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【イベントレポート】ハワイ灯籠流し2016

投稿者: Akiko 更新日:2016年06月01日

Lantern Floating Hawaii 2016

【イベントレポート】 ハワイ灯籠流し2016

■アラモアナビーチを5万人が埋め尽くす一大イベント

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昨日はアメリカの祝日、「メモリアルデー」でした。日本語では戦没将兵記念日と訳されるこの日、もともとはその名のとおり、亡くなった兵士たちを追悼する日だったのですが、今では、親しい人、全ての人を、心を込めて悼む日として知られています。このメモリアルデーの恒例行事が、「ハワイ灯籠流し」です。主催はナレイアロハ財団と真如苑。今年18回目を迎えるハワイ灯籠流しは、年々参加者が増し、今や地元ハワイをはじめ、日本や世界各国から5万人を超える人々が参加する一大行事なんですよ。会場は、アラモアナ・ビーチ・パークです。私、編集部明子も、今年父を亡くしたことから、ハワイ灯籠流しに参加してきましたので、その様子をレポートしたいと思います。

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死者の魂を弔い、灯籠やお盆のお供え物を海や川に流すという日本の風習が、お盆とメモリアル・デーという時期の違いこそあれ、ハワイの人々に深く根付き、ボートの形の灯籠に亡くなった人々へのメッセージを添えてアラモアナの海へ流す、という形で受け継がれています。このボート型の灯籠は、ボランティアの人々の手で作られ、今年は6,000基もが、海に流されました。

灯籠流し当日の午前10時から、アラモアナ・ビーチ・パークに張られた特設テントで、灯籠の配布が行われます。灯籠を受け取るのはもちろん無料。テントの中には油性ペンなども各色用意され、その場でゆっくりと考えながら灯籠にメッセージを書き込むことができるんです。私も今は亡き父に感謝の気持ちを込めて、メッセージを書き込みました。大切な方へのメッセージを書きながら、涙を流している人々も多数。ボランティアの人々の手助けで、やっと灯籠が完成。大きなバッグに入れてくれます。ちなみに、灯籠は流した後に全て回収され、ボランティアの人々によってリサイクルされ何度も使われるんだそうですよ。

■関連記事/【イベント】5月30日、アラモアナビーチでハワイ灯籠流しが行われます

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昨日はやや雨模様で、お天気の崩れが心配されました。午後5時ごろまでは、空がどんよりと曇っていたのですが、セレモニーが近づくにつれ、少しずつ空が晴れてきました。午後6時30分の会場が近づくにつれ、ビーチには多数の人々が集まり、立錐の余地もないほどに。ハワイの人はもちろん、日本や世界各国からの人々が、宗教や国籍の垣根を越え、大切な人を悼むというその気持ちだけで集う様は、とても感動的です。

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セレモニーは午後6時15分にスタート。法螺貝の響きに続き、太鼓の力強い響きで開演したあとは、司会のアナウンサー、ダン・クックとミレカ・リンカーンの両氏が入場。舞台前の来賓席には、ハワイ州知事のデービッド伊芸(イゲ)夫妻、カーク・コールドウェル・ホノルル市長、着物姿の三澤康在ホノルル日本国総領事の姿も。さらに、マーク高井氏、アン小林氏、グレン若井氏などの政治家、ビジネス、軍隊、宗教、教育、非営利団体などの代表者がずらりと並んでいます。私はラッキーなことに、すぐその横に作られた、メディア用のプラットフォームで取材することができたのですが、来賓の中にも、メッセージが書き込まれた灯籠を携えた方々が多数おられました。

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今年、エンターテイメントを担当したのは、ナ・ホク賞受賞アーティストの、ネイサン・アヴェアウ氏。故郷ハワイ、ウィンドワードについての思いを語り、名曲「アイナ・ハナウ」を熱唱。深みのある歌声に、会場からは大きな拍手が鳴り響きました。

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ハワイならではのオリ(詠唱)も披露され、いよいよセレモニーは佳境に。

カラフルな僧衣に身を包んだ、僧侶が登場します。もともとは仏教儀式だった灯籠流しですが、現在は宗教や国籍を超えて、だれもが亡くなった人々を悼む催しとして、ハワイの人々に根付いているんです。だから、来賓には仏教関係者だけではなくて、様々な宗教の代表者も招かれているんですね。

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その後来賓の代表者が、平和の火を点灯しました。舞台上ではフラが奉納され同時に砂浜からは、夕焼けに照らされた海へ、次々と様々なメッセージが書かれた灯籠が浮かべられ、何千基も用意された灯籠は、静かに滑り出していきました。

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ちょうど日没時、波間に輝く灯籠はアラモアナビーチいっぱいに広がり、その幻想的な美しさには思わずため息がでそうでしたよ。

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私も、父へのメッセージを書いた灯籠を海に流します。灯籠を持ってビーチに行くと、係りの人がロウソクに点灯してくれました。膝まで海に漬かりながら、そっと灯籠を押し出します。最初は他の灯籠にひっかかったりもしていましたが、やがてゆっくりと海へと滑り出していきました。

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いつまでも眺めていたいのですが、後ろの人々に場所を譲ります。日が暮れるにしたがって、灯籠は輝きを増し、幻想的な美しさに胸がいっぱいになりました。

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最後は出演者が皆そろって、舞台上でハワイアロハを斉唱。オリエーのところで、思わず涙が。大きな拍手とともに、今年もハワイ灯籠流しは幕を閉じました。毎年ハワイ灯籠流しには参加していますが、灯籠を流したのは今年が初めて。私事ではありますが、灯籠を流すことで、胸の中に溜まっていた悲しみがスーッと浄化され、父を「無事送り出した」という気持ちになりました。

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ハワイの人々にとっても愛されている灯籠流し、その理由がわかった気がしました。

 

ランタン・フローティング・ハワイ(ハワイ灯籠流し)

ホームページ(英語):www.lanternfloatinghawaii.com

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