ホノルル美術館(Honolulu Museum of Art)で現在「抽象表現主義展・Looking East From Far West」が開かれておりまして、10月7日から11月2日まで、黒澤明監督作品を上映しています。
主催者は「出来るだけ多くの作品を紹介したい」と意気込んでおりまして、1カ月間で、ほとんどの傑作が上映されるようです。
黒澤明作品の中でワタクシが1番好きなのは、なんといっても『七人の侍』ですね。
小学生のときに初めて観てから、もう何度観たことでしょう。
3時間ほどの長い映画ですので、「ぜひ家でゆっくり観よう」ということになり、(ネットフレックスに無かったので)、図書館に問い合わせてみました。
カパフル−ワイキキ図書館にあるということでしたので、さっそく借りに行き、週末に親子で鑑賞することに。さすが日系人の多いハワイの図書館。日本のDVDも沢山あります。(ちゃんと英語の字幕がでます)
娘は白黒の画面と画像の悪さに驚いていましたが、「ディズニー映画なんかより絶対面白いから」「子どものうちにこういう映画を観なくちゃ」と勧めまくっておりました。
お〜いよいよ始まりました!
「日本の映画って、最初に出演者の名前が出るの〜?」といきなり嫌そうでしたが、侍のリクルートが始まるぐらいから、もう画面に釘付けでした。
すっかり忘れていましたが、この映画長いから途中で「休憩」が入るのですね〜。
笑った〜。しかもワタクシたちったら早送りすることもせず、トイレに行ったり、水飲みに行ったりしてちゃんと休憩時間を有意義に活用したりして…
クライマックスシーンで、娘は「誰か死ぬの?絶対誰か死ぬんでしょう?!」と心配し、ハッピーとはいえないエンディングにもやもやしていたようでしたが、観終わったあとは「最高に面白かった」と感激しておりました。彼女的には三船敏郎よりも志村喬のほうが「かっこいい」らしい。
脚本家の山田太一さんがエッセーの中でこんなことを書かれています。
『分かりっこないはずのロック音楽を分かろうとして子どもに近づいていくよりも、子どもが鼻もひっかけない浪花節の細かな味を愛して、そのレコードを子どもにさわらせない、というような親のほうが、私には子どもによい影響を与えると思う』
山田センセー、ワタクシも同感でございます!
来週末は小津安二郎監督の「東京物語」を娘と一緒に観ようかな〜。
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