• ディナーショーやフラダンスにサンセット・クルーズ... ほかにも、ハワイには楽しいアクティビティがいっぱい。このコーナーでは、家族連れやグループでハワイ旅行を満喫できるアクティビティ情報をご紹介します。

    ホノルル・アカデミー・オブ・アーツ

    Honolulu Academy of Arts
    「ホノルル・アカデミー・オブ・アーツ」。そこは洋の東西の文化・芸術が交わり、脈々と受け継がれてきたハワイの文化が今も息づくところ... 訪れる者に憩いのひとときをもたらし、煩雑な日常の中でホッと一息をつくことの大切さに気づかせてくれるところ... 今回は、世界の美が集結するハワイ唯一の総合美術館「ホノルル・アカデミー・オブ・アーツ」(以下アカデミー)をご案内しましよう。

    75年前にクック夫人が設立
    アカデミーは1927年4月、宣教師の妻としてハワイへやって来たアナ・ライス・クック夫人が収集した約5千点の美術品を元に、ベレタニア通りに創設されました。当時、ベレタニア通りから東はダイヤモンドヘッド、西はプナホウ・スクールまで遮るものがなく、あたり一帯を見渡せたといいます。現在は近隣にダウンタウンの高層ビルが立ち並び、創立された頃の眺望は望むべくもありません。が、時とともに加えられてきたアカデミーの所蔵品は優に3万3千点を超え、今では国と州の両方から重要歴史文化財に指定されている一大美術館に成長しました。

    ギャラリー・ガイドは必需品!
    「巨大なショーケース」ともいうべきアカデミーの建物は、各展示室がセントラル・コート(中央庭園)を中心にコの字に配された構造。創設者のクック夫人が望んだ通り、西洋の建築様式にとらわれず、ハワイの美しい自然に溶け込み、外気が入り込む開放的な設計になっています。それほど広くないエントランスからはちょっと想像できないほど奥行きがあるので、入口で地図(日本語版あり)をもらい忘れないように。部屋がいくつもあるので、地図なしに迷うと少し厄介なことになるかもしれません。そんな時は近くの案内員に尋ねてくださいね。それではエントランスをくぐり抜け、時計回りで館内を見て回りましょう。

    ファーイースト美術
    まず最初のエリアはファーイースト。韓国、中国、神道、氾アジア仏教、日本と大きく5つのセクションに分かれた展示室が並びます。韓国展におけるアカデミーの陶器収集は米国内でも有数のコレクションを誇り、合衆国が所蔵する韓国一級美術品カタログにリストアップされている中の153点が収められています。中国展では特に明、清時代のコレクションが充実。日本展では室町時代に描かれた菅原道真の肖像画や鎌倉時代に描かれた弘法大師行状絵巻などが所蔵されています。また、ファーイースト・エリアの中央には中国庭園が設けられ、水流と蓮の葉が織りなすオリエンタルな美しさが、アカデミーの呼び物の一つになっています。

    東南アジア美術
    ファーイースト・エリアをキナウ・ストリート側へ抜けると、次の一角はインド、インドネシア、イスラムをはじめとする東南アジア・コレクションへと続きます。このセクションは、ここ20年ほどでコレクションの数を大幅に増やした、いわば発展途上のコーナー。カンボジアやラオス、ベトナムからの彫像やメタルワーク、陶器なども所蔵。このエリアにはウエスト・コートとキナウ・コートがあり、絶えず新鮮な外気が館内を満たしています。

    コンテンポラリー・アート
    東南アジア・コーナーを後に、ビクトリア・ストリート方面へ進むことにしましょう。いにしえの東洋文化を堪能した後は、気分も一新、近代美術コーナーへ。ここでは、ジョージア・オキーフやアーサー・ドーヴ、ディエゴ・リヴェラ、ヤスオ・クニヨシらの斬新な前衛美術がアーティスティックなインスピレーションを与えてくれます。中には「うーん、これは... 」と絶句するアートもありますが、抽象的なアートは見る者の想像力を駆り立ててくれます。今後はガラス細工やジュエリー、混合素材、テキスタイルなどのコレクションも開拓する予定だそうです。

    アカデミー・ショップ
    さて、ここでやっと折り返し点です。ちょっと一息つきたいところですよね。では、ギフト・ショップをのぞいてみましょう。ショップは近代美術コーナーを出てすぐ、中央庭園のちょうど真裏にあります。エスニック・クラフトやアート、ジュエリー、文具、書籍、プリントなどのユニークなギフト・アイテムが揃っているので、洗練されたお土産が見つかるはず。なお、営業時間はアカデミーの開館時間と同じです。

    パビリオン・カフェ
    さあ、美術品も堪能したし、お土産も手に入れたら、今度は腹ごなし! ショップの前にはお洒落なパビリオン・カフェが。緑とアートに囲まれていただくランチはまた格別です。ランチは火曜日から土曜日の11時30分から14時まで。セルフサービスのティータイムは13時から17時まで営業しています。ロコにも大人気のカフェなので、予約がオススメです。なお、パビリオン・カフェとアカデミー・ショップだけを利用する場合はアカデミーの入場料は不要です。

    西洋美術
    今度はまたベレタニア方面へ戻りましょう。1階最後のセクションは、西洋美術。イタリア・北欧ルネッサンスから国内美術品の数々が並びます。そして見逃せないのが、「東西交流」のコーナー。ここでは、まだ一般人の東西交流がままならなかった時代に、人々がいかに遠い異国のエキゾチックな文化に憧れたかを物語る貴重な資料があります。つまり、アジアの人々が作った「西洋的なるもの」と欧米の人々が作った「東洋的なるもの」が並行して展示されているのです。例えば、日本人が作った夜会服やヨーロッパ人が作った唐模様の細工を施した家具など。ともに涙ぐましい努力の跡が見られます。

    ハワイアン・アート
    最後は2階の常設ハワイ展。ここがクライマックスですから、時間のない方もここだけは押さえてほしいところです。キルトや絵画、家具、羽根飾り、木の実の杯など、およそハワイ愛好家を魅了してやまない芸術品の数々が陳列されています。ハワイにまだ絵描きがいなかった大航海時代には、この島の記録を残すために遙かヨーロッパからカメラマンや絵描きが派遣されていました。彼らの残した貴重な資料もここで閲覧できます。

    その他の見どころ
    さて、これでアカデミーを一巡りした訳ですが、実はこの他にも貴重なフィルムを見せてくれるシアターやアフリカ展、エジプト展など、まだまだ見どころはたくさんあります。しかも、3万3千点の所蔵品が入れ替わり立ち替わり展示されるので、ハワイに来るたびに訪れても毎回新しい発見があるはず。また、最近では日本語ガイドによる案内も始まり、ビジターには一層魅力的なスポットになりつつあります。2002年8月11日までは75周年を記念して地元アーティストが制作した「75周年」モチーフのアートワークが各部屋に展示されていますので、こちらもお見逃しなく。

    ●ホノルル・アカデミー・オブ・アーツ
    場所:900 South Beretania St.,Honolulu,HI 96814
    開館時間:10:00-16:30(火〜土) 13:00-17:00(日) 月曜日は休館
    電話:532-8700、532-8768(シアター)、532-8704(アカデミー・ショップ)、532-8726(パビリオン・カフェ)、532-8726(日本語ガイド)
    入館料:1人$7、13才〜17才と62才以上は$4、12才以下は無料、毎月第3日曜日は原則として無料
    *アカデミー・ショップとパビリオン・カフェだけの利用は入館料不要。シアターでフィルムを鑑賞する場合は$5追加。(場合により料金が異なることがあります)
    駐車場:トーマス・スクエア横のアカデミー・アート・センターで$1のバリデート・パーキング有り。ハンディキャップ用のパーキングはワード・ゲートに有り
    アクセス:ワイキキ・トロリー(レッド・ライン)、ザ・バス13番または2番でベレタニア・ストリート下車
    詳しくはハワイ基礎知識「ザ・バス活用編」

    ホームページ(英語):www.honoluluacademy.org

    ホノルル・アカデミー・オブ・アーツのお話
    ●時間はないけど、アートな雰囲気に触れてみたい時は...
    アカデミー・ショップ

    館内にあるアカデミー・ショップとパビリオン・カフェは、アートな雰囲気に浸りたい時にピッタリ。入場料を払わずに気軽に利用できるのが利点です。アイランド・クラフトやジュエリー、文具、ポスター、書籍がマホガニーのショーケースに美しくディスプレイされています。特に1200点以上ある美術書は州内最大のコレクションを誇り、シアトル在住のガラス工芸家、デイル・チフリ氏のガラス細工をはじめオアフ島ではここでしか手に入らないレアなクラフトが揃っています。

    パビリオン・カフェ
    112人収容のパビリオン・カフェにはいつも長蛇の列。心地よい美術館の雰囲気に誘われて、ロコも頻繁に利用しています。自家製スープやサラダ、サンドイッチ、パスタが楽しめ、アイスクリームやシャーベットなどのデザートも充実。オープンエアのテラスでイサム・ノグチ氏の抽象彫刻を眺めながら、ワインを片手にいただくランチ... 旅の思い出に残るひとときになりそうですね。

    (2002年5月取材、2004年7月一部修正)