地元に愛され続ける老舗ドライブイン「カフェ100」
人気観光コースをちょっと外れて出会った素敵な思い出を綴ったハワイ島旅行記。今回が5回目です。
初訪問というのに、ほとんど下調べもせずに出発したハワイ島旅行。毎日友だちのアドバイス通りに島内を回っていましたが、唯一「ヒロに行ったらランチはここで」と出発前から決めていた場所があります。
それがここ(上の写真)です。創業1946年の老舗ドライブイン「カフェ100」です。前回のブログで書いた元日系兵たちも、休憩や待ち合わせの場所としていつも利用していたそうですよ。
カフェ100は、おもに日系2世の兵士で編成されていた第100歩兵大隊の元所属兵、リチャード・ミヤシロさんが、陸軍退役後の1946年にカメハメハ通りとマノノ街の角地にオープンしたドライブインです。店名はその所属部隊にちなんで付けられました。
リチャードさんは妻のエヴェリンさんと毎日一生懸命働いていましたが、オープンからわずか3カ月後の1946年4月1日、ヒロの街を大津波が襲い、カフェ100は大きなダメージを受けました。 それでもようやく掴んだ夢を諦めたくないと店を再建し、ビジネスを軌道に乗せました。そして1960年、マノノ街にこれまでより大きい、思い描いていた〃夢のレストラン〃をオープンさせました。
ところがなんとその3週間後の1960年5月23日、またもや大きな津波がヒロ を襲い、リチャードさんの店は全壊。夫婦と娘3人が住んでいた家屋は、数ブロック先まで流されました。
しかしリチャードさんは諦めませんでした。2年後の1962年にキラウエア通りに店をオープンさせました。現在のお店がそれです。ドライブインスタイルのレストランは、ヒロでは初めてでした。安くておいしいカフェ100の評判はあっという間に地元の人々の間で広まりました。
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現在はリチャードさんの娘のゲイルさんが店を切り盛りしています。ゲイルさんはお父さんの「安価でみんなのお腹をいっぱいにさせてあげたい」という意志を引き継ぎ、安くて美味しくてボリューム満点をモットーに、ベーシックのロコモコはたったの2ドル75セント (えっ!?) 、ハンバーガーも2ドル15セントからと、出来るだけ値段をおさえて提供しているそうです。
カフェ100といえばやはりロコモコ。1949年にメニューに登場以来、人気を維持しています。自慢のロコモコはアヒロコ、チリロコ、親子ロコ、スパムロコ、照りロコなどバラエティ豊富で迷います。
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ここに来る前に寄ったファーマーズマーケットでスパムむすびを食べてしまった娘は「お腹いっぱい」とランチをパスしてしまい、夫がロコモコを頼むというので、私は「アヒ・グリルド・ミソ(味噌)」にしました。
テーブルで待っていた私の前にトレーを持って現れた夫はなんと「連日の食べ過ぎでロコモコはちょっと重いな」と勝手に注文をハンバーガーに替えていたのでした〜。旅先でしたので「ここはロコモコが有名なのよ」と出来るだけ冷静に告げると、「それを先に言えばいいのに。頼んでこようか」って。B型夫にはとてもかないません。
貧乏性の私は、食べ物を無駄にしてはいけないと、「ロコモコは次回ハワイを訪れたときにきっと」とリベンジを誓ったのでした。しかし今回の旅、行きそびれたり、食べそびれたりの多いこと…。
Café 100
969 Kilauea Ave., Hilo, Hawaii
(808) 935-8683
www.cafe100.com (英語)
Kyoko Hamamoto said on 2014年08月09日
ロコモコ食べられたんですね〜。しかもステッカーまで。羨ましい〜。カフェ100のステッカーを貼った車、日本の街で見かけたら、ぜったい声をかけますよ、わたくし。
匿名 said on 2014年08月08日
カフェ100の写真、なつかしい~
以前に行ってロコモコを食べてすっかりカフェ100のファンになりました。
ロコモコ以外にも幕の内弁当も美味しかったですよ。
ロコモコ買った時にお店のステッカーをたくさん頂きましたので、ウチの車のリアガラスに貼ってます。