おいしくて、雰囲気も最高なレストランでの食事は、ハワイ旅行の楽しみの1つ。でも、お店のチョイスには迷うことも多いのでは? そこで、このグルメ・レストラン情報では、ハワイで最も権威のあるレストラン・アワード「ハレアイナ賞」(ホノルル・マガジン主催)に選ばれた名店やハワイの歩き方編集部が自信を持ってオススメするレストランを紹介します。
「第2回ザ・カハラ・フード&ワイン・クラシック2008」体験レポート 「オーストラリアとハワイが出会うとき」
●オーストラリアとハワイがテーマのディナーイベント 一連のイベントの中でも、注目の12日(金)に行われたディナーイベント、「ウォークアバウト」を編集部員が取材しました。「ウォークアバウト」とは、オーストラリアのアボリジニーが狩りや子孫繁栄のために移動をすることを意味します。このイベントでは、数々のグルメ賞に輝くオーストラリアのシェフ、ブレント・サベージ氏とマウイ島のセレブ御用達レストラン、「ハリイマイレ・ジェネラルストア」のオーナーシェフ、ビバリー・ガノン氏をゲストに迎え、ザ・カハラ・ホテル&リゾートのエグゼクティブ・シェフ、ウェイン・ヒラバヤシ氏が率いるチームと共にオーストラリアとハワイのテイストを融合させた絶品の料理を提供しました。また、オーストラリアで数々の賞を受賞したシラーズ・ワインを生産しているマイケル・トゥウェルフトリー氏が料理に合ったワインを用意し、食後には参加者はマイケル・ハークロッツ氏と共にニューヨークにある「ダヴィドフ・オブ・ジェニーバ」の葉巻を堪能しました。 |
「ウォークアバウト」のディナーイベントの日はアロハフライデー。仕事を早めに終える職場も多く、週末に向けて楽しい雰囲気がハワイ中に溢れます。受付を済ませ、オーストラリア流カクテル、シャンティー(フォスタービールとスプライトを割ったもの)を飲みながらミュージシャンが奏でるジャズを楽しんでいるのは、ほとんどがザ・カハラ・ホテル&リゾートの滞在客です。日本から20名ほどのグループが参加していたので声をかけてみると、なんと4世代のご家族でした! 全員そろってハワイに来るのは3年ぶりだそうで、オーストラリアに在住経験のある方もいたので、このイベントに参加したそうです。 会場には大きなテントの中央にシェフのステージが設置され、周囲に100人以上のゲストの席が設けられました。各テーブルの前ではシェフたちの様子が、テレビ番組「料理の鉄人」のようにスクリーンに放映されていきます。ステージ上でオーストラリアとハワイの味を融合させた料理がお皿に盛り付けられ、1つずつゲストの座っているテーブルへ。その間、シェフ達から料理の説明が添えられます。オーストラリア代表シェフ、ブレント・サベージ氏は若くてイケメン! しばし、食べるのを忘れて見とれてしまいました。最初の料理はロブスターのタルトとキャビアつきの冷たい胡瓜のスープ。スープの酸味が食欲をそそり、次の料理が待ち遠しくなりました。次のお皿はスモーク穴子と、セロリと海草のサラダです。穴子が口の中でとけて、まろやかな味が広がりました。そして、次のショートリブとフォアグラのテリーヌとポハベリー・ソースの料理にはどの席からも感嘆の悲鳴が! ここまでの3品にはさっぱりした白ワインがマイケル・トウェルフトリー氏によって用意されました。 |
時間とともに、シェフ達のお喋りもはずみ、シェフのビバリー・ガノン氏とウェイン・ヒラバヤシ氏がステージ上で踊る場面も。ガノン氏の弁舌が止まらず、他のシェフからマイクを奪ってまで話し続ける場面もあり、「私、喋るの大好きなの〜!」と叫んだ時には、場内が大爆笑に包まれました。次はクライマックスのメインディッシュです。2種類の濃厚な赤ワインとともに、うずらのピスタチオ詰めを味わいました。鶏肉に比べると少しドライな食感です。そして、オーストラリア名物、カンガルー料理です。カンガルー肉は、軽く焼かれ、食べやすいように薄く切られています。肉は柔らかくジューシーですが、草原を駆け巡る動物だけあってワイルドな風味。カンガルー肉は、低脂肪、低コレステロールで、アレルギーも出にくいヘルシーな赤身肉ということで、ヨーロッパでは療養食としても注目を集めているのだそうです。私は子供の頃にオーストラリアに住んでいた経験があり、カンガルーが主役のテレビ番組「スキッピー」というのを見て育ったので、胸がはりさけそうになりましたが、出されたお料理は全部食べました(笑)。 なんでも、こういう反応をする人のことをオーストラリアでは「スピッキー症候群」と呼ぶのだそう。 ゲスト全員がほろ酔い気分になっていると、お待ちかねのデザートです。薫り高く爽やかな甘さが口に広がるマスカットのワインにはハニーデュー・シャーベットと、窒素で瞬間冷凍させたレモネードのポップコーン。作る時にドライアイスのように煙が出てくるので見ているのが楽しいです。次のデザートは、さとうきびのワインとグラスに入ったチョコレートアイス・パフェ。濃厚で甘さ控えめなアイスクリームとビターチョコレートをスプーンでまぜながら食べます。ゲストは全員、子供に戻ったように、無心にスプーンで音をたてながら頂きました。最後は、いかにも葉巻が似合う男のマイケル・ハークロッツの紹介があり、葉巻タイムに。お開きとなったのは、すでに夜中の12時近く。夜空はすっきりと晴れ、このイベントを祝福しているかのように空高く満月が輝やいていました。
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ザ・カハラのエグゼクティブ・シェフを務めるウェイン・ヒラバヤシ氏とマウイ島在住のセレブシェフ、ビバリー・ガノン氏に会いインタビューをさせて頂きました。少しシャイな日系アメリカ人のシェフ・ウェインも、終始にこやかに話してくださいました。ザ・カハラ・ホテル&リゾートのお勧めのメニューは「ホクズ」の「アヒ・ポケ・ムスビ」とのこと。「自分のために作る一番好きな料理は?」の質問への答えは「お茶漬け」だそうです。ウェインさんは日本の心が染み込んだシェフですね。仕事が休みの日は、お嬢さんと外食も良くするとのこと。ハワイで好きなレストランは、「いまなす亭」、「OKAZUYA」、「オノズ」とカジュアルなお店ばかり。1番のお気に入りが「オノズ」の「ウォータークレス・スープ」だそうです。
ユダヤ系の家庭に育ち、子供の頃から人を家に呼んでもてなすのが大好きだった陽気なシェフ、ビバリー・ガノン氏は、「ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ・グループ」の創立メンバーです。「料理は素材の新鮮さが命。ハワイ産のものをできるだけ使う」という彼女の料理は世界中のセレブが絶賛しています。最初の有名なお客さんはロックグループの「KISS」だそうですが、その他にもハリウッドスターの顧客の名前がズラリ。家族愛を大切にするビバリーさんの作る料理は見た目も味も上品だけど、母親の味を思い出さずにはいられません。彼女がハワイで良く行くのは「マウイ島のLLドライブイン」。好きなメニューは「オレンジ・チキン」、「スパイシー・チキン」など。オアフ島のチャイナタウンにあるレストラン、「リトル・ビレッジ」の「グリーン・ビーンズ」も大好物だとか。ハワイを代表する偉大なシェフたちのお気に入りは以外にも、庶民の味でした。 ザ・カハラ・ホテル&リゾートでは、個性的なセレブ・シェフを招いて定期的にグルメ・イベントを開催していますので、お見逃しなく。 |
◎ザ・カハラ・ホテル&リゾート ■グルメ情報 /ザ・カハラ・ホテル&リゾートでグルメイベント開催! |
(2008年9月取材)
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