What's Happening in Hawaii? Vol.4
ハワイ暮らしが人生の半分を超えてしまったワタクシ。未だ魅力尽きないハワイですが、このシリーズでは「住民の視点」からハワイの旬の話題をはじめ、気になるあれこれをお伝えしてまいります。
■興味津々その4・ハワイで家を買い替える(買う編)<前編>
前回の「売る編」からずいぶん時間が経ってしまいましたが、ここではワタクシの経験をもとに、オアフ島の買い手には厳しい厳しい住宅事情を綴ってまいります。
五十路の大決断で、住み慣れたカカアコのコンドミニアムを売却し、現在ホノルル市内で一戸建ての物件探しに勤しんでおります。
が…
ない!
ない!!
ワタクシたちが買いたい…いやワタクシたちの予算内で買える物件がないのでございます。
ちなみに4月のオアフ島の住宅販売報告書は、地元の英字紙、邦字紙で「コンドミニアムの中間価格が過去最高」と大きく報じられ、深刻化する一戸建ての在庫不足の問題も指摘されていました。
ホノルル不動産協会の報告によりますと、オアフ島のコンドミニアムの中間価格はこれまで最高の41万5,500ドル(約4,600万円)でした。これは前年同月比6.7%の増加。販売件数も4月は486戸と前年比5.7%の伸びを示しています。
この背景についての専門家の話がまた悲しい。
「一戸建て住宅を所有するというアメリカンドリームが、現在のホノルルでは叶わぬ夢という事実を受け入れ、コンドミニアムを選択する人たちが増えているようです」
恒常的な一戸建て住宅の在庫不足は深刻で、「ホノルル市内では80万ドル(約8900万円)から90万ドル(約1億円)で販売されている一戸建て住宅はすぐに買い手がつく」と新聞では報じられています。
報告書によりますと、一戸建ての中間価格は4月が71万2500ドル(約8000万円)、5月は74万5,000ドル(約8,300万円)でした。
*「中間価格」は取引された物件価格の最低から最高までを並べて、真ん中にある価格。アメリカでは不動産市場の動向をみる指標として使用されています。
今年に入ってから本格的に物件探しを始めましたが、100万ドルを超える物件はいくらかあるとしても、ホノルル市内で80万ドル台で買える物件は非常に稀。あればあったで、オープンハウスには多くの人たちが訪れ、「アナタ買うつもりなの?」「譲るもんですか」といったにらみ合いを展開し(ウソです)、売却希望価格以上の金額をオファー(申し出る)しないと購入は難しいのが現状です。
ワタクシたちも毎週日曜日はせっせとオープンハウス巡りをし、担当の不動産エージェント、のび太くん(仮名)の案内で、これまで何件の物件を見学したことでしょう。
見学するたびにもらってくる物件情報も50枚、いや60枚ほどになったでしょうか。
当初は希望条件として…
・予算内 ・一戸建て ・築40年以内 ・ホノルル市内 ・少なくとも3寝室2浴室 ・庭がある ・キッチンとダイニング、居間が仕切られていないオープンフロアプラン ・崖や河川が近くにない
などなど、いろいろ挙げていましたが、オアフ島の一戸建ての在庫不足は、ワタクシの想像を遥かに超えるものでありました。もう「庭が欲しい」「築40年以内」なんてわがまま言ってられないわ〜。
後編に続く…
ハワイあれこれ興味津々シリーズこちらもどうぞ!
■人気連載「ハワイあれこれ興味津々」興味津々その1・ハワイの住宅事情(前編)
■人気連載「ハワイあれこれ興味津々」興味津々その2・ハワイで家を買い替える(売る編)
■人気連載「ハワイあれこれ興味津々」興味津々その3・ハワイの卒業式
キョーコのプロフィール
神奈川県生まれ。1988年からハワイ在住。学生時代に知り合った韓国/日系4世の夫と、40歳目前でやっとこさ授かった娘の3人。大規模な再開発計画が進行中のオアフ島カカアコ地区在住。地元日本語新聞の記者を経て、現在はフリーランスライターとして、ハワイ報知のほか、ハワイアン航空機内誌「ハナホウ」やMyハワイなどでローカル情報やハワイアンカルチャーに関する記事の執筆、翻訳作業に関わる。趣味は読書とカメラと俳句少々。
キョーコのブログはこちらからどうぞ。
コメントを残す