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ハワイ写真集 Vol.22- 終戦から70年、ハワイ真珠湾の空に長岡花火

投稿者: Eriko 更新日:2015年08月18日

今回のハワイを写真で紹介するコーナーでは、終戦70周年目の8月15日(ハワイ時間)にオアフ島のパールハーバー米海軍基地(真珠湾)で平和を祈念し打ち上げられた長岡花火についてレポートします。

真珠湾、長岡花火、ハワイ

オアフ島の真珠湾で終戦70周年記念式典の一環として、8月14日(日本時間15日の終戦記念日)には日米両国の戦没者の慰霊と世界平和を願う3発の大玉花火「白菊」が顕花されました。そして、翌日の8月15日(日本時間16日)には基地内のフォードアイランドから2,000発の花火が打ち上げられました。15日には基地が一般開放され、歴史的な花火を見ようと多くの観光客や在住者が訪れました。

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真珠湾、長岡花火、ハワイ

オアフ島の真珠湾は、1941年12月8日、第2次世界大戦の始まりとなる日本軍による真珠湾攻撃が行われた歴史的な場所です。そして長岡市は、アメリカとの開戦に常に反対していたにもかかわらず真珠湾攻撃の指揮者となった、旧日本海軍連合艦隊司令長官の山本五十六(やまもと・いそろく)の出生地。1945年8月1日には、長岡市もアメリカ軍による大規模な空襲(長岡空襲)を受けています。

明治時代に始まった長岡花火は戦時中は一時中止されていましたが、長岡空襲を受けた戦後から2年目に戦没者慰霊と復興を祈り復活したといいます。2012年には新潟県長岡市とハワイ州のホノルル市は姉妹都市となり、オアフ島で毎年行われているホノルルフェスティバルのフィナーレでは、2012年より毎年長岡花火が打ち上げられています。なお、真珠湾での花火は今回終戦70周年としてはじめて行われたものです。

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真珠湾、長岡花火、ハワイ

花火が上がるフォードアイランドの向かい側の真珠湾ビジターセンターから午後7時ごろの風景です。夕方は曇っていた空にうっすらと夕焼けも出ています。中心から右の方に見えているのはアリゾナ記念館。記念碑の下には攻撃を受け撃沈した戦艦アリゾナと共に戦死した英霊たちが眠っています。また、奇襲攻撃と言われたこの攻撃により、敵国日本人の血を引く日系アメリカ人は自分の祖国アメリカから迫害を受けることになりました。なので、祖国アメリカへの忠誠を示すため、日系人が多いハワイからも若者たちが自ら志願して戦地へ行き亡くなりました。

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真珠湾、長岡花火、ハワイ

午後8時花火開始。一番最初は長岡花火のテーマソング、平原綾香さんの「ジュピター」に合わせて打ち上げられました。

真珠湾、長岡花火、ハワイ

2番目の曲は、アメリカの第2の国家とも言われている「アメリカ・ザ・ビューティフル」。真珠湾で長岡花火が打ち上げられる案があがった当初は、アメリカではお祝いの際にあげられる花火を真珠湾攻撃のあったパールハーバーで行うのは不謹慎なのでは? と海軍や遺族から反対の声もあがりましたが、花火の主旨を説明し理解を得て今回に至ったそうです。

真珠湾、長岡花火、ハワイ

3番目はハワイの人たちが大好きなミュージシャンIZ(イスラエル・カマカヴィヴォオレ)の「オーバー・ザ・レインボー」。この曲の歌詞のように長岡とホノルル両市の繁栄と太平洋の架け橋になれるよう願いをかけるかのようでした。

真珠湾、長岡花火、ハワイ

最後は長岡が舞台となったNHK大河ドラマのテーマソング「天地人」。子どもたちの明るく平和な未来を願います。

真珠湾、長岡花火、ハワイ

20分にわたる長岡花火が終了。漆黒の真珠湾に映り輝く花火を見つめながら、幼い頃両親や祖父母から聞いた戦争の話、戦争で犠牲になった人たちや今世界のどこかで起こっている戦渦にいる人々の事を考え、胸が熱くなりました。

終戦から70年が経ち戦争を語る人々も少なくなってきました。現在ではこの真珠湾でも日米の和解を経て平和のための様々な取り組みも行われています。太平洋戦争開戦のこの地で、70年目の終戦記念日に美しい長岡花火を鑑賞している平和に感謝すると同時に、この平和を守っていくのは私たち世代なのだと思いました。

 

(2015年8月編集)

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