人気連載「ヨガ・インストラクター養成講座体験記」
第03回 ヨガは、やっぱりポーズが命!
勢いの止まらないヨガ・ブーム! スタジオでレッスンを受けるだけでは飽き足りないヨギ(ヨガをする人)たちがこぞって通うのが「ヨガ・インストラクター養成講座」。インストラクターを目指す人のみならず、「ヨガについてもっと知りたい、勉強したい」という人の受講が増えています。ダイエットのためにヨガを始めたハワイ在住のN子、自称ヨガ子が、ヨガをもっと学ぶため、オアフ島のロハス・タウン、カイムキにある「ヨガ・ハワイ」で「ヨガ・インストラクター養成講座」を受講! そして、その奮闘振りを一挙公開します! |
ヨガ・インストラクター養成講座体験記 第3回 ヨガは、やっぱりポーズが命!
 朝連の後の休憩はエネルギー補充の時間 |
午前7時からの過酷な(?)朝練の後、2時間ほど休憩をとると、ヨガをもっと深く知るための講義が午前10時45分から午後3時までありますが、今回はその講義の内容をほんの一部ご紹介しましょう。もちろん、授業の内容は、私、ヨガ子が受講した時のものですし、先生たちはそのつど授業のレベルアップを図っているので、異なる場合もあります。あくまでも参考までにどうぞ。 |
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■これを知らなきゃ始まらない! ヨガとは何か、そしてアシュタンガとは?
 ヨガとは頭の中をめぐっている様々な考えをとめて、心を無の状態にすることよ! |
まず、何をおいても先に知っておかなければいけないいのは、「ヨガとは何か? ヨガの本来の目的とは?」ということ。ちなみに、皆さんは何だと思いますか? 「スポーツ?」、「エクササイズ?」「癒し?」なんだかそんな声が上がってきそうですが、どれも不正解! 実は、ヨガの目的とは、「心の動きを止めること!」なんです。それはどういうことかというと、私たちは、日常「あれが欲しい!」「これが食べたい!」「あの人とデートしたい!」「お金持ちになりたい!」などとにかくいろいろな考えを頭の中で巡らせていますよね? その頭の中をぐるぐると巡っているその考えを止めること、つまり心を無の状態にする、それこそがヨガの本来の目的なんです。「心が無の状態」になることによって、心穏やかな自分になれ、また、それをゴールとしているのがヨガなんですね。では、「私たちがスタジオに通ってやっているポーズ(アーサナ)はヨガじゃないの?」、そんな疑問が沸いてきそうですが、実はポーズ(アーサナ)は「心を無の状態にして、穏やかな自分になる」目的を達成するための1つの過程でしかないんですよね。下の表にその「心が無の状態」を得るまでの過程を説明しますね。
過 程 |
説 明 |
1.ヤマ (禁戒・道徳律) |
「非暴力」、「正直」、「不盗」、「禁欲(性欲を抑える)」、「不貪(欲張らない)」の5つの道徳律を守ること |
2.ニヤマ (勧戒) |
遵守すべき事柄。5つの規律があり、それを守ることで自己の浄化につながる |
3.アーサナ (座法・ポーズ) |
ポーズの練習 |
4.プラーナヤマ (呼吸) |
呼吸をコントロールし、精神もコントロールする |
5.プラティヤーハラ (制感・感覚のコントロール) |
心の安定を保つ |
6.ダーラナ (疑念・集中) |
一点に集中する |
7.ディヤナ (静慮・瞑想) |
瞑想する |
8.サマディ (自己実現・悟り) |
心が無の状態、悟りの境地 |
これを見るとわかりますが、「心が無の状態」になるまでには、八段階の過程を経なければなりません。でも、よく見てみると何も難しいことではありませんよね? 例えば、1番最初のヤマ(禁戒)は、私たちが日常生活においても守らなければならないことです。「暴力をふるってはいけない」、「うそをついてはいけない」、「人のものを盗んではいけない」、「欲張ってはいけない」なんて子供のころからよく言われましたよね? といっても、人間弱いもので、なかなかすべてを守ることはできないのですが… 特に、「欲張るな!」これは耳が痛い! ついついおいしそうなものがあると手が出ちゃうんですもの。あ、個人的な悩みでした、失礼! でも、これらの基本的な約束事が一番最初に来ているということは、ヨガをする上でポーズをどんなに上手にとるよりも、もっと重要だということなんですね。
 アシュタンガは八支則を厳密に守っていくためのヨガです |
さらに、「アシュタンガ・ヨガ」はこの八段階に焦点をあて、厳密に守っていくことを目的として作られたヨガです。「アシュタンガ」というのは、サンスクリット語で「八」という意味の「アシュト」と「アンガ」は枝からできた言葉。つまり「八本の支則(枝)」を「順を追って習得することで、人間としてしっかり成長していきましょう!」というヨガなんですよ。
と、いろいろ説明してきましたが、これは全部講義の中で勉強したこと。講義の中では、「スートラ」と呼ばれる太古の昔から伝承されてきた「ヨガの経典」のようなものを使って勉強します。この「スートラ」は、口承で伝わってきたヨガに関する言い伝えを、パタンジャリという人が2000年も前に1つ1つ文章にして残したものですが、このパタンジャリの正体というのは今も謎なんですって! 数学者とも言われているし、文学者とも言われているし、はたまた密教の教祖だったなんていう学者もいるそうです。ともかく、そのパタンジャリが書いた「スートラ(経典)」自体は、非常に難解な言葉を使ってあり、意味を理解するのに一苦労するものがほとんどなんですが、これを先生がしっかりと分かりやすく説明してくれます。でも、こうやってヨガのことを知れば知るほど、新たな発見があるのが楽しいですよね。
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●ヨガ・ハワイ Yoga Hawaii 住所: 1152 Koko Head Ave., Honolulu, HI 96816  電話:(808)739-9642 URL:yoga-hawaii.com(英語) |
(2007年11月取材)
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