ベッツィ&クリスというデュオ名は知らない方でも、歌声を聞けばきっとわかるはず。加藤和彦さんの曲「白い色は恋人の色」は、清純で爽やかで、思わず心がほっとするような名曲です。学校のコーラスなどでもよく歌われていますよね。この歌をリリースした当時、ベッツィ&クリスは、ハワイ在住の高校生でした。あれから約40年。デュオの一人、ベッツィさんが、故郷ハワイでディナーショーを開くことになりました。
編集部スコット(以下スコット):本日は、フォーク・デュオ「ベッツィ&クリス」で活躍されたベッツィ・カーティスさんにお越しいただきました。ベッツィさん、お忙しいところ、どうもありがとうございます。ベッツィさん、歌手になろうと思ったのはいつごろのことでしたか? 何かきっかけはありましたか?
ベッツィ・カーティスさん(以下ベッツィ):それを聞かれたのは初めてだわ(笑)。たぶん、自分から「歌手になろう」って思った事はないと思うの。私にとっては生まれ持った使命のようなものね。きっかけは思いもかけない形でやってきたの。幸運な出来事に恵まれたのね。どんな歌手もその幸運を待っているものでしょ。それが私にやってきたのは、高校生の頃よ。ハワイの高校生グループの一員として、パフォーマンスをするために日本へ行ったの。フラやタヒチアン・ダンスを踊ったり、日本やハワイの歌を披露するマドリガル合唱隊として、ショーに出場したの。会場は真夏のウォーターパークだったわ。そこで他にもいろんなイベントが行われていたんだけど、私たちのグループは大人気だったの。歌ったり、踊ったりして楽しかったな。グループの中には、後にデュオを組むことになるクリスもいたわ。グループはタヒチアンなども披露するから、衣装変えをする為に休憩が必要だったの。その休憩中にクリスと私がステージで歌を歌ったの。サイモン&ガーファンクルやピーター・ポール&マリーなんかをね。元々私たちのグループを日本に招待してくれた人が、そのパフォーマンスをとても気に入ってくれて、翌年の夏にまたグループとして戻ってきた私とクリスに、なんとレコード契約の話が出たのよ。全く予想もしてなかったので驚いたわ。私たちは契約書にサインして、彼は私たちに曲を覚えるように熱血指導したの。私もクリスも日本語を全く話せなかったからもう必死だったわ。そして、夏が終わってハワイに戻ってきて、当時高校1年だったけど、10月になって日本から電話がかかってきたの。「君たち、日本に戻っておいで!大ヒットだよ!」ってね。それで日本へ行く事になったの。それが全ての始まりだったわ。
スコット:日本ではどのくらい過ごしましたか?
ベッツィ:5年間の間に合計で1、2年かしらね。私たちは一度に6週間から2ヵ月ほどしか滞在しなかったの。まだ学生だったから長期休みの時に日本に行き、レコーディングをしてツアーをして、またハワイに戻って学校に行き、とそのサイクルを繰り返していたの。その間はとても忙しかったわ。
スコット:本当にハードなスケージュールだったんですね! ところで元パートナーのクリスさんとは、今でも連絡をとっていますか?
ベッツィ:はい。彼女はハナハウオリ・スクールで音楽の先生をしています。もうかなり長いわよ。彼女はとても才能のあるミュージシャンなの。私たちがデビューしたのは15才の時で、21才までデュオを続けて、その後は別々の道へ進んだの。だから再び連絡を取り合うようになって嬉しいわ。最近は本当によく話しているの。彼女がアイディアを出してくれたりね。もうパフォーマンスすることに興味はないみたいだけど、今度のショーの収益の一部を私たちがサポートする慈善団体へ「ベッツィ&クリス」として一緒に寄付することにしたの。クリスは今回はそういう形で参加しているの。
スコット:すばらしい友情ですね。今回のショーではどんな曲を披露する予定ですか?
ベッツィ:「ベッツィ&クリス」時代の曲が主ですね。皆が長年聴いてくれた曲ね。 もちろんそのほかの曲もあります。私の子供たちは2人とも音楽性に恵まれていて、娘の歌声は本当に美しくて、息子はどんな楽器も弾きこなすの。娘と一緒に曲を書いたの。ある日本の若いカップルに出会ったときに思いついた歌で、私は数年前まで(ハワイ島の)ハプナビーチプリンスホテルで、エンターテイナーとしてジャズを歌っていたの。そこで見かけた、日本からきた新婚さんのようなカップルが、とっても美しかったの。とても大人しくて、お互いに触れたり、見つめ合ったりするわけでもなく、それぞれ自分の膝に手を置いて、すごく愛らしかったわ。彼らの目の前には巨大なカクテルがあって…これが本当に大きいの! それぞれピンクと青のカクテルで、パイナップルとチェリーとピンクの傘が飾りにのってたの。それを見て歌を思いついたの。後で娘と一緒に歌詞を繋げて、レコーディングしたので、それを今回のショーで披露したいです。特に日本からのお客さんにね。この「ピンク・アンブレラズ」という曲は、日本のお客さんのために作ったの。本当にあのカップルは可愛らしかったの。日本の方たちは本当に素敵ね。もう一曲は数年前に悲しい出来事があった時期に書きました。そこまで最悪ではなかったけどね。そんな感じで、新しい曲をいくつか披露しますが、ほとんどは皆さんが馴染み深い昔の曲をその頃を思い出しながら歌います。お楽しみにね!
スコット:いよいよ、ハワイプリンスホテルワイキキでショーが始まりますが、初日はいつですか?
ベッツィ:3月18日(火)です。その日は2回ショーを行いますが、合計で44公演です。3月から5月中の公演日に、1日3回ショーを行います。午後3時、5時、7時の開演ね。会場はとても美しくて、100席程度の小ぢんまりとした場所だから、皆さんの近くで歌うことができるわ。会場のサウンドはとても素晴らしいの。料金はドリンク込みでお得な価格になっています。皆さんに居心地よく、そして喜んでいただけるように 最善を尽くしたいわ。ショーの後には皆さんと一緒にお話をして昔の事を思い出したりしたいの。とにかく私にとってもお客さんにとっても素晴らしいイベントになると思うわ。楽しみよ。
スコット:チケット購入に関しては、このインタビューのいちばん下を見てくださいね。それでは、インタビューの最後に、日本のファンの方へ何かメッセージをお願いします。
ベッツィ:またこうして戻ってくることができて嬉しいです。昔からのファンの方にお会いするのが楽しみです。きっと皆さん私と同じくらいの世代なんじゃないかしら。ずっと昔のファンの方たちに会いたいと思っていたの。時間に余裕ができた今、それを実行に移そうと決めました。この機会に感謝しています。皆さんに来ていただけたら嬉しいですね。何度でもね(笑)!
スコット:どうもありがとうございました。
◎ザ・ベッツィ・ショー 日程:3月18, 19, 26日, 4月9, 10, 16, 17, 23, 29, 30日, 5月1, 4, 5, 6, 8の午後3時, 5時, 7時(ただし3月18日は午後5時と7時のみ) 場所:ハワイプリンスホテル3F キャプテンルーム 料金:$60(ドリンク1杯付き) チケット購入:電話(ハワイプリンスホテルワイキキ:808-956-1111)もしくはウェブ(一部日本語)で。
◎ハワイプリンスホテルワイキキ 住所:100 Holomoana Street, Honolulu, Hawaii 96815 電話:(808) 956-1111 ホームページ(日本語):http://jp.hapunabeachprincehotel.com/ 宿泊プラン(日本語):http://jp.hawaiiprincehotel.com/specials/index.htm フェイスブック公式ページ(日本語):http://www.facebook.com/HawaiiPrinceHotel
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