マウイ島の西側にあるイアオ渓谷州立公園は、美しい山肌の景観を誇る渓谷でマウイ島の観光名所です。マウイのパワースポットと言われるように、渓谷の中に進むほどひんやりした空気に包まれ、あたり一帯が神々しい雰囲気に包まれており、マウイに出かけたらぜひ寄りたいスポットのひとつです。
イアオ渓谷のロケーション マウイ島はひょうたんが横に寝かせたような形をしていますが、そのくびれの上側近く当たる部分にあるのが、マウイ島のメインとなる空港、カフルイ空港。そこから車で約20分ほどの場所にイアオ渓谷はあります。 公園の入口近くに駐車場があり、そこから奥に約16㎢もの敷地が広がります。左右両側がほぼ断崖に囲まれた渓谷が続き、作家マーク・トゥエインが「太平洋のヨセミテ」と絶賛した美しい景観を望むことができます。
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(イアオ・ニードル) |
目玉は「イアオ・ニードル」 駐車場からは舗装された歩道が続いており、一番奥には展望台が設けられています。そこから望めるのが、一際天に向かってのびるような、イアオ・ニードルと呼ばれる山。ニードルとは針のことで、荘厳な雰囲気の中で高さ約370mの山が突き出るようにそびえ立っています。
イアオ・ニードルの悲しい伝説 またこのイアオ・ニードルには、悲しい伝説があります。その昔、誰もが振り返るほど美しい娘イアオが半漁人の神「プウオカモア」と恋に落ち、その恋仲に怒ったのがイアオの父で力自慢の神マウイ。プウオカモアを殺すと怒り叫び、「命だけは助けてほしい」と火山の女神ペレとイアオが必死で頼んだところ、殺すのはやめたものの、プウオカモアを岩に変えてしまったというのです。
カメハメハ大王とマウイ軍の激しい戦いの場 今では静まり返ったこの渓谷は、200年ほど前に戦場となった場所なのです。1790年、カメハメハ大王がマウイ島に突入し、マウイ軍をこのイアオ渓谷まで追い詰めました。このときマウイ軍はイアオ・ニードルを監視所として使用したそうです。 渓谷には、必死に戦う戦士たちの叫びがこだまし、その戦いの結果、カメハメハ大王の軍が勝利を治めハワイを統一しま したが、同時に、両軍から多くの兵隊たちが犠牲となりました。そして、無数の戦死者の死体は渓谷に流れる小川の流れをせきとめ、小川の水は血の色に染まっ ていったのでした。このことから、この戦争はハワイ語 で「ケパニワイ」、つまり「せき止められし水」と呼ばれるようになったのです。「ケパニワイの戦い」はカメハメハ大王が領土拡大のために行った戦争の歴史 の中で、最も辛い悲惨なものとして現在も語り継がれています。
(江原啓之がエネルギーを感じると言う「三角石」) |
ハワイのスピリチュアルスポット 悲惨な歴史やさまざまな伝説が残るこの場所は不思議なエネルギーな宿る場所としても知られています。かつてカメハメハ大王に侵略されるずっと前からも、ハワイアンの人々はこの渓谷を神聖な場所と考え、王や酋長の骨を誰にも見つからないように渓谷の中にある洞窟に隠していたとか。一般の人の遺骨よりも丁重に扱われる、そのような位の高い人々の遺骨は、これまで何百人分にも上るとも言われているそうです。 またスピリチュアル・カウンセラー、江原啓之さんは著書「スピリチュアル・ヒーリング・エナジー・イン・ハワイ」の中で、イアオ渓谷州立公園内にある三角の石に、エネルギーを感じると記しています。
(展望台からカフルイの街方面を眺めた景色) |
移り気なイアオ渓谷の気候に注意 ハワイの中でも天候がくずれやすいのが、このイアオ渓谷。イアオ・ニードルに雲がかかってしまうこともしばしばあり、ねらい目は朝早い時間。また渓谷のため、公園内を進んでいくほど気温は下がり体感温度も低くなるため、防寒用の服を一枚用意するのがおすすめです。取材時(4月)に訪れた際は、ラハイナでは体感温度をゆうに30℃は超えていると感じる一方、同日に訪れたイアオ渓谷ではパーカーを羽織っても寒いと感じるほどでした。 また渓谷のため日没は早いため、夕暮れや遅い時間に訪れるのはおすすめしません。駐車場での置き引きなどにも注意しましょう。
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イアオ渓谷州立公園 Iao Valley State Park 開園時間:7:00〜19:00 入園料:1人$1(徒歩の場合)、車1台$1(駐車料金も含む) ※取材時、管理人などは不在のため駐車場にある機械で支払いし、レシートを運転席に貼っておきました。 トイレ:入口にあり 所要時間:ゆっくりと展望台まで歩いて往復で20分ほど
(2014年7月更新) |
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