ハワイのホテル、グルメ、ショッピング、オプショナルツアーなどの旅行情報 ホノルルから「ハワイ観光に役立つ最新情報」を毎日更新

ハワイ歩き方事務局
人気連載「かずこセリッグの「ハワイ語の世界」」

第01回 「ハワイ語との出会い」

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2009年03月07日

かずこセリッグのハワイ語の世界

10年以上前に、フラマスターのジョージ・ナオペ氏より「マカナオカラニ(天からの贈り物)」というハワイアン・ネームを頂いてから、正に天からの贈り物のように、次々と奇跡的な出会いや出来事に導かれ、これまでハワイ文化を学んでくることができました。今では私の人生の一部となっているハワイ語の世界と、ハワイアン・カルチャーの素晴らしさを、皆さんにシェアしていきたいと思います。第一回はこちら

かずこセリッグの「ハワイ語の世界」  第1回 「ハワイ語との出会い」

ハワイアン・カルチャーのエキスパート、かずこセリッグさん

●フラダンサーの私がハワイの言葉を学んだ理由
今から15年以上も前のこと。東京にある某大手外資系企業に勤務する若い女性がいました。スーツにハイヒール、いかにもOL、といういでたち。それなのに、片手には、全くファッションに合わない大きなバック。バックの先からは竹の棒なんかが見えたりして… そうです。それはフラバック。当時の私です。今は人気のフラも、その頃はまだ珍しく、特に若手フラダンサーは少なかったので、たちまち仕事をもらえるようにもなりました。でも、それよりも何よりも、とにかくフラに出会い、それを踊れるということ自体が喜びでした。フラが、毎日を明るく楽しいものにしてくれていたと思います。

●クムフラから「ハワイに行って来い」と航空券を渡された

もともと語学が好きで、英語やスペイン語を話せたので、当然ハワイ語も気になります。でも、ハワイ語の歌の内容を教えてくれるフラの先生は、当時は少なかったのです。それでも十分楽しいのですが、やっぱりどうしても気になります。そこで、当時唯一(?)日本で入手できたハワイ語の語学書を購入し、独学で学ぶことにしました。その本の著者の名は、プアラニ・ホプキンズ。ハワイ語教育のパイオニア的存在の方です。彼女と後に運命的な出会いがあることなど、当時の私は、知る由もなかったのです。フラを初めて6年ほどたった頃、私に転機が訪れました。公私共に大きな問題が持ち上がり、そのストレスで大好きなフラさえも無断で休むようになってしまったのです。このままでは、お世話になったクムフラに申し訳ないので、しばらくフラを休みたいと、きちんと話すべきだと思いました。ところが、話をする前から、すでにクムは事情を察していたようです。私の話がまだ途中だというのに、おもむろに旅行会社に電話を掛け、週末のハワイ行きの航空券を購入し、私に「ハワイ、行って来い」というのです。ビックリしました。正直、行く気にはなれませんでしたが、せっかくの好意を無駄にしたくないので、仕方なく(笑)行くことにしました。クムは空港まで見送りに来てくれました。

 

●しばらく住むことを決意

フラマスター、ジョージ・ナオペ師と

ハワイに行って、改めてクムを尊敬しました。あんなに行き詰っていた日本での生活が、ハワイに来てしまうと、もうずっと昔のことのようで、なにもかも冷静に見つめることができるのです。そして、頭で考えるのをやめ、心が感じることを大事にしようと思いました。これが、ハワイが持つヒーリング・パワーなのでしょうか? そして、ある人に語学学校のクラスが1ヶ月無料になるクーポンを頂き、「なるほどハワイに1年くらい滞在したければ、語学留学という手があるな」と、思いました。1週間後、現地から帰国すると、まずクムのところへ直行しました。「私、ハワイにしばらく住みます!」と満面の笑顔で報告する私に、いささかとまどいながらも「そうか。それがいい」と応えてくれました。かくして私はハワイへ長期滞在することになったのです。すでに英語が話せた私は、ハワイで語学学校には行く気になれず、毎日イオラニ宮殿のボランティアをしたり、面白そうなハワイアン・カルチャーのクラスを探しては出席していました。(次回へ続く)

 

 

 

ハワイ語講座 by Kazuko Selig ① ハワイの空はどこまで続く? 
皆さんに、ハワイ語を通じて、ハワイの世界観を探索していていただくコーナーです。今回のテーマは、「ハワイの空はどこまで続く?」です。ハワイの澄み切った青い空は、心が洗われるようなエネルギーを発しています。この高い高い空。いったいどこまで続いているんでしょうか? 古代のハワイ人も、きっとそんな気持ちでこの空を見ていたのでしょう。ハワイの空には、たくさんの名前がついているんです。 まず、私達のすぐ頭上の空間を ルナ・アエ(意味:すぐ上)といいます。その上が、ルナ・アク(その上)、そのまた上がルナ・ロア・アク (ずっと上)。更に上が、ルナ・リロ・アク*(遠い上)。その上が、ルナ・リロ・ロア (ずっと遠い上)。雲が浮んでいる場所が、ルナ・オ・ケ・アオ(雲がある上)。その上が ケ・アオ・ウル(雲が育つ所)また上が ケ・ラニ・ウリ(紺碧の空)更に上が ケ・ラニ・パア**(堅固な空)。空の高さを表現する言葉がこれだけ沢山あるというところに、ハワイ人の空に対する思いが表れていますね。ハワイ語の世界を通して、空を見上げてみましょう。一段と空が尊く見えるのではないでしょうか。
注:*ハワイ王朝6代目の王様の名をルナリロといいます。これは、気高さを表した名前です。**太陽や月はラニ・パアにある軌道を通って、地球の周りを回っていたと考えられていました。
参考文献:David Malo, Emerson Nathaniel (trans). Hawaiian Antiquities. Bishop museum press. Honolulu. 1951

 

著者のプロフィール ハワイ文化のエキスパート、かずこセリッグ
ハワイ語翻訳者・講師。ハワイ文化振興会代表。

ハワイ大学修士課程で言語学を修める。現代ハワイ語のパイオニアである故プアラニ・ホプキンスとハワイ語復興の第一人者であるライアナ・ウォン博士に師事。フラ歴は17年。「フラマスター」のジョージ・ナオペ師から「マカナオカラニ(天からの贈り物の意)」というハワイアン・ネームを授かる。ハワイ語と英語、日本語が堪能な数少ないトライリンガルの翻訳者として活躍中。ハワイに10年在住した後、2009年日本に帰国し、ハワイと日本を定期的に行き来しながらフラやボランティア、ハワイ語教室を通じて、ハワイアン・カルチャーの真髄を伝え、ハワイと日本の懸け橋となることをライフワークにしている。最近では、「マカハ・サンズ」最新アルバムのハワイ語の歌詞翻訳を手掛けた。

ハワイ文化振興会:http://www.exll-ca.jp/hawaii/index.html
かずこセリッグさんのブログ:http://ameblo.jp/kazukoselig 連絡先はこちら

 

 

※かずこさんは昨年11月にお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りいたします。
(2009年3月更新)

この記事が属するカテゴリー: カルチャー, ハワイ語, 基礎知識, 歴史・社会・自然
関連キーワード: ハワイ語, 出会い,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*


人気連載「かずこセリッグの「ハワイ語の世界」」


現地最新情報トップ5


前後の記事

さらにおススメ