静かなブームを呼んでいるB級グルメ情報! 安くて美味しくて、ちょっとディープな秘密のお店を紹介します。誰も知らない怪しいお店やロコで賑わうお店にチャレンジしてみませんか? 独断と偏見で選んだ美味しさは超A級でもお値段はB級の素敵なお店を「ハワイ大食いクラブ(知る人ぞ知るハワイ大学一熱心なサークル)メンバーの私がご案内いたします。
大好き! フィリピン料理の巻
Magandang umaga sa inyong lahat! Kumusta ka? (皆さまおはようございます。お元気ですか?) なんて、いきなりフィリピン語で挨拶してみました。日本は猛暑だそうですね。ハワイも夏真っ盛り、毎日何だか蒸し暑く食欲も失せがちです。暑いときには暑い所の料理が一番! ということで、今回はフィリピン料理を紹介したいと思います。
実は、ハワイに来るまで殆どフィリピン料理というものを食べた事がなかった私ですが、UH (ハワイ大学) でフィリピンのことを勉強するようになってからフィリピン文化にじかに触れることが多くなり、とても身近なものとなってきました。フィリピン語のクラスでは、私以外ほとんど全員がフィリピン系アメリカ人です。ハワイではフィリピン系が多く、人口で言えば約17万人 (全人口の15.2%)、白人系、日系に続く第3位となっています。(1990年調べ)
彼らはおじいちゃんやおばあちゃん、お父さんにお母さん、兄弟姉妹、おじさん、おばさん、甥に姪に、いとこに、はとこと大家族で住んでいる事が多く、お家に遊びに行くとかならず家族や親戚の人々が出てきてアルバムを見せてくれたり、音楽をかけてくれたりと大歓迎してくれます。そのうちに台所から良い匂いがしてきて「御飯でも食べていきなさい」とご馳走によばれることになるのです。クラスメートのJちゃんによると、沢山のおかずに白い御飯を添えてお客様に出すのが、フィリピン風おもてなしだそうです。
一度我が家にフィリピーノのクラスメート達を招待したときは、鶏のから揚げねぎソース、マカロニポテトサラダ、そしてカレーを出したのですが、みんな御飯を食べる食べる。途中で足りなくなって慌ててお米をとぎ、第二弾を炊いたぐらいです。クラスメート達は「日本もフィリピンも、おもてなしの心は一緒だね!」と、大喜びで全部平らげたあと後片付けを手伝ってくれたのはいいのですが、彼らはなんとテーブルにまで洗剤をぶっ掛けてゴシゴシ洗ってくれて… ちょっとびっくりでした。 (洗車じゃないんだよ〜)
そしてフィリピン人が多く住むここハワイではもちろんフィリピン料理もかなりメジャーで、スーパーのオリエンタルコーナーには必ずフィリピン食材が置いてありますし、フィリピン料理店も沢山あります。ハロハロ (かき氷) の素や簡単に出来るフィリピン料理ミックスなんてのもあったりします。
それではフィリピン料理の世界へご案内。まずはフィリピン料理の老舗「MABUHAY CAFE (マブハイカフェ)」をご紹介します。チャイナタウンにあるこの店は、ガイドブックなどにも良く登場する有名店で、サービスも良くこぎれいなお店です。赤と白でまとめられた店内はとてもアットホームな感じで、フィリピン料理入門には、最適なお店なのです。そして値段とともに何故か漂うB級感… 「MABUHAY CAFE」で私達が食べたものは、
1. チキンアドボ (チキンのすっぱい煮物) $6.45
2. ビホン (ビーフンのようなヤキソバ) $6.45
3. ルンピア (揚げ春巻き) $6.40
4. カレカレ (ピーナツ味のモツのシチュー) $7.10
そして、大量の白い御飯。
という、入門コースとでもいうべき物。
なかなかフレンドリーなお値段で嬉しくなります。フィリピン料理は大体においてマイルドな味わいで、中華料理やスペイン料理 (約330年にわたってスペインの支配下にあったという歴史がある) の影響をうけたものが多数見られます。日本人の口にもとても合うのではないでしょうか?
この中で私のお気に入りはカレカレ。ピーナツ味のシチューにオックステールやモツがごろごろ入っているのですが、見た目とは違いさっぱりしていて、とても御飯に合うのです。このカレカレを食べるときに忘れてはならないのがバゴオンというアミの塩辛です。ちょっとクセのある紫色の塩辛をちょっと御飯にのせ、そこにカレカレをかけると、ものすご〜く深みのある味に変身するのです。このバゴオン、好きな人と嫌いな人に極端に別れるみたいで、フィリピン人のクラスメートからは「バゴオンだけは食べられないでしょう?」と良く言われます。日本人が外国人に、「納豆だけは食べられないよね?」と聞くのと同じようなものでしょうか。「ううん、好きだよ。」と答えると、彼らはその後絶対に同じことを言ってきます。「でも、バルットは食べられないよね。」と。これは私たち日本人の「でも梅干しはだめでしょう?」といったところでしょうか。バルットとは半孵りのアヒルの卵のこと。さすがのフィリピンマニアの私でもバルットはきついので「もちろん、だめだよ〜。」と答えると、やっと彼らは安心するのです。もう何回このやりとりを繰り返した事か…
もう少し手軽にフィリピン料理が楽しみたい方は、テイクアウトのデザートはいかがでしょうか? ダイエーの魚売り場の近く、サンドイッチなどが置いてあるショーケースに最近フィリピンのデザートがあれこれ置いてあり、どれもなかなかの美味なのです。私のお気に入りはPuti (お米のマフィン) かな? どのデザートも$1.50前後と安く、素朴な味でなかなかなのです。私は今までフィリピンのデザートが食べたいときはカリヒまで行っていましたが、これからはダイエーで手に入るので大喜びしています。ダイエーの鮮魚コーナーの近くでフィリピンデザートをニヤニヤしながら物色している女がいたら、99%の確立でそれは私だと思われますのであしからず…
最後に自分でできるフィリピン料理ということで、私のお薦め「アドボ」をご紹介します。アドボはすっぱいお肉の煮物のことですが、この煮汁を御飯にかけるとものすごくおいしいので、煮汁は捨てず一緒にサーブしてくださいね。
ADOBONG BABOY (ポークアドボ)
◎材料 (5人前)
・ 酢 1/3 カップ
・ 醤油 大さじ2
・ 塩 大さじ1
・ にんにく 3かけ みじん切り
・ ベイリーフ 3枚
・ 胡椒 小匙1/2
・ 砂糖 大さじ1
・ 水 1/2 カップ
・ 豚肩ロース 600グラム程度 4センチ角くらいに切る
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