What's Happening in Hawaii? Vol.3
ハワイ暮らしが人生の半分を超えてしまったワタクシ。未だ魅力尽きないハワイですが、このシリーズでは「住民の視点」からハワイの旬の話題をはじめ、気になるあれこれをお伝えしてまいります。
■興味津々その3・ハワイの卒業式
*ハワイの住宅事情【ハワイで家を買い替える(買う編)】は次回掲載致します。
街のお花屋さんがレイを求める人たちで賑わいはじめると、「もう卒業式のシーズンか〜」と、季節の巡る早さに毎年驚いてしまいます。
アメリカでは高校を卒業することは、それはそれは大イベントでございまして、式には家族、友人はもちろん、小学生の時以来会っていないおじさんやおばさん、いとこやはとこ、ご近所さんなどがお祝いに駆け付けます。さながら法事のようです。
大イベントですので地元の英字紙には5月初め、ハワイ州内のすべての高校の卒業式の日程が掲載されます。
卒業式シーズンはだいたい5月の2週目ぐらいから6月の1週目ごろまで。「今年はいとこの子どもと上司の子どもと姪っ子が卒業する」という人は、この日程表でチェックしながら5〜6月の予定を立てるわけです。
この時期、パーティー用品専門店では風船や卒業グッズが店頭に並びます。見ているだけでワクワクしてしまいます。
ところでこのキンキラのメタリック風船ですが、毎年飛ばされた風船が電線に触れ、停電を引き起こすというトラブルが多発しており、風船の持ち込みを禁じる学校もあるようです。今年も5月16日にホノルル市内のケエアウモク地区で、およそ2時間に渡り300世帯で風船による停電が起きています。
卒業式の会場近くには、レイスタンドが出店します。とっても華やか〜。ハワイならではですよね。
家族や友だち、親戚、ご近所さんからいただいたレイで顔が見えなくなってしまう卒業生もいます。そんなわけで最近はレイの代わりにメッセージを書いた浮き輪をプレゼントする人もいるんですよ。卒業ガウンにあひるやイルカの浮き輪。その姿、かなり笑えます。
さて、卒業式といえば、アラモアナセンター近くにあるマッキンレー公立高校では、昔から伝わるユニークな風習があります。
キングストリート側のキャンパスにウィリアム・マッキンレー大統領の銅像が建てられています。そしてこの銅像を囲む楕円形の芝地、普段は立ち入り禁止なのですが、卒業式の時だけ、卒業生に限り芝地に入ることが許可されているそうです。
かつてこちらの高校に勤務していたワタクシの夫によりますと、立ち入り禁止のルールは正式な校則ではないにもかかわらず、しっかり遵守されているのだそう。
夫曰く、「校内1のワルも決して芝地には入らない」。入ったらなにかとんでもないことが起きるという都市伝説でも存在しているのでしょうか。反抗期のティーンエージャーが誰1人ルールを破らないというのが、ワタクシには不思議でなりません。
そしてその芝地へ入ることが毎年、卒業式の日だけ、卒業生だけに許可されるのです。みなさんそりゃ嬉しそうに芝地の中に我先にと飛び込んでいくそうですよ。オホホホホ。やっぱりまだまだ子どもですねえ。
で、最後になりましたが、やはりこの学校抜きではハワイの卒業式は語れません。
オアフ島北部にあるカフク公立高校。土地柄、サモア人の学生が多いのですが、毎年こちらの卒業式がまるでポリネシアン文化センターのショーのように素晴らしいと評判を呼んでおります。
こちらの学校では、卒業生全員がヒットソングに合わせて軽快なダンスを披露します。これがま〜凄いのなんのって。男子学生による力強いハカ(ニュージーランド・マオリ族の民族舞踊)の動画とともにネット上で拡散され、毎年大きな話題となっています。
今年の卒業式パフォーマンスはこちらです。
ハワイの卒業式シーズン、残すところあと1週間です。卒業生のみなさん、本当におめでとう。よく頑張ったね!
次回へ続く…
キョーコのプロフィール
神奈川県生まれ。1988年からハワイ在住。学生時代に知り合った韓国/日系4世の夫と、40歳目前でやっとこさ授かった娘の3人。大規模な再開発計画が進行中のオアフ島カカアコ地区在住。地元日本語新聞の記者を経て、現在はフリーランスライターとして、ハワイ報知のほか、ハワイアン航空機内誌「ハナホウ」やMyハワイなどでローカル情報やハワイアンカルチャーに関する記事の執筆、翻訳作業に関わる。趣味は読書とカメラと俳句少々。
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