■華やかなメリーモナークの舞台裏には…
長い間お付き合いいただきまして、Mahaloでございました。次週を持ちまして、「Sueのフラ&ハワイ暮らし」が終了になります。そこで、最後に今年のメリーモナークの舞台裏のお話を「こっそり(?)」お話しちゃいます。毎回、毎回、大会の度に過酷な日々を送らなくてはならないダンサー達は、身体も精神もかなり疲れ果ててしまう事もしばしばです。2005年の時は、ダンサーの一人が喘息で、練習中に呼吸困難に陥り、大変なことになってしまいました。ヘルプで来ていたフラシスターのおかげで、彼女は無事舞台に立つことが出来ましたが、みんな動揺は隠せませんでした。今年は今年で様々なドラマが展開されていたようです。まず一週間前にブレッシング・ディナーをした際、来れなかったフラシスターがいました。なんと原因不明の嘔吐で救急車で運ばれたとのこと。みんなは彼女の無事を祈りましたが、大事を取って結局舞台には立てませんでした。何ヶ月も一生懸命練習してきたのに、とても無念だったことでしょう。
もう一人、ハワイ島ヒロに着いてから体調を壊してしまったフラブラザーがいました。急に立つことも出来なくなってしまったそうです。もちろん病院に運ばれ、検査が行われたそうです。フラブラザー達もシスター達も、心配で泣き崩れる子達もいたそうです。私も話を聞いて泣きそうになってしまいました。もしかしたら、不治の病かもしれないという話まで出ていたのです。彼はもちろん、舞台に立つことは出来ませんでした。とても悔しかったと思います。カヒコもアウアナもラインに入っていた彼。通常は、誰かが何らかの事情で出場を辞退しなくてはならなかった場合、立ち居地を変えたり、誰かを足したりして、隙間が出来ないようにするのが常です。でも今回は、ラインを揃えるより、彼も一緒に踊るんだというはからいによって、列を替える事はなくそのままで踊りました。テレビでよく見ると、右と左では人数が足りないのが解ると思います。そこは彼が踊るはずだった場所なのです。そして彼が着けるはずだったティーリーフ・スカートを、フラブラザーであるイオキアが着けて出ました。
そんな事を知らずに、テレビ観戦をしていた私は、「あれー、なんで彼がいないんだろー?」なんてのんきに見ていましたが、現状がそんなことになっているとは、全く知る余地もありませんでした。帰ってきて話を聞き、納得しましたが、彼の具合がどうなのか、本当に心配でなりませんでした。でも、先月行われたワイキキでのショーに元気に現れた彼を見て、また泣きそうになってしまいました。「本当に良かったー。凄い心配してたのよー。もう大丈夫?」と、聞く私に、彼も、「もう大丈夫だから、ありがとう!」と元気に答えてくれました。本当に嬉しかった、大したことなくて。それからも元気にフラに来ているので、もう大丈夫なことでしょう。
もう一つ、話は違いますがアクシデントと言うか、予定外の事が起こりました。 ワヒネが踊るはずだったカヒコが、他のハラウと重なってしまったため、3月に入ってから、急遽メレ(曲目)を替えることになったのです。チャントはもう覚えてしまってるし、それに合ったメレを…クムも考えたことでしょう。そこで、今回のメレになった訳ですが、その話の際クムが言いました。「今からメレを替えなくてはならないけど、心配するな。こういう時はいい方に転がる」。実は2003年のミス、ジェ二ファーが踊るはずだったメレ、やはり他とかぶってしまい、途中で替えたのです。でも踊るはずだったメレを踊った彼女は2位で、曲を替えたジェ二ファーは、ミスの栄光を勝ち取りました。そしてそのミラクルは、今年も起こりました。ワヒネカヒコは堂々の1位です。もちろん嬉しいけど、「あの場にいたかったなー」と私は後悔。この気持ち、解ります? 自分のハラウが一番なのはもちろん嬉しいけど、出場辞退していなければ私も1位の栄光を味わえたんだーと思うと…ちょっと悲しい。私って器が小さいかも???
(つづく) (2009年7月更新)
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