にっこりと微笑みながら編集部を訪ねてくださったのは、第59代桜まつりの女王に選ばれたばかりのジェニファー・ローレン・愛子・サーさんです。ツヤツヤの美しい黒髪と凛とした表情、はきはきとした話し方がとても素敵なジェニファーさんに、編集部一同うっとりとしながらのインタビューとなりました。
編集部: ジェニファーさん、はじめまして! このたびはおめでとうございます。まずは自己紹介をよろしくお願いします。
ジェニファー:ありがとうございます(ニッコリ)。こんにちは、ジェニファー・サーです。26才です。仕事はハワイ大学リーワード・コミュニティ・カレッジとハワイ大学マノア校のスピーチ(弁論)学部で講師をしています。私は日系5世です。私の家系はとても長い間ハワイに住んでいるんですよ。
編集部:ジェニファーさんが桜まつりの女王コンテストに出場されたきっかけは?
ジェニファー:私が桜の女王コンテストに出たのは、日系人である私の両親と祖父母、特に祖父に敬意を表するためなんです。祖父は私が生まれる前に亡くなったので、実際は会ったことはないんですけど、でも両親や祖母の話によると、祖父は第2次大戦のときに、日系2世の兵士からなる「第442連隊」に志願し、合衆国上院議員のダニエル井上氏とともに、国のために戦ったそうなんです。
編集部:第442連隊とは、当事日系人として差別されていた2世の兵士たちが、祖国アメリカに忠誠を示すためにヨーロッパ戦線でとても勇猛に戦った部隊としてよく知られていますよね。「ゴー・フォー・ブローク(当たって砕けろ)」のスローガンのもと、数々の殊勲を打ちたて、日系人の地位を押し上げたことでも有名ですよね。今でも第442連隊といえば、アメリカ中で尊敬されている英雄たち。お祖父様はヒーローだったのですね。
ジェニファー:はい(ニッコリ)。祖父のことをとても誇りに思いますし、私にとってとても大きな存在なんですよ。
編集部:さくら祭りは3ヶ月にわたって行われるわけですが、このコンテストを通じて得たものは?
ジェニファー:15人の候補者全員ととても仲良く身近な存在になって、皆で助け合ったり、励ましあったり。コンテストは終わりましたが、今でも皆と連絡を取り合っています。だって、一緒にすごした時間がとっても恋しいから。とても強い友情が生まれました。
編集部:桜まつりの女王は、コミュニティの代表として、これからさまざまな都市を訪ねたりイベントに出たりと、ハワイの若い女性のリーダー的存在となるわけですが、良いリーダーの条件とは何だと思いますか?
ジェニファー:良いリーダーとなるには、コミュニケーション能力が不可欠だと思います。他の人々と効果的にコミュニケーションを取る事が大切ですよね。他の人々の意見やアイデアを聞き、尊重し、いつも率直で心を開いた会話をすることによって、一緒にいろいろなことに取り組むことができると信じています。
編集部:そうですよね。人と人とのコミュニケーションがとても重要だと感じる今日この頃です。ところで、若い日系人の女の子がこれからもたくさん桜まつりコンテストに出ようと思っていると思うのですが、何かアドバイスはありますか?
ジェニファー:ぜひ、チャレンジしてみて欲しいわ。自らのルーツや文化を知るのに、桜祭りは最高の機会だと思います。実はもう来年の桜の女王の公募が始まっているのよ。新しい世界を知るのにとてもよい機会だわ。
編集部:ジェニファーさんの人生のモットーって何ですか?
ジェニファー:アメリカの格言で、「The biggest room in the world is the room for improvement. (世界で一番大きな部屋でもまだまだ増築できる)」つまり、人の力は無限大、ということなんです。人はいろいろな経験をすることで学んで向上しますよね。最高潮に達するまで、ずっと向上し続けることができるんですよね。この考え方がとても好きなんです。
編集部:ポジティブで素敵な言葉ですよね。それじゃ、桜の女王としての今後の目標を教えていただけますか?
ジェニファー:まだ本当に始まったばかりだけど、桜まつりのプリンセスたちとひとつになって協力し合って、ハワイのコミュニティに溶け込んでいきたいですね。機会が与えられたからには、地域社会へのお手伝いをしていきたいです。今はそれが楽しみだけど、この先1年間どのようにやっていくかは、これから話し合って決めていこうと思っています。この新しい旅をスタートさせるのがすごく楽しみなんです! 日本に行くのもとても楽しみですね。以前東京に行ったことがありますが、本当に大都会でびっくりしました。街並みも素晴らしいけど、何より嬉しかったのは日本の人々のおもてなしの心、ホスピタリティでしたね。
編集部:ジェニファーさんは、ハワイ出身ですが、ハワイの最も好きなところは何ですか?
ジェニファー:ハワイで一番好きなところは、ハワイが「メルティング・ポット(人種のるつぼ)」ということですね。いろんな文化が共存していて、その文化が合わさって独特のローカル・カルチャーを作り上げているのよ。みんな違ってて当たり前、みんなユニークで当たり前なの。そんなハワイが大好きだわ。
編集部:ジェニファーさん、ロコガールならではのおすすめスポットを教えてください!
ジェニファー:まかせて! 私ショッピングが大好きなの(笑)。ハワイにはおしゃれなセレクト・ショップや小さなブティックがたくさんあるの。お値段もお手ごろなのよ。「ファッショ二スタ・マーケット」とかいいわね。レストランだったら、マッカリーの「Kochi」とか雰囲気も味もいいわ。新しいレストランだったら「Zenshu」もおすすめよ。
編集部:ご存知の通り、日本は3月11日に東日本大震災にみまわれました。日本の被災地の人々へ何かメッセージをいただけないでしょうか?
ジェニファー:日本の皆様、私たちがついています。皆様のために、私たちはできるだけのサポートをしていきたいと思います。ハワイ全体が日本の皆様のご無事を祈っています。
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