待試合にはハワイ大学のほか、オレゴン州立大、アイダホ大、そしてカンザス州のウィチタ州立大の4校が参加しています。前日は3—0のストレートでアイダホ大学を下したワヒネ、この日はウィチタ州立大と対戦しました。
試合開始前に忘れてならないのが食料調達です。
すでに相手チームはコートでストレッチなどを行なっています。そしてしばらくするとワヒネの選手らが現れ、円陣を組んで大声を掛け合い、士気を高めていました。ファンはもう大興奮。
娘も大興奮。すぐさま夫が娘に話し掛けます。「かっこいいだろう。ハワイはバレーボールファンが多いから、選手はスター並みの人気者だよ」
娘「かっこいいなあ、ワヒネ」
夫「練習すれば将来きっとワヒネの一員になれるよ」
その夫の熱心さに、思わずクククと笑ってしまいました。
この数年、夫の同僚やいとこの子どもたちの結婚式によく呼ばれているのですが、とくに娘さんの場合、高校卒業後に米本土の大学に進学し、卒業後はそのままそこで就職し、さらには結婚相手まで見つけてしまい、「ハワイには年に1、2回しか帰って来ない」というパターンが多いのであります。
「米本土に進学させたら、もう帰ってこないと思ったほうがいい」という経験談をさんざん聞かされ、「こりゃもうなんとしても娘にはハワイ大学に行ってもらわなければ」と夫、かなり焦っております。
そして高校生の娘2人を持つ同僚から、夫はある作戦を伝授されたらしいのです。
その同僚も「米本土進学=帰って来ない」の方程式を知り、娘たちを小さい頃からバレーボールクラブに参加させ、毎年レインボウワヒネのシーズンチケットを購入し、試合には欠かさず娘と一緒に応援に出掛け、「大きくなったらワヒネで活躍」と彼女たちに洗脳させようと、努力を続けているそうです。
たしかにハワイは女子バレーボールの人気が他州と比べて高いですからね。ハワイを訪れる他州の選手は、毎回観客数の多さにびっくりするそうです。
突出するほど強くないウィチタ州立大戦を選んだのも、娘にワヒネの強さを見せて「かっこいい〜。私、ハワイ大学に絶対行く!」とでも言わせようと思ったのでしょうか。
ところが1セット目は接戦の末にワヒネが破れるという予想外の結果に!
でも残る3セットはしっかり勝ちました。「ああ、良かった」と心底安堵する夫。
↑マッチポイントは「アロハボール」といって、観客はみんな立ち上がって応援します。「ゴーボウズ!」
結局、今回の招待試合はハワイ大学が3戦全勝しました。すごいぞ、ワヒネ!
さて夫の洗脳作戦、娘に感づかれるのはもはや時間の問題でしょう。
そのときは、ハワイ大学に行かせることに心血を注ぐより、「離れて暮らすなんて考えられない」と娘に思わせるような素敵なオヤジになる努力をしなさい、と夫に忠告してあげようと思います。
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