おいしくて、雰囲気も最高なレストランでの食事は、ハワイ旅行の最大の楽しみでもありますよね? でも店のチョイスは大いに迷うところ。このグルメページでは、ハワイでもっとも権威あるレストラン・アワード、ホノルル・マガジン主催のハレアイナ賞2001に選ばれた名店をご紹介していきます。また、安くておいしくてちょっとディープな「B級グルメ情報」も右側のコラムからお楽しみいただけます。皆さんの「おいしい旅」の思い出が、より素晴しいものになりますように!
シェフ・マブロChef Mavro
今回ご紹介する店は、料理とワインのベストマッチングで知られるコンテンポラリー・フレンチレストラン「シェフ・マブロ」。ハレクラニホテルのラ・メールやマウイ島の高級ホテル、フォーシーズンズ・アット・ワイレアなどで長年シェフを務めたジョージ・マロサラシティス氏–通称シェフ・マブロ–の世界が存分に楽しめるとてもお洒落なレストランです。 マブロ氏は南仏マルセイユ出身。フランスを離れハワイに来てからは、ここで出合ったこの島ならではの新鮮な魚や野菜を次々と取り入れ数々のオリジナルメニューを作り出してきました。パシフィック・リム料理と紹介されることも多いようですが、ご本人曰く、あくまでもシェフ・マブロの料理はフレンチ。伝統的プロバンス料理を常に念頭に置き、ハワイ独特の素材を生かしたコンテンポラリー・フレンチをクリエイトしているのだそうです。 新しい味作りに取り組む時まず考えることはワインとの相性。フランス人のマブロ氏にとって、” 料理とワイン ” は切っても切れない間柄であり、それぞれが(料理とワインのことですネ)互いの良さをさらに引き立て合うことこそ、もっとも重要なポイントです。
エスニックや日本の味もよく食べに行くというマブロ氏は、醤油やオイスターソースなどフレンチ以外の調味料などもソース作りにあれこれ試してみたそうですが、やはりワインとの相性を考えた場合、今ひとつしっくりとこなかったとか。醤油味はややきつ過ぎて、ワインのおいしさを損ねてしまうと感じたそうです。ハワイでさまざまなクロスカルチャー料理に触れていくうちに、ワインのおいしさをもっとも生かす味わいはやはり伝統的なフレンチのソースと確信。ハワイ産の素材を柔軟に取り入れつつも、自分の料理はフランス料理でありプロバンスの味と語るのには、ワインをこよなく愛するマブロ氏ならではのこだわりがあったと言う訳です。
ワイン通でなくても料理とワインのマッチングが十分に楽しめるようメニューには全料理にそれぞれおすすめのワインが書かれており、コース料理には前菜からデザートまで料理毎にベストなグラスワインがサーブされる、ワインセレクション付きのコースも用意されています。レストランでワイン選びに困った経験をお持ちの方も多いと思いますが、ここならそんな心配は無用。シェフとスタッフがじっくりと吟味した最高のマッチングが楽しめるのですから! また、フレンチと聞くとこってりとした料理を想像しがちですが、ここの料理はとてもライトでヘルシーな食感を特徴としています。ソース作りにはバターやクリームを一切使わず、ワイン、さまざまな野菜のピューレ、ハーブなどをじっくりと時間をかけて煮詰めていきます。オイリーさは全くと言っていいほどないのに、驚くほどコクと深みがあり風味豊かなソースは絶品。新鮮な素材の旨味をさらに引き立ててくれます。胃にもたれないライトテイストのフレンチは特に女性にとってはとてもうれしいものです。
ワイン・スペクテーター誌によるワインと料理のマッチング特集において、アメリカ有数のシェフのひとりとして大々的に紹介された時のメニュー「Coliander-Crusted Beef Entrecote」は、ペッパーコーン、ハワイアンソルト、コリアンダーシードをまぶした柔らかなビーフのステーキに、ワイン、オニオンやキャロットのピューレ、アンチョビーを煮詰めたコクのあるソースを添えた逸品です。柔らかなステーキの感触が写真からも伝わってきますね。 シンプルながらセンスの良さを感じさせる店内はアメリカのインテリア・アワードを受賞したこともあるそうです。オーシャンビューもロマンチックなサンセットもありませんが、静かで落ち着いた雰囲気の中でゆっくりとおいしい料理とワインが楽しめる「シェフ・マブロ」は、ちょっぴりドレスアップして出掛けたくなるとてもエレガントなレストランなのです。 (2001年5月取材)
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シェフ・マブロ フレンチ・レストラン
投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2001年05月01日
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