卒業パーティーで気付かされたこと
前回のブログで高校を卒業することは人生の一大イベントと書きましたが、式のあとに行われる卒業パーティーに呼ばれるたびに、「やっぱりスゴイことなんだ〜」と改めて実感しています。だって豪華絢爛なんですもの〜。パーティーのすべてがそうとは申しませんが、ホテルや高級レストラン、ゴルフ場やヨットハーバーのクラブハウスなどを貸し切っての、結婚式並みの豪華な卒業パーティーは決して珍しくありません。「これから大学でお金がかかるだろうに、こんなに派手にして大丈夫なのかしら」と貧乏性の私は余計な心配をしてしまいます。
今年も卒業パーティーの招待状が2枚届きました。「もうそんな年なのか」と時の流れの速さに驚きつつ、いまからちょうど7年前、当時1歳半だった娘と初めて一緒に出席した親戚の女の子の卒業パーティーのことを思い出していました。
会場はアラワイヨットハーバー内のレストラン、夫は所用で出席できず、超おてんばの娘と2人だけで出席しました。会場で娘はハワイアンミュージックの演奏にあわせて踊ったり、なぜか四股を踏んだりして大騒ぎ。それに飽きるとボートを見に桟橋に出たいとせがみ、テーブルにつけばグラスの中の氷が欲しいと暴れます。
結局その日はほとんどの時間を娘と桟橋で過ごしました。さんざん暴れて疲れたのでしょう、寝入ってしまった娘を抱えてテーブルに戻ると、ちょうどスライドショーが始まるところでした。
街でよく聴くヒットソングが流れると、前方の大画面には生まれたばかりの赤ちゃんの姿が映し出されました。お相撲さんのようなムチムチの赤ちゃんは、ハイハイを始め、ヨチヨチ歩きができるようになり、学校に上がる頃にはカメラに向かって舌を出すおてんば娘に。
家族と一緒にビーチやディズニーランドではしゃいでいた小学生の彼女も、やがて中学生に。この頃から友人と一緒の写真が俄然多くなりました。そして高校生となった少女は化粧をおぼえたのでしょうか、急に大人びて見えました。
とても喜ばしいことだけど、切なくもありました。これまで卒業パーティーでスライドショーは何度も見てきましたが、こんな気持ちになったのは初めてでした。スライドショーの中の美しく成長した少女と、私の腕の中でスヤスヤと眠るわが娘の将来の姿を重ね合わせていたのかもしれません。
急に熱を出したり、モノを壊したり、突然奇声を発したりと、娘には困らされてばかりですが、帰宅すると飛びついて喜んでくれる彼女との「今」をもっと大切にしなくては。スライドショーに気付かせてもらいました。
…と、当時、新聞記者をしていた私は、そんな内容のコラムを綴りました。あれから7年。10年後には娘も卒業を迎えるなんて、本当に時間が経つのは早いですね。相変わらず仕事や家事に忙殺され、大切な「今」を忘れてしまいがちですが、ホノルルが卒業シーズンを迎える頃に思い出しては、自分を戒めます。「娘が私と遊びたがるのなんて、いまのうちじゃん」と。
そして「トランプやろうよ」「バレーボールやろうよ」「駄菓子買いに行こうよ」と執拗に誘う私に、「今日はどうしちゃったんだ」と娘は気味悪がります。
これからも、ずっとずっと遊んでね。
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