青い海、眩しい陽射し。鮮やかなハワイの風景の印象は、初めて訪れた人はもちろん、リピーターの人たちにとってもしっかりと心に焼き付けられているものですよね。でも、ハワイで撮った写真を見てみると、「何かちょっと違うんだよね、あの時の記憶と…」という人は意外に多かったりします。フィルムカメラと違って、デジカメなら気軽で簡単にナイスショットが撮れそうだけど、でもなかなか思い通りにならないのが現実。それが楽園ハワイだったとしても。このハワイの歩き方「デジカメ講座」では、「ハワイでの撮影」という点にポイントを絞ったアドバイスで楽しいハワイ旅行の思い出作りをお手伝いしたいと思います。
中級編 – 2 ヤシの木をテーマにしたハワイらしいイメージに挑戦!
■ヤシを探して撮影開始 前回のマクロ撮影に続いてハワイらしいイメージ写真を撮ってみます。今回も遠出をせずにワイキキで撮れるテーマということでヤシの木を取り上げてみました。 花の場合には被写体が小さいのでブレに気を遣わなければならない反面、撮影するカメラの位置を少し変えるだけで同じ花の違った表情を見つけられたり、背景の感じを変えて印象の違うイメージを作れました。ヤシの木はブレたりピンボケしたりといった失敗の可能性は低いものの、1枚1枚違った印象の写真にしていくには、大きさがあるだけに一工夫必要になります。でもそのコツさえ掴めばハワイらしさいっぱいのイメージ写真をたくさんモノにできるはずです。 まずヤシの木探しです。カラカウア通りにもたくさんありますがビーチに行ってみましょう。何本か並んでいるところを1枚(作例1)。次に雲とバランスさせるような感じでもう1枚(作例2)。さらにビーチも入れたカット(作例3)も撮ってアップも1枚(作例4)。なかなかいい感じで撮れているような気がします。でもPCの画面で見ると最初の2枚は逆光気味で色の感じがいまいちでした。その次の2枚はなんとなく中途半端な印象です。
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6回目のサンセット撮影編で、カメラを構えて撮りだす前に周りの人の邪魔になっていないか気をつけましょうと書きました。カメラを構える前に撮ろうとする被写体、今回はヤシの木ですが、そのヤシの木だけでなく周辺も良く見て「どんな感じで撮ろうかな」とまず考えるようにしましょう。
メインの被写体となるヤシの木が順光になる(光が当たっている)ように歩道からビーチの中に入って、ヤシの木のバックが空になる場所を探して撮ったものです(作例5)。大きな白い雲とブルーの空にヤシの木が映えますよね。あるいはホテルなどの建物を少し構図の中に入れて、アクセントにしても良いでしょう(作例6)。逆光もインパクトのあるイメージを作れます。太陽をヤシの木に重ねてシルエットを強調したり(作例7)、1本の幹で太陽をブロックして、ヤシの木を下からあおり気味の構図を作ったり(作例8)。ズームをワイド側にすると遠近感を強調できるので、同じような高さの木でも高さのバランスを崩してアクセントをつけられます。
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■とにかくいろんな構図で撮るべし! デジカメのメリットは、気軽にシャッターが押せることですよね。最近ではカメラつき携帯も当たり前なので、何か見たらまず撮っておくのが常識化しつつありますが、デジカメ講座も中級編ではただ撮るのではなく、もう一歩踏み込んで一味違った写真を撮れるようになりましょう。そのためにたくさん撮ることはもちろんですが、1枚1枚を考えながらシャッターを押すことを心がけたいものです。ヤシの木をテーマに撮影する場合、シャッターチャンスを気にする必要は風の強い日以外はあまりありません。その分、じっくりと歩き回って構図の勉強ができるはずです。近づいたり離れたりしながらそれぞれの場所でズームを動かし、アップやワイドで撮り比べてみてください。あまり一箇所にこだわらずにビーチを散歩しながら気に入った場所ではじっくり、ここはいまいちだなと思ったところは軽く撮るだけにして違ったパターンをたくさん撮ってみることが大事です。 |
このような気持ちで歩いていると、今までなんとなく見ていたものが被写体として見えてくるようになります。さらに組み合わせを変えて、ヤシの木を主役にするだけでなく、たとえば道端にはためいていた小さな星条旗のバックにヤシの木を入れるだけでさらにハワイっぽい雰囲気の写真になることにも気がつくはずです。そして素敵なデジカメ写真だけでなく、もっと素敵なハワイの印象が記憶に残ることでしょう。 |
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