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シェラトン・プリンセス・カイウラニ・ホテルで行われている大人気のハワイアン・ショー、「クリエーション〜ポリネシアの旅」が2008年8月からさらに豪華になり、内容がリニューアルされました。今回は、フラに詳しい編集部員、亜矢が新しい舞台を取材してきました。

フラダンスやファイヤーダンスなどを盛り込んだ大掛かりなこのショーは、「ポリネシアの旅」を描いたストーリー仕立てになっており、ポリネシアに人類が登場してから南太平洋の島々を渡って、ハワイの黄金時代に至るまでをエキサイティングな歌と踊り、マジック、3つのスクリーンで会場を興奮の渦に巻き込みます。照明と音響効果も以前よりパワーアップして効果的に使われています。 公演は1日1回。午後6時から開場し、ディナーパッケージは午後7時15分から始まるショーの前に食事を取ります。フィレステーキとロブスターがメイン料理のプレミアム・ディナーコースとビュッフェスタイルがあります。ビュッフェ・スタイルは、巻き寿司、サラダ、焼きそば、ご飯、照り焼きチキン、シェフが切り分けてくれるプライム・リブなどが選べ、デザートは以前よりも種類が増えました。カクテル、コーヒー、紅茶、緑茶などの飲み物もあります。カクテル・ショーは飲み物だけがついており、値段もお手ごろです。

ショーの前に美しいダンサー達が、ポリネシア語で「ラバラバ」と呼ばれる巻き布（パレオ、サロンとも呼ばれる）の着かたをステージで披露します。すばやくビキニ風にラバラバを巻く姿に男性客の熱い視線が。男性ダンサーも鍛えられた見事な体で腰を振りながら、あっという間にボクサー風水着を作ります。短いショーですが、笑いとどよめきが起こり、観客が楽しんでいる様子が伝わってきます。

オリとともに、カヒコ（古典フラ）が始ります。股間の前で両手でこぶしを作り、交互に上から叩く動作は子孫繁栄の意味。これは古代ハワイアンにとって大切な儀式の時に披露したカヒコ（古典フラ）です。他のショーではなかなか見ることはできません。さすが！　フラ最高峰の祭典、「メリーモナーク」で2008年に優勝したフラ・ハラウ(フラスクール)「オー・カムエラ」の若き天才クムフラ(フラの師匠)、カウイオナラニ・カマナオによる芸術指導です。

ポリネシア人たちが星と風と波を使った独特の航海術を使って新天地を求めて旅に出ます。やがて、穏やかな海と緑が美しいタヒチにつき、ロマンスが生まれます。求愛の意味もあるタヒチアン・ダンスが平和な時代を象徴。ここでは、女性ダンサーが観客をステージに呼び、セクシーなダンスの指導をします。

次の新天地はニュージーランド。マオリ族の刺青と威嚇をするために舌を出す、力強い戦士のダンスが観客を圧倒します。 そして、場面はまた、ゆったりしたタヒチに戻ります。タヒチのシンボルである、「ティアレ(タヒチアン・ガーデニア)」の花をフラで表現。ティアレ役の清純なダンサーが下半身はアミ（腰をまわす）のみの動作で、ゆったりと手の動きで表現する優雅なフラは心が引き込まれるくらい美しいもの。さすが、若き天才クムフラ、カウイオナラニ・カマナオの振り付けです。 次はフィジー諸島へです。色とりどりのタパ(木の繊維で作った布)で作られたスカートを着た戦士達が飛び上がるダンスで会場全体が揺れます！　揺れます！

そして、舞台は一転し、ハワイは黄金時代の1930〜40年代が舞台です。ウリウリ(フラの小道具)を使ったフラをティーリーフのスカートを着たダンサーたちが踊ります。若々しく洗練された踊りは、まさに若き天才クムフラ、カウイオナラニ・カマナオの得意技。でも、このターンをするたびにチラチラ見えるグリーンの下着がセクシーな踊りと衣装はどこかで見た事あるぞ…　そうです！　以前に「オー・カムエラ」がメリーモナークで使った衣装とそっくりです！　フラ・ファンなら、「ムフフ」と思う瞬間です。

そして、ハワイの代表的な花、ハイビスカス、ピカケ(ジャスミン)、イエロージンジャーの歌にあわせて、優雅なフラを披露します。ハワイ黄金時代の格式のある衣装も美しく、それぞれのお花の香りが観客席にも届きます。 最後にサモアへの旅です。女性は腰をあまり動かさず、手で踊りを表現。日本の盆踊りや、東南アジアの踊りと似ています。女性はタヒチアン・ダンスやフラに比べるとセクシーさはなく控えめな感じがする踊りですが、男性の踊りは豪快です。フィジーと同じで、飛びます！　飛びます！　揺れます！　揺れます！

そして、クライマックスのサモアのファイヤーダンス。これは、目を覆いたくなるくらい凄い迫力です。鋭いナイフについた火が、なんと…　一番の見せ場は見てからのお楽しみです。燃えあがるナイフの熱も客席に伝わってきます。

フィナーレでは、それぞれの島の衣装を来たダンサーが再登場し、興奮のままステージは幕を迎えます。 以前のショーに比べて、全体的にダンスの芸術性が高められ、テンポも速くなり、照明も効果的に使われるようになりました。

本格的なフラ・ファンも楽しめる、パワーアップして生まれ変わった「クリエーション」で若き天才クムフラ、カウイオナラニ・カマナオ演出の世界最高峰のショーを体験してみませんか？