ハワイアン柄の布地に秘められた苦い思い出
先日、久しぶりに日本にいる母のほうからスカイプがありました。画面に現れた母は待ちきれないといった様子で、「これ、覚えてる?」。手にしていたのは、やまぶき色のハワイアン柄の布地でした。それを見た私は思わずのけぞりました。「なんでそんなもん、まだ持っているのよ〜」。
忘れもしない、あれは高校生活最後の体育祭。クラスごとの出し物で、わがクラスは当時大ヒットしていた映画「フットルース」を真似たダンスをやることになりました。
男女ペアになって、衣装は女子が2人分を作ることになったのですが、そのときの衣装を作ったのが、このやまぶき色の布地です。裁縫の苦手な私は母に衣装を丸投げ、しかもダンスの練習をさぼり続けていました。
私の相手は野球部のキャプテンで、ドラえもんに出てくるジャイアンそっくりの男子です。「衣装ができていないのはお前だけだ!」とさんざんせかされましたが、完成品を渡したのは体育祭当日の朝でした。そしてシャツを広げた彼は「なんだこりゃ!?」と大声を上げたのです。
「カッコ悪い」と男子生徒からの要望で、衣装が袖なしから半袖シャツに変わっていたのでした。練習をさぼってばかりの私はそのことを知らなかったのです。しかも「大柄な相手」のために母が作った袖なしシャツは、胸が見えそうなほど、襟ぐりがビロビロに広がっていました。
「こんなの絶対に着ない」とジャイアンは怒り、クラス総出で衣装の下に着る やまぶき色のTシャツを探し回りました。そしてやっとのことで下級生から借りたクリーム色のシャツを着たジャイアンと、みんなに睨まれっぱなしの私は、体育祭の開会式前から憔悴しきっていたのでした。 そしてその苦い思い出が詰まった余り布で、なんと母は私のためにコンピュータのカバーを作ってくれたのでした〜。
娘はこのハワイアン柄が「レトロちっくだ」と、とても気に入っています。しかも似たような柄の服をディズニー映画のヒロインが着ていたり、サーフショップにディスプレーされていたりと、人気があるそうです。先日、娘がアラモアナでわざわざ証拠写真を撮ってきてくれました。
日本人はハワイが大好きで、知識も豊富なのですが、この布地を見る限り、当時はハワイについていまほど詳しくなかったようです。この布地に書かれた島の名前を見よ!
マウイ島もカウアイ島も「i」がひとつ多いのに、なぜかハワイ島はひとつ足りない!ミスに誰も気付かなかったのが不思議〜。
もっとすごいのがコレ!
「オアホ」って…。毎日コンピュータを使うたびに、苦笑いしてしまいます。
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