『私はマララ』に感化された娘
先日、久しぶりに親子3人で映画を観に行きました。
観たのは、2014年に史上最年少でノーベル平和賞を受賞したパキスタン人少女、マララ・ユスフザイさんのドキュメンタリー映画『He named me Malala (邦題:私はマララ)』。
タリバンから脅迫を受けながらも、女子教育の必要性を熱心に訴え、帰宅途中のバスの中で銃撃を受けた少女、マララさん。奇跡的に一命を取り留め、現在は家族とともにイギリスで暮らす彼女の素顔に迫るドキュメンタリーです。
世界各地で教育の重要性を訴えるマララさんですが、このドキュメンタリーでは、18歳のひとりの少女としてのマララさんを垣間みることができます。
映画で印象に残った、というよりなんとも嬉しかったのが、あの、ノーベル平和賞を受賞したマララさんもやっぱり、2人の弟としょっちゅう、しかもかなりバイオレントな喧嘩をしていたことです。
弟たちは「すぐ殴るんです」とマララさんを非難し、その横で「あまりいろいろ喋らないで」と注意する彼女は、ごくフツーのお姉ちゃんです。
ネットで好きなスポーツ選手や俳優をよく眺めていることを弟に暴露されたり、物理のテストでひどい点をとり、恥ずかしそうに頭を抱えているマララさんの姿に、ほっこりさせられました。
マララさんの映画はホノルル市内では限定上映のようで、私たちはカハラモールの映画館で観ました。行ったのは上映初日、しかも金曜日の夜だったにもかかわらず、館内はガラガラ。
この日はピーターパンの実写版「パン」の初公開と重なったせいかもしれませんが、観客は15人程度と少々さびしい鑑賞となりました。
翌日、娘は本屋さんで『I AM MALALA』を買ってきました。
自分とはそれほど年齢の違わないマララさんの勇気と信念、そして世の中には勉強したら殺されるかもしれないという境遇にある子どもたちがいることに、娘はショックを受けたようです。
映画のおかげでしょうか、最近「宿題が大変だ〜」とあまり文句を言わなくなりました。
ところで、人間半世紀近く生きていますと、間違えて覚えた言葉を修正する能力(もしくは修正しようとする気持ち)というのが失われてしまうのでしょうか。
私も夫もマララさんのことを「ママラさん」と10回中9回は言い間違えてしまい、そのたびに几帳面な娘から「マララだよ〜」と訂正されています。何度注意してもディズニーランドを「デニーズランド」と言う父にうんざりしていた自分を今になって反省…
ドキュメンタリー映画『私はマララ(邦題)』は12月11日より日本全国で公開予定です。
コメントを残す