アロ〜ハ! 「アロハ学級通信〜ハワイ幼児教育〜」は、ハワイの学校に通う子供たちの様子をリアルタイムでレポートしていく企画です。受験戦争とは縁のないハワイの子供達の暮らしぶりを通して、癒しの島ハワイでのファミリー・ライフも見え隠れ。暮らすハワイをご一緒に体験してみませんか? あの出産日記から早5年。大きく成長したハワイ生まれの元気な幼稚園生、「ちいちゃん」が楽園の幼稚園ライフをナビゲートします。
第3回 参加型子育てのハワイ、親業は楽じゃない?!
「いい子に育てたい」と願う親に、ハワイの学校関係者が口をそろえて言うアドバイスに「Parents’ Involvement(親の教育への積極的参加)」という言葉があります。日本でもPTAや地域の子供会など親の参加が求められる機会はたくさんあるかとは思いますが、ハワイではPTA主催の学校行事や寄付金集めに始まって、学級委員、休み時間の監督、果てはチューター(学習指導)に至るまで、多岐にわたって親の協力が当たり前。さて、実際どんな風に親が学校に関わっているのか、興味ありませんか? |
●ハロウィンも大盛況。イベントならお任せのPTA ちいちゃんの学校で行われるPTA主催のイベントは実に盛りだくさん。メイン行事としては、ハロウィン、クリスマス・クラフト、バレンタイン・ダンス、ファン・フェア(お祭り)、オハナ・ナイトなど、放課後や夜にやる「お楽しみ会」的なもの。そこで10月に行われ大盛況だったハロウィンのイベントの様子をご紹介しましょう。 ハロウィン直前の金曜の夜に行われたこのイベントでは、まず午後6時から約1時間をかけて、各自が持参したかぼちゃを思い思いのデザインに彫り、ジャック・ランタン(お化けかぼちゃ)を作成。子供達はハロウィンの仮装で参加なので、ランタンを作り終わらぬうちから興奮し、群れをなして走り回る無法状態に… まあ、スパイダーマンやパワーレンジャーの格好じゃ、かぼちゃなんて彫ってらんないのもごもっとも。普段は傍観者のパパ達が、この日は職人さんに徹して妻子が投げ出したかぼちゃを掘り続けてました(笑)。だってこれ、けっこう根気がいる作業なんですよォ… その後、子供達は図書館に移動し、スプーキー・ストーリー(怪談)とお化け屋敷の探検へ。お話の読み聞かせは魔女に扮した図書館司書の先生で、お化け屋敷もどきの怖い迷路は図書クラブの児童とPTAがこの日の為にわかに作り上げたもの。とはいえ夜だし音響や照明でけっこう盛り上がり、キンダー(幼稚園生)のちびちゃん達はマジで半泣き! 最後にジャック・ランタン(お化けかぼちゃ)にろうそくを灯し、その周りを仮装パレード(というかゾロゾロ歩き)。こんな風に楽しみながらも、ランタン作りの間に振舞われるピザと飲み物、父兄手作りのデザートは有料で販売し、売り上げはしっかりPTA経費にまわされるという一石二鳥の仕組みにもなっています。
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●学級内でも親は大活躍!
ハワイと日本の学校を比べてここが違うと思うことの一つに、親が学級に出入りする機会が実に多いということ。遠足の付き添い、チューター(学習指導)、クリスマス・パーティー、ランチと休憩時間の監督などその内容は様々ですが、親が直接子供に関わる形のお手伝いが大半です。例えば、遠足には毎回4〜5人ずつの父兄が参加し、5〜6人の児童に1人の割合で大人が付き添って行動します。チューター(学習指導)は低学年の読書の介助をする仕事で、実は現在、私もちいちゃんのクラスに週1回30分程通っています。幼稚園では、個人のレベルに合わせて手作りの単語カードや小冊子で読みの練習をさせるのですが、確かに先生1人ではここまで手がまわらないはずで、父兄の力を借りるのは大正解。毎週必ず行けなくても「イッツOK!(大丈夫)」のユルい拘束なので、ママ達もけっこう気軽に参加してるみたい。私も最初こそ「LとRの発音がアヤしい日本人がやっていいもんだろーか?」と躊躇したものの、先生から「大丈夫、一回やれば要領が飲み込めるわよ。簡単だから」と乗せられて、それなりに務まっています。子供達の顔と名前、性格もよくわかり、これがけっこう楽しかったりもして。あとクリスマス・パーティーでは、クラフトやゲームなどの手伝いとお菓子の用意も父兄の役割。ランチと休憩時間の監督というのも、ハワイならではの仕事。生徒の休み時間は先生も休み時間(!)のハワイでは、誰かが子供達を監督せねばなりません。ちいちゃんの学校では、「ジェネラル・エイド」という役職の職員が監督をしているのですが、広い校庭やカフェテリアを1人でカバーするのは無理なので、やはり父兄がボランティアでお手伝いをしています。 |
●寄付金集めは今やPTAの大仕事 教育予算が不十分で常に資金不足に泣くハワイの公立校。州から割り当ての予算だけではカツカツで、例えば音楽やハワイの文化や言葉を勉強するハワイアナなどの専門教員を雇う資金が出せたり出せなかったりと、経営状態はかなり火の車。そこで近年は、PTAがあらゆる方法で資金を捻出する役割も分担しています。上記のハロウィンのようなイベントからの収益、地元企業からの寄付、ファンドレイザーと呼ばれる寄付金集め(食品などを父兄に販売するやり方が多い)で得た収益などを不足分の補てんに充て、学科内容や備品の充実に大きく貢献しています。ファンドレイザーと一口に言っても、これまでに売ったもの、売られたものの種類は数知れず。パン、ポーチュギーズ・ソーセージ、フリフリ・チキン(鶏の丸焼き)、ジッピーズのチリ、クーポン・ブック、ジャンバジュース、クリスピー・クリームのドーナツ、クッキー、ブラウニー、ラッピングペーパーなどなど。ああ、書いてるだけで気が遠くなってきた… これから先もいろいろ売らされるかと思うと、なんだか恨・め・し・や〜。あっ、ハロウィンはもう終わりだったか…(苦笑)~! |
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第7回 待ちに待ったサマーバケーション!
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