■ハワイに住みたい! その前に必要なのがアメリカ居住ビザ 青い空、きれいな海、澄んだ空気、穏やかな天候、フレンドリーな人たち… ハワイが大好きで、旅行では物足りず、「ハワイに住みたい!」と本気で思う人たちは結構たくさんいるようですね。数ヶ月とか数年、人生経験としてハワイに住みたい人もいれば、一生住んで骨を埋めたい人まで、人によって希望はさまざま。アメリカの一部であるハワイには、 3ヶ月までならビザなしでの滞在もできます。しかし、長期滞在や移住ともなると、現実的な課題としてアメリカのビザが必要となります。いろいろとあるビザの種類の中から、目的や期間と資格、条件などがぴったりするものを見つけられたら、アメリカ居住の夢はグンと近づきます。今回は、ハワイ移住や長期滞在をする場合に必要不可欠で、最大の難関となるビザについて簡単に説明します。
◎移民ビザと非移民ビザ 日本人は、短期の観光や商用目的であればアメリカ入国にビザ・ウェーバーと呼ばれるプログラムでビザが免除されているのは皆さんご存知の通りです。簡単に訪米できてしまうので、住むのもカンタンそうに感じますが、長期滞在やアメリカ移住ともなると必然的にビザが必要となります。アメリカは、「移民の国」とはいっても、ビザはそう簡単にはもらえません。アメリカを襲った同時多発テロ事件以降は、かなり厳しくなりました。
アメリカに住む際のビザには大まかに2つのカテゴリー(移民ビザと非移民ビザ)に分かれていて、そのカテゴリー内で目的別と取得方法別にさらに細かく分かれています。簡単に言うと、移民ビザは永住が許され、(要件を満たしていれば)自由に就職、転職、アメリカ入国ができるビザです。非移民ビザは、滞在期間が限られていて就職やアメリカ入国などにいろいろと条件つくビザです。
■移民ビザ(Immigrant Visa) アメリカ移民ビザを取得すると、「グリーンカード」と呼ばれる永住権を取得することができます。よく誤解されているのですが、永住権=市民権ではありません。アメリカ永住権を持っていても日本人は日本人のままでアメリカ市民ではありませんし、アメリカの選挙にも参加できません。長期間アメリカから離れていたり、罪を犯したりすると永住権を失ってしまうこともあります。その他にも、配偶者が亡くなったときに遺産相続に市民よりも相続税がかかるなど不利な点があります。また、以前は一度取得すればそのまま使用できたグリーンカードも、近年の法改正で10年ごとに更新するように義務付けられました。
移民ビザは以下の方法を通して取得が可能です。(このほかにもありますが、現在日本に住む日本人には当てはまらないので割愛します)
◎家族(アメリカ市民/永住者)を通じての移民 ◎雇用を通じての移民 ◎移民多様化プログラム(DV)を通じての移民 ◎雇用を生み出す投資を通じての移民
◎家族(アメリカ市民/永住者)を通じての移民 アメリカ人の配偶者やその他の家族、またはすでに永住権を持っている人の配偶者やその他家族が対象となるビザ/永住権の取得方法です。この中でもアメリカ人との婚姻ベースのビザ申請は永住権取得の中でも優先順位が高く、取得にかかる時間が一番短いといわれています。同じカテゴリー内でも、永住権保持者の場合だと優先順位が下がり、取得にかなり時間がかかるようです。婚姻ベースの場合、結婚後2年以内に永住権に申し込むと偽装結婚防止のためもらえる永住権は条件付き(暫定的)のものとなり、取得から2年後にまた手続きをすることによって正式な永住権に切り替わります。その後は他の方法で取得した永住権と同じく10年ごとにグリーンカードの更新をします。
◎雇用を通じた移民 企業をスポンサーとした雇用を通した移民は、申請者の持つ特別な技能のレベルが高ければ高いほど早く簡単に取得できるといわれています。企業の管理職や重役、業績のある教授や研究者、芸術・科学・教育・スポーツなどで卓越した人たちはすぐに取得できるものの、無技能労働者だと何十年もかかる場合があります。
◎雇用を生み出す投資を通した移民 これも「雇用を通した移民」のカテゴリーのうちのひとつなのですが、他のカテゴリーとは少し変わっていてアメリカにかなりの金額を投資した人に与えられる永住権です。アメリカ国内で新事業に50-100万ドルの投資(地域によって異なる)を行い、その事業が10人以上のフルタイム雇用を作り出し、アメリカの経済に貢献することなどが条件となります。
◎移民多様化プログラム(DV)を通した移民 特に技能や家族関係などの条件もなく(高卒または2年間の就労または職業訓練、無犯罪などの軽い条件はありますが)、まさに宝くじに当たるように抽選に当選するとアメリカ永住権をもらえるのが、移民多様化プログラムによる移民です。世界各国から移民を偏りなく受け入れることが目的なので、移民が多い国からは受け付けない場合もあります。当選数は実際の永住権発行数よりも多く、先着順に永住権を与えて定数になると打ち切られてしますそうなので、当選したらすばやく行動に移したほうが良いようです。
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