編集部、野崎彩子: マシューさん、はじめまして!
マシュー: こんにちは。(森本レオ風に)今日は、何でも聞いてください。
彩子: ありがとうございます。それでは、早速始めさせていただきますね。
マシュー:お手柔らかに!
彩子:はい。では早速! マシューさんて、もともとハワイの方なんですか?
マシュー:いえいえ、実は生まれはニューヨークなんだよね。10歳の頃にロサンゼルスに移って、後にシェフを目指して弟子入りしたんだ。その後、ある有名レストランでエグゼクティブ・シェフになったってわけ。
彩子:すごーい! キャリアを極めたんですね。しかも、それだけじゃないらしいじゃないですか? ある「情報筋(?!)」によると、なにやらセレブの専属シェフも務められたそうですが、差し支えなければ、今までお仕事で関わった著名人の名前を教えてもらえますか?
マシュー:普段はあまり言わないんですけどね、じゃぁ、ちょっとだけ。料理を作ったことがあるのは、俳優ではロビン・ウィリアムズやダン・アクロイド、女優のへザー・ロックリア、ロックスターではトミー・リー、レッド・ツェッペリン、ローリング・ストーンズなどがいました。それから、映画「トップ・ガン」のプロデューサーや政治家ではヘンリー・キッシンジャー元国務長官などですね。他にもまだまだいますけど。有名どころはそんなところかな?
彩子:ロビン・ウィリアムズやツェッペリンにキッシンジャー博士!! それから、あのトミー・リーにもお料理を!? (編集部注:トミー・リーは、ハードロックバンド「モトリー・クルー」のドラマー。女優へザー・ロックリアの元夫にして、パメラ・アンダーソンの元夫。日本の芸能人に喩えると、押尾学を100倍ワルにした感じ。)
マシュー:彼は、やっぱり女性にものすごくモテてたよ(笑)。羨ましいぐらいに!
彩子:わかるわ〜。女ってワルな男に弱いのよね。(←実感を込めて)
マシュー:いや、それがさ、実際に会ってみるとトミー本人は世間で言われているような「バッド・ボーイ」のイメージとは全然違って、思いやりがあって、フレンドリーな人なんだよね。あの手のルックスの人からは想像できないけどね。
彩子:え〜、見えない、見えない! でも、見た目がワルな男なのに、優しいなんて卑怯だわ。それは女の人がクラッといっちゃうのもわかるかも。ところで、マシューさん、このコラムは「幸せのオーラ」が出ている方にインタビューするコーナーだってご存知でした?
人生の中で3本の指に入る幸せは、ガールフレンドのキーラと出逢えたこと! |
マシュー:え? そうなの? なんだか面白そうな企画だねえ。僕に幸せのオーラ感じる?
彩子:マシューさんからは、眩しいくらいに強烈な幸せのオーラが出ていますよ(笑)。ということで、幸せに関する質問をバンバンさせて頂きますね。え〜と、それでは今までの人生で一番幸せだった瞬間を挙げてください。
マシュー:そうですねえ。3つあるんだけど、どれも甲乙付けがたいくらいハッピーだったんだよなぁ… 子供の頃にリトル・リーグでホームランを打ってワールド・シリーズの優勝を飾った時と、今のガールフレンドのキーラに出逢った時。それから、クリントン大統領と晩餐会に出席した時かな。
彩子:おお、クリントン大統領と! すごい! その時のお話聞かせてもらえます?
マシュー:大統領がハワイに来たときに、「地元の食とワインのエキスパートに会いたい!」と言ったようで、私に白羽の矢が立ったんだ。当時、ハワイの地元紙、ホノルル・アドバタイザーのグルメ評論家をしていたので、新聞社を代表して晩餐会に出席したんだよ。そうしたら、大統領は「キミの仕事って、最高にクールだね」としきりに羨ましがってたよ。 彩子:そうですよ〜!ほんとっ、羨ましい! そりゃ、大統領も羨ましがるはず。美味しいものが食べ放題で、ワインも飲み放題!
マシュー:それがさー、その晩餐がヒルトン・ハワイアン・ビレッジ内のファイン・ダイニング「バリ・バイ・ザ・シー」であったんだけど、金曜日の夜だったから晩餐会の最中に花火が上がったんだよね。「ドドド〜ン!」って。そうしたら、間髪入れずに大統領の護衛官たちが、突然さっと立ち上がってクリントン大統領をテーブルの下に押し込めちゃってさ。誰かが発砲したと思ったみたいなんだけど、僕1人だけなの、しっかりテーブルに残ってるのが。「大統領だけかよーっ! 僕はいいわけ? 殺されちゃっても?」って思ったよ。ほんとに。
彩子:マシューさん、仕方ないよ。相手は大統領だもの。それにしても、面白い話が尽きませんねえ… ところで、マシューさん、ハワイで一番、幸せを感じる場所なんてありますか?
マシュー:一番好きな場所は、タンタラスにある自宅かな。ここは、「百万ドルの夜景」って言われるくらい眺めがいいことでも有名だけど、平和で静かで涼しくて、とても過ごしやすいよ。自宅はトロピカルな竹林の中にあるので、その静寂の中でこの上ない幸せを感じてるよ。
彩子:竹取物語に出てくるような家かしら… ロマンティック〜! タンタラスは本当に夜景がきれいですもんね。日本からの観光客にも大人気なんですよ。マシューさん、今はシェフのお仕事はされていないそうですが、家でお料理はされたりします?
マシュー:そうだね、友人たちを招いて、ディナー・パーティをよく開くよ。今は仕事としてではなく、彼女や友人と楽しむために料理を作れるのが嬉しいね。何のプレッシャーも感じずに、好きなものを好きな人たちと食べる!
彩子:ズバリ! 得意料理はなんですか?
マシュー:プロのシェフとしてファイン・ダイニングの修行を積んだから、ロブスターでも何でも最高の食材を使って料理を作るのが得意なんだけど、みんなからリクエストされるのは、なぜかいつも「おふくろの味」系のものばかり。アメリカでおふくろの味と言えば、その一つに「スパゲッティ&ミートボール」が挙げられるけど、僕もよくみんなから「マシューのスパゲッティ&ミートボールが食べたい」って言われるんだ。
彩子:へえ。その秘伝スパゲッティの作り方は、シェフ時代に覚えたものなんですか?
得意料理は「スパゲッティ&ミートボール」! |
マシュー:それが、違うんだよ。これは母親に教えてもらったレシピ。つまり、文字通り「おふくろの味」! いつも外から帰った後、母親がキッチンに立って料理をしているのを見てたんだ。うちに「ハッピー」という名前の犬がいてね、小さいころはハッピーを踏み台がわりにして、母親の料理するところを近くでみていたんだよ。
彩子:え?犬を踏み台に? ちょっとかわいそう… ハッピーは無事だったんですか?
マシュー:それは、僕が3才のときの話だから、犬は大丈夫。 今の僕からは想像できないかもしれないけど、ちっちゃかったんですよ。ハッピーはデッカい犬だったの。 僕の料理の基礎は、プロのシェフでも、学校でもなく、母親なんだ。今、みんなに喜んでもらえるのは母親のおかげかな。「何よりも、愛情を持って作られた料理に勝るものはない」と僕はいつもみんなに言ってるんだけど、これも母親が身をもって教えてくれたことの一つだね。本当に感謝してるんだ。
彩子:愛犬の名前が「ハッピー」で、その犬の上で料理の基礎をマスターしたって、このコラムにぴったりな話だわ。それで、お母様はまだご健在でいらっしゃるの?
マシュー:いや、残念ながら6年ほど前に亡くなったんだ。それが僕の人生の中で一番辛かったことの一つ。やっぱり男にとって母親ってのは大きな存在なんだよね。でも、今は天国で僕を見守ってくれてると思うよ。
彩子:そうでしたか… でも、マシューさんの今の活躍を見て喜んでらっしゃるでしょうね。 マシュー:そうだといいけどね。
彩子:絶対そうですよ。ぐすん…(涙) ところで、マシューさん、グルメ評論家のマシューさんにぜひとも聞きたい質問があるんです! マシュー:何、何?
彩子:ほとんどのレストランに行かれたことがあるそうですが、一番のお気に入りのレストランはどこなんですか?
マシュー:それはね…
この続きは、また次回の「幸せのオーラ」で! 次回は、ハワイでグルメ評論の頂点に立つマシューさんのとっておきのレストランと幸せの秘訣をご紹介! |
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