親子3人で日本を満喫してきました。
今回は初めて新幹線乗り放題のJRパスというのを購入しまして、大阪や名古屋、静岡、群馬、東京など、あちこち巡ってきました。
盛り沢山、大忙しの毎日でしたが、ハワイに戻ってから一番思い出されるのは、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」を観ながら、母がつくってくれた朝ごはんを食べた―そんな、なんとも日本らしい朝のひとときでございます。
ワタクシたちが観はじめたのは、日本が終戦を迎え、とと姉ちゃんが婦人向けの雑誌をつくるというところでして、ワタクシはもちろん、夫も娘も夢中になって毎日観ておりました。
とと姉ちゃんが立ち上げた出版社にすご腕編集長も加わり、ますます面白くなってきたところでワタクシたちはハワイに戻ることに…
“とと姉ちゃんロス”に耐えられない夫は、ハワイに戻ってから有料の日本語専門チャンネルに加入し、字幕の付いたずっと前のエピソードと、日本より1日遅れのエピソードの両方を毎日観ています。アンタも好きねえ。
現在も発行を続けている『暮らしの手帖』を「ぜひ見たい!」と言っていた夫、ハワイに戻る飛行機の中で雑誌を買い忘れたことに気付き、「あ〜残念」とがっかりしていましたがその直後、飛行機がトラブルで羽田に戻ってしまいました。
さっそくワタクシたちは空港の書籍店に向かい、暮らしの手帖を探しました。
そして暮らしの手帖の隣に、初代編集長について書かれた別冊版『花森安治』と、とと姉ちゃんのモチーフとなった大橋鎮子さんの自伝『しずこさん』を見つけました。
「この本をワタクシが買えるように、飛行機が戻ってくれたのかしら…」。そんなふうに思ってしまうほど、この2冊の本に心がときめきました。
ハワイに戻ってから、毎日この本をながめています。花森編集長が手がけた表紙の絵に感動し、「文章教室」の中の花森語録の言葉を心に刻みます。
そして『しずこさん』の中のある一文に、これまで長いことさまよっていた暗いトンネルの中で、一筋の光が見えたような気がしました。
「ちいさな幸せを伝えたい」
鎮子さん(とと姉ちゃん)は、誰も取り立てて言葉にしないようなささいなことにも心を留め、その素晴らしさをけっして押し付けがましくなく、隣に座ってちょっとお知らせするように読者に向けて綴っていたそうです。
悶々としながらワタクシがずっと探していた書きたいこと…それはこういう“ちいさな幸せ”だったんだわ〜。
来月50を迎えるワタクシ(ホントかよ)、ようやくスタート地点に立てたような気がします。
全然遅くないわよね〜。人生これからが本番よね〜。
Akiko said on 2016年07月28日
キョーコさん、それとこれとは話が別ですよ~。ローカルバトルは本気でいきましょう!
キョーコ said on 2016年07月28日
明子さん、こんな温かいコメントくれたら、次のローカルバトルが戦いにくくなるでしょ!
Akiko said on 2016年07月27日
キョーコさん、素敵な記事をどうもありがとうございます。「小さな幸せを伝えたい」。この言葉、編集者のはしくれとして、心に染みて、染みて、染みまくりました。