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真珠湾攻撃から71年、アリゾナ記念館で「黒焦げの水筒」慰霊祭

投稿者: Akiko 更新日:2012年12月11日

真珠湾攻撃から71年、アリゾナ記念館で「黒焦げの水筒」慰霊祭

Ceremony for Peace Held at Arizona Memorial, Pearl Harbor

■平和のシンボル「黒焦げの水筒」からハワイの海へ献酒

真珠湾攻撃から71年目の日にあたる2012年12月7日(金)、パールハーバー(真珠湾)では一日を通じて、数々の追悼式が執り行われました。

アリゾナ記念館では、静岡県の菅野寛也医師による「黒焦げの水筒」慰霊祭が行われました。「黒焦げの水筒」とは、約2000人の犠牲者を出した静岡大空襲の翌日である1945年6月20日にB-29の墜落現場で発見された米兵の遺品の一部で、真っ黒に焦げ持ち主が握り締めた手のあとが生々しく刻まれています。

このとき墜落した戦闘機には23人の米兵がおり、 この黒焦げの水筒を入手した伊藤福松氏は、空襲の犠牲者とB-29の搭乗員の2つの慰霊塔を賎機山山頂に建立し、後に日米合同慰霊祭を始めました。

菅野医師は12才のときに空襲を体験、21年前に伊藤氏からこの水筒を受け継ぎ、以来日米慰霊祭を行っています。12月7日当日、菅野医師夫妻は太平洋航空博物館パールハーバー館長のデホフ氏、ハワイ日米協会専務理事のホーキンス氏など日米の関係者とともにアリゾナ記念館より、ハワイの海に黒焦げの水筒からバーボン・ウイスキーを献酒し、犠牲者を悼むとともに、日米平和のために祈りをささげました。

また、慰霊祭には、真珠湾攻撃時の日本軍パイロットだった阿部善次の遺族も参加しました。阿部氏は、日米の戦死者たちを追悼するため、ラッパ手で元海兵隊員のリチャード・フィスク氏に依頼して、毎月2輪のバラを真珠湾と太平洋国立記念墓地に備えてきました。2007年に90才で亡くなられてからは、娘の直美さんとご主人の享治さんが意志を継ぎ、毎年追悼式典に参加しています。元々は敵同士だった2人が海を越えて赦し合い、友情を育んでいった様子は、日米平和のシンボルとして、絵本にもなっているそうです。式典では阿部氏とフィスク氏の写真とともに、2輪のバラが供えられました。

様々な苦しみを乗り越え、伊藤氏や菅野氏、阿部氏などが、一生をかけて行っている地道な活動が、これからもずっと、世代を超えて継続されることを願ってやみません。

 

太平洋航空博物館パールハーバー
場所:Ford Island, 319 Lexington Blvd. Honolulu, HI 96818
電話:(808)441-1000
開館時間:9:00-17:00
入場料:大人$20、子ども(4才~12才)$10
ガイド付き日本語「飛行士ツアー」:大人/子供ともに一人 $10 (入館料別)
ツアー実施時間:10:00-15:30、所要時間:1時間半-2時間
ホームページ(日本語):www.pacificaviationmuseum.org/jp

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