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ハワイ歩き方事務局
人気連載「かずこセリッグの「ハワイ語の世界」」

第10回 メレ(ハワイ語の歌)の作詞のルール その2

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2010年07月03日

かずこセリッグのハワイ語の世界

10年以上前に、フラマスターのジョージ・ナオペ氏より「マカナオカラニ(天からの贈り物)」というハワイアン・ネームを頂いてから、正に天からの贈り物のように、次々と奇跡的な出会いや出来事に導かれ、これまでハワイ文化を学んでくることができました。今では私の人生の一部となっているハワイ語の世界と、ハワイアン・カルチャーの素晴らしさを、皆さんにシェアしていきたいと思います。第一回はこちら

かずこセリッグの「ハワイ語の世界」  第10回 メレ(ハワイ語の歌)の作詞のルール その2

ハワイ

●ハワイ語の作詞で最も重要なルール、パカとは?
前回は、ハワイ語の歌(メレ)を作るには、避けるべき言葉や、守るべき約束事があると言うことをお話しましたね。今回は、メレが時代の流れとともに発展し、変化しつつある中で、今、特に私たち日本人にとって、最も尊重すべき約束事である「パカ」というものについて説明いたします。

パカとは、『建設的な批判』、『完璧にするための間違い探し』、といった意味で、作品をよりよいものにするために必要なものとされています。パカは昔から伝統的に行われてきたものだそうですが、ハワイ語再活性化運動が高まる今日では、更に大きな意味があるようです。

●歌を作る時は必ずパカ

ハワイ語

カメハメハ・スクールで教育者にハワイ文化を指導するクウ・アロハヌイ・カウイラ氏によると、ハワイ語の歌を作る時は、ハワイ語や、ハワイ音楽のエキスパートら3人にパカをしてもらうのが好ましいとしています。彼自身、流暢なハワイ語話者であり、優れた作詞家ですが、歌を作る時は必ずパカをしてもらうそうです。

一度は瀕死の危機にあったハワイ語ですが、多くの人の努力によって、子供たちが望めば、学校で自由にハワイ語を学べるようになりました。しかし問題はまだまだ多いようです。ウォン博士は次のように語っています。『子供たちのハワイ語を聴いていると、それが単に英語の直訳であることが多いのです。ハワイ語再活性化の目的は、コミュニケーションではありません。コミュニケーションなら英語でできますからね。私たちは、ハワイ人としてハワイの価値観やアイデンティティーを取り戻したいのです。』ハワイ語再活性化の大切な時期だからこそ、ハワイ語が慎重にとり扱われているのですね。

日本でも最近は、ハワイ語でチャントやメレを作ったり、既存の曲をハワイ語訳したりする方が多くなっているそうです。それ自体は、本当に素晴らしいことだと思います。しかし、せっかく書いた詩がハワイ語再活性化の妨げにならないよう、作った歌は必ずパカをしてもらうという約束事だけは、是非守って欲しいと思います。もちろん私も、必ずパカをしてもらっていますよ。

※かずこさんは昨年11月にお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りいたします。

この記事が属するカテゴリー: カルチャー, ハワイ語
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