Blue Note Hawai‘i’s Grand Opening Features Kenny G
■アウトリガー・ワイキキ・ビーチ・リゾートにニューヨーク発のジャズクラブが登場
今までワイキキに足りなかったもの…それは、大人の社交場とも言えるジャズクラブだったのではないでしょうか。しかし、ついに昨年12月28日、アウトリガー・ワイキキ・ビーチ・リゾート内に、ニューヨーク発の名門ジャズクラブ「ブルーノート・ハワイ」がソフトオープンしたのです。そして昨日1月14日(木)、満を持してのグランドオープニングが行われ、スムーズジャズのアイコン的存在として絶対的な人気を誇るケニーGが登場しました。Myハワイ編集部員たちも、この素晴らしい舞台を楽しむ機会に恵まれましたので、張り切ってレポートしたいと思います。
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ブルーノートは、ニューヨークやワシントンDC、ミラノ、東京、名古屋などに展開するジャズクラブで、著名なアーティストによるバラエティに富んだジャンルの音楽が楽しめるライブスペースとして知られています。ブルーノート・ハワイは、ワイキキビーチを背にカラカウア通りに面した、絶好の場所にあります。アウトリガー・ワイキキ・ビーチ・リゾート内2階ロビー隣にあった「S.O.S(ソサエティ・オブ・セブン)」のショールームが、すっかり改装され、モダンに生まれ変わりました。劇場のすぐお隣には、ブルーノート・ハワイのグッズを扱うショップもありますよ。
ライブは午後7時からだったのですが、ちょっと早めに入場しドリンクを楽しみます。中央のステージ上には、五線譜と音符をデザインしたおなじみのロゴが。会場は広々としていますが、後ろに向かって段差があるため、どの席からもゆったりと舞台を見渡すことができます。舞台前部にはぎっちりとテーブルが並べられ、まさに「かぶりつき」といった感じ。席の間隔もほどよく近く、私たち編集部は舞台左横に陣取りました。すぐに手を伸ばせばミュージシャンに届いてしまいそう。この距離感がライブハウスの醍醐味ですよね。
店内は照明が落とされ、やわらかな光に満ちています。ライブが始まるとステージにスポットがあたり、あたりは濃紺に沈み込み、とても美しいです。一昔前だと「紫煙たなびく」といった感じでしょうが、ハワイでは公共の建物内は禁煙ですので、良い空気の中音楽に身を委ねられるのが嬉しいところ。ワクワクしながらケニーGの登場を待ちました。
ケニーGといえば、日本でも非常に人気の高いスムーズジャズおよびフュージョン界を代表するミュージシャン。主にソプラノサックスを演奏。その心地よい楽曲の数々を、一度は耳にしたことがある方も多いと思います。また、長髪のカーリーヘアがトレードマークの端正なルックスも良く知られていますよね。
舞台には緞帳があるわけでもなく、ごく自然な感じでケニーGとバンドメンバーが登場しました。最初の印象はまさに「写真やテレビのまんま」。スリムで端正、セレブリティならではのオーラをまとっています。最初はさぞかし芸術家肌で繊細な方なのかと思いましたが、実際はとても力強く骨太、プロフェッショナルでサービス精神に満ち、都会的な感じながらもあたたかみがあふれ、少しおちゃめで、どこからどこまで充実した素晴らしいステージを見せてくれました。
※ケニーGのパフォーマンスは、Myハワイのインスタグラムからお楽しみ下さい。
次々とヒット・ナンバーが登場し、自然に体が揺れてきます。その音はまるで、朝もやの中、木漏れ日が刺す美しい林の中を歩いているかのようです。または少しずつ日が沈む美しい海岸で、たゆたう波を眺めているようにも感じます。なんという心地よさ!
驚いたのは、10分近くにも及ぶロングトーン! 確かケニーGは循環呼吸をしながらのロングトーンでギネスブックにも載ったのではないかしら。本当に体中を鍛えておられるのでしょうね。実は私、中学高校と、ブラスバンドとオーケストラでホルンを吹いていたのですが、何せロングトーンが辛くて辛くて。毎日腹式呼吸を鍛えるために腹筋し、紙を息で壁に吹きつけずっと落とさずに留めるといった、地味でありながらも辛い練習に涙した日々を、ちらりと思い出したりしたのです。なのに、ケニーGはずーっとロングトーンを伸ばしながら、客席の隅々まで回り、時には客席の人々とハイタッチなどという、ものすごいサービス精神。プロの技に心から感動しました。
ケニーGとバンドメンバーは高校生の頃から一緒に活動されているそうで、息もぴったり。それぞれのソロも素晴らしく、途中パーカッショニストが客席とリズムの応酬をしたりといった、楽しい一コマもありました。
最初はずっとソプラノサックスで演奏していたケニーGですが、途中でテナーサックスにスイッチ。「この場にもっともそぐわない曲だけど(笑)」といいながら、「Santa Claus is Comin’ to Town / サンタが街にやってくる」を演奏。まるでヴェルヴェットのようにつやがあり、やや骨太な音色がとても気持ちよく、会場が一体となってスイングしているかのようでした。その後も、素敵な曲が続き、アンコールを経てライブが終わった後も、ずっと家に帰るまで微笑がとまりませんでした。
ハワイでジャズも本当にいいものですね。ミュージシャンと一体となって楽しめるブルーノート・ハワイ、本当におすすめです。これからも大物ミュージシャンが続々登場、素晴らしいステージが楽しめます。ぜひ、ご旅行中に一度、足を運ばれてみてはいかがでしょう? 音楽に国境はなし! 言葉が違っても誰でも楽しめるのがジャズの良さですよね。詳細及びチケット購入は、ブルーノート・ハワイの公式ウェブサイトをご覧ください。
◎ブルーノート・ハワイ BLUE NOTE HAWAII
電話:(808)777-4890
ウェブサイト: www.bluenotehawaii.com
◎アウトリガー・ワイキキ・ビーチ・リゾート
住所:2335 Kalakaua Ave., Honolulu, HI 96815
電話:(808) 921-9711
ウェブサイト:jp.outriggerwaikiki.com