アロハ、やすみんです。ひょんなことからハワイ出雲大社にお嫁入り。神社嫁1年生の私が、ハワイでの暮らし、神社での日常、カルチャーショックの数々などを発信していきます。よろしくお願いします。
やすみんのハワイ出雲大社日記 第5回 「もうすぐお正月」
■感謝、感謝の一年間
気が付けば、クリスマスを過ぎてしまいました。なんと、もう間もなく、お正月ではありませんかっ!! あたふたあたふた…!! ハワイの皆さんは、クリスマスに比べれば、お正月の準備というのはそれほどでもない人が多い様ですが、お宮では秋の大祭とは全然違う意味で、初詣(はつもうで)本番に向け、大がかりな準備を整えないといけません。 御蔭様で今年一年、神社嫁1年生として様々な年中行事を経験し、時々カルチャーショックを感じながらも、無事に年末までたどり着きました。何とも充実した、「あの時、何しよったかいな?」と思う日がないほど、密度の濃い毎日でした。お宮に来て下さるローカルの皆さん、日本に居る家族や友人等の温かい励ましにより、元気にこの時期を迎える事が出来た事を、感謝しています。御参拝にいらっしゃる日本の方々との会話からも、様々な情報や知識と共に、活力や元気をいただいています。ハワイに来て、一度もホームシックにならずに、楽しく元気にお宮生活が過ごせるのも、まさにそんな皆さんあってこそ。まさしく「御蔭様」です。今まで、この一年間程、いろいろな面で「有り難いなあ」と感じた事はありませんでした。日本に居た時も、すごくたくさんの人々にお世話になっていたはずなのですが、それを意識する事もなく、知らず知らずに「普通のこと」と感じてしまっていたのかもしれません。ハワイに来て、お宮に嫁いで、生活が大きく変わったからこそ気付いた「有り難さ」。そう気付かされた事にも感謝です。皆さん、有難うございます。 ■「ぼんさん」とは? さて、まもなく、お宮が一年で一番賑わう「初詣」そして、1月10日には、年初めの月次祭(つきなみさい=毎月のお祭り)です。初詣期間中は、御本殿前で参拝者全員をお祓いいたします。ローカルの皆さんは「Blessing(ブレッシング)」といって、このお祓いをとても縁起の良いものとして参拝されています。去年のお正月のこと、1月4日にお参りになった方が、「Are there any Bonsan? (ぼんさんいますか?)」と言うのです。「は? ぼんさんって何かいな??」と思っていたら、隣に居たローカルのボランティアの方が「ぼんさんは3日間だけだよ」と応えたのです。ぼんさん=神主。えぇ〜!? ここハワイでは、宗教家の事を「ぼんさん(坊さん)」と言う方言が標準語化していて、仏教のお坊さんでも、キリスト教の牧師さんでも、神道の神主さんでも、「ぼんさん」と呼ぶのが普通の様です。ということで、出雲大社の参拝者全員への「ぼんさんBlessing」は、元旦からの3日間だけです。10日の月次祭は午後7時からの開始で、お祈り行事の後、ラッキーナンバー(福引き)や夕食接待があります。どなたでも参加できます。 新年の幕開けにぜひお宮に御参拝ください。白衣に浅葱色(あさぎ色=明るい水色)の袴の嫁もお待ちしています。 (2010年12月更新) |
◇年末特別編:お悩みないのは良い事だ◇ やすみん(以下や) :「ぐうじ〜、ぐうじ〜!お茶入れましたよ〜。休憩しましょ〜」 宮司(以下宮):「はいはい〜」 や :「御神殿のお掃除、無事に済みましたか?」 宮:「はいな、もう汗だくですよ。でも集中してできたので、お正月に向けて、綺麗になりましたよ」 や :「御苦労さま。では御茶菓子に、ホームメイドのケーキがありますよ」 宮:「ほぉ〜う♪ やすみんの手作りかね?」 や :「残念ながら、そんな腕はありません。もちろん戴きものです。でも美味しいよぉ♪ 残念と言えば、最近はお悩み相談が来ないのよね」 宮:「いやいや、それは残念ではなく、結構なことです。悩みなどというのは、無ければ無い方が良いのですから」 や :「そっかぁ。相談コーナーとしての話題はないけど、それって良い事なのね。皆さんに悩みがないってことだもんねえ」 宮:「でもね、誰でも大なり小なりの悩みを抱えているものですよ。ただ、それをどの様に解消するかが問題なのですよ」 や :「うん、うん」 宮:「欲望と同様に、悩みにも限りはないのかも知れませんが、時として私達は、悩まなくても良い事に悩んでいるのかもしれませんよ」 や :「悩まなくても良い事って、どんな事?」 宮:「例えば、もう済んでしまった事。過去についての事です。あの時こうしておけば良かった、あのような事は言わなければよかった、等々」 や :「そうそう、誰にでも良くある事よねえ」 宮:「でも実際はそうではなかった訳ですね。そして今からそれを変更することも出来ない訳です。つまり、今更悩んでも仕方ない事なのです。ああそれなのに、それなのに、未だに過去を悩んでいる人の何と多い事か」 や :「うん、うん」 宮:「大切なのは、過去を見つめ、しっかり反省をしたら、きっぱり忘れてしまう事です。いつまでも過去に捉われていると、未来に向けての発展的な気持ちを持つ事が出来なくなります。それでいつまで経っても悔やみ、悩み続けるのです」 や :「反省したら、スッキリと次に目を向けるのね」 宮:「それから、もう一つ無用な悩みは、自分の力で解決できない事を悩む事です。大きな地震が発生したら困るなあ、とか、来週のデートの日に雨が降ったらどうしよう、等の類(たぐい)です」 や :「大事な予定があるときは、そりゃあ気になるわよ。災害のニュースを見ても心配になるし」 宮:「天変地異に関する事は、私達の力ではどうする事も出来ない、と諦める事です。私達が心配してもしなくても、雨は降る時に降り、地震は起こる時に生じるのです。ですから、余計な心配をしないだけでも、どれだけ心が楽になり、気持ちが安らかになることか。是非試してみてください。この2つのポイントを考え直すだけでも、相当の悩みは解消されると思いますよ」 や :「でもさあ、気になる事があれば、対策は必要なんじゃない?そうすると安心出来るし、実際役に立つでしょう?」 宮:「勿論、備え有れば憂いなし、の気持ちを忘れてはいけませんよ。一生懸命勉強する事により、学業成就や試験合格の結果が得られるのであって、お守りを持っているだけでは、その効果が期待できないのと一緒の事ですね」 や :「悩みや心配の気持ちに振り回されるのではなく、それを乗り越えるだけの準備と前向きな気持ちが大切なのね」 宮や:「心に余裕を持って、悩みを減らし、夢と希望の新年を迎えましょう!」 |
やすみんのプロフィール | |
本名:天野靖子(あまのやすこ) 福岡県福岡市出身、猪突猛進イノシシ歳生まれの神社嫁1年生。 趣味:友人が来た時に、気分次第でタマに開催される家宴会、通称「居酒屋あまの」の切り盛り。おかみ兼料理長(お酒ソムリエは一部でヌシカンさんと呼ばれている宮司)。
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