Kyoko & Akiko's "Mahalo Hawaii" vol.9 Temiyage in Hawaii
話題の人気ショップよりも、近所のパパママストアや老舗店をこよなく愛し、サイミンにはからし醤油をつけ、キカイダーに敬意を払い、ピジン英語もお手のもの …。そんなハワイのローカルライフにどっぷり浸かったライターのキョーコとMyハワイ編集部明子が、ハワイへの感謝の気持ちをこめてお送りするこのシリーズ! 観光情報とはひと味ちがう、目抜き通りから1本奥に入った知られざる、そして愛すべきハワイのローカル情報を1つのテーマで競作いたします。
■先攻・キョーコ:年齢問わず深く浸透
ハワイは今 、卒業シーズン真っ只中でございます。そしてハワイの人たちの大好きなパーティもあっちこっちで開かれています。
レストランでのパーティですと、お祝いのカードやレイを差し上げればいいのですが、卒業生の家族のお宅にお呼ばれとなると、やはり手土産は持っていかなくてはいけませんね。
そんなわけで明子さん、今回のバトルのテーマは「手土産」でどうだ!
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さて今回のバトルでは、ワタクシが最近よく買っていく「手土産トップ5」をご紹介したいと思います。
まったく気の利かないワタクシの夫ですが、人様のお宅にお邪魔するときには「手ぶらで行くなんてありえない」という“マイルール”を頑に守っております。ただですね、いかんせん気が利かないもんですから、出掛ける前に「手土産を用意する」ということまでは気が回らないようで、「あの人は甘党だからな」とか「この前と違うものにしなきゃ」などといろいろ考えて、お土産を用意するのはいつもワタクシの役目でございます。
ハワイではこの手土産のエチケット、年齢問わず浸透しているようでして、先日お邪魔した親戚宅での卒業パーティでは、卒業生の友人とみられる、体中にタトゥ彫りまくりの青年が、「これどうぞ」とリリハ・ベーカリーのココパフの手土産持参でいらっしゃいました。タトゥとココパフの組み合わせがなんとも感動的でした。
ではさっそく5位。半年ほど前にアラモアナ近くのドンキホーテの試食販売で食べてから気に入っている「トロピリシャス」のアイスクリーム&ソルベ。アイスクリームはハワイアンモカ、コナコーヒー、マカデミアナッツ、パイナップルココナッツ、タロ味など、またソルベにもリリコイやマンゴー、グアバなどローカルフレーバーを取り入れ、日本の方にも喜ばれるデザートです。工場を兼ねたカリヒ地区にある直営店のほか、ドンキホーテでも購入できますよ。
Tropilicious Ice Cream & Sorbet
www.tropilicioushawaii.com
さて4位は「コエレズ・オノ・モチ」。ローカルの人たちの大好きなバターモチです。オアフ島ワイパフにある工場で作られていますが、市内のスーパーや、最近ではコストコでもちょくちょく販売されています。
Koele’s Ono Mochi
94-344 Ukee Street, Waipahu
(808) 548-8647
第3位はアラモアナ西側のカカアコ地区にあるベーグル専門店「カフェ・グレース」のベーグル。これは見た目もゴージャスで、毎回女性に大好評です。
Café Grace
www.cafegracehi.com
2位はカリカリの食感と香ばしさがやみつきになる「ベティーズ・ベスト・オブ・ハワイ」のクッキー。ワタクシのオススメはチョコレートチップ・アラレとコーンフレーク入りのクッキー。「日本のお土産に買っていく!」という人が続出の人気商品でございます。
Betty’s Best of Hawaii/ Wholesale Unlimited Hawaii
www.wholesaleunlimitedhawaii.com
そしてリピート率断然トップで1位に輝いた手土産は…昭和の香り漂う店構えが素敵すぎるホノルル市内の老舗和菓子店「ニッショウ堂」のチチダンゴ。スーパーマーケットでも購入できますが、やはり1度は本店に訪れていただきたい。1パウンド(約450グラム)注文すると箱に入れてくれ、ギフト用にはリボンもかけてくれますよ。(現在1パウンド=$7)
Nisshodo Candy Store
www.nisshodomochicandy.com
■後攻・明子:一方我が家の定番といえば?
そうなんですよね~。ハワイといえば、手土産! キョーコさん、目の付け所がさすがです。日本人には当たり前のこのお土産文化、アメリカ本土にはいまいち知られていないんですよね。でもハワイでは、日系人の方々を中心に日常生活の一部となっていて、「Omiyages(オミヤゲス、ヤの部分にアクセント)」で通じるから面白いんですよ!
それにしても、キョーコさんの手土産リスト、マニアックですね~。どれもこれも、知る人ぞ知る逸品ばかりではないですか! うーん、今回はまったく勝てる気がしません… が、気を取り直してまいりましょう。
我が家の場合、手土産として一番登場回数が多いのは、写真のマラサダです。義母がポルトガル系ということもあり、「ここぞ」と言うときには、マラサダをボックスで持っていきます。お店はレナーズかチャンピオンが多いかな? あのフカフカの食感がたまらないんですよね~。
しかし、マラサダには2つの問題点が! 1つ目は「果たして全員に行き渡るかどうか?」ということです。特に、中にクリームが入っているものなどは、包丁で切って分けるわけにも行かず、難儀します。なので、必ず少し多めに持っていくようにしています。1ダース買いが基本かな?
もう一つの問題点としては、マラサダは翌朝になると油が染み出してきて、電子レンジであたためなおすと、いまいち美味しくなくなるということでしょうか? だから、すぐその場で食べられるシチュエーションのときの手土産にしたほうがいいかと思われます。
次に登場の機会が多いのは、マナプアです。これは亡くなった義父が中国系ということで… 以下略。ちなみにマナプアとは、日本で言うところの肉まんのことで、外側が白くてモチモチした「蒸しタイプ」と、外側が茶色くてパンのような「焼きタイプ」があります。これまた、熱々を箱に入れて持っていくのが王道なのですが、こちらはさめてもかなりの時間までは美味しくいただけるのが嬉しいところ。電子レンジでのあたためもOKです。
問題点としては、持っていく途中に、かなり匂いがしてしまうということかな? サプライズのオミヤゲにしたくても、マナプアを持っていることが一瞬でばれてしまうんですよね。でも、大概大喜びされるからいいんですけどね♪
さて、もう一つの定番はココパフ… と思っていたら、なんとキョーコさん、タトゥ青年のココパフにまつわるエピソードをすでに書かれていたんですね! やられた! ってことで、しばし頭をなやませたところ…!
そうだ、灯台下暗し! 王道中の王道を忘れておりました! ハワイの庶民たち(我が家を含む)が愛してやまないジッピーズ系列、ナポレオンズベーカリーの「ナップル」ですよ~う! (なぜか絶叫しつつ) 三角型のアップルパイなんですよ~う。チェリーやブルーベリー、ココナッツ味もあったりしますが、やっぱりなんといってもアップルが無難。ちょっとあたためて、写真のようにアイスクリームをそえていただくと絶品なのです。
ナポレオンズベーカリーには、他にもロングジョンやレモンバー、ケーキやパイもありますが、やっぱり圧倒的な人気を誇るのはナップルですね。洗練度にはややかけるかもしれませんが、ナップルやジッピーズが大好きな方々とは、良いお友達になれそうな気がします。
キョーコのプロフィール
神奈川県の鵠沼生まれ、茅ヶ崎育ち。丙午のバブル世代。
1988年からハワイ在住。日本語が飛び交わない米本土の田舎町に留学しようとしたが、父親に猛反対され、交渉の末に決まった留学先がハワイ。
家族
学生時代に知り合った韓国/日系4世の夫と、40歳目前でやっとこさ授かった娘の3人。大規模な再開発計画が進行中のオアフ島カカアコ地区在住。
ローカル歴
1991年からハワイ観光局マーケットリサーチ部にインターンとして勤務、翌年からフルタイムのアジア太平洋地区担当職員に採用される。ローカル率95%の職場で、ハワイアンカルチャーやピジン英語、さらには「仕事は楽しく、職場にはおやつ常備」の精神を学ぶ。
入社5年後、マーケットリサーチの仕事が外部委託されることになり、部署解散。翻訳業などを経て、1998年から創業1912年の日本語新聞社「ハワイ報知」に編集部員として勤務。日系退役軍人や県人会、ゲートボールクラブ、舞踊団体、文化交流グループ、日系食料品店など、さまざまな分野の取材を通じてローカルライフにどっぷりと浸かっていく。
ハワイに支部がある日本の俳句結社「ゆく春」の主宰と取材を通じて知り合い、俳句に魅せられる。数年に渡る主宰からの添削指導を受け、時間のあるときに「ハワイ歳時記」をもとにハワイらしい俳句をぽつぽつと詠んでいる。最近短歌をはじめた明子女史にライバル意識をメラメラと燃やしている。
2013年思い切ってフリーランスに。ハワイ報知のほか、ハワイアン航空機内誌「ハナホウ」やMyハワイなどでローカル情報やハワイアンカルチャーに関する記事の執筆、翻訳作業に関わる。
好きな言葉
ハワイアンスタイルバンドのヒット曲のタイトルにもなった“live a little(もっと人生楽しもう)”。更年期とミドルエイジクライシス(中年の危機)に陥り気味の自分に言い聞かせている。
キョーコのブログはこちらからご覧ください。
明子のプロフィール
福岡県福岡市生まれ大阪府堺市育ち。
現在はオアフ島モアナルアバレー在住。同じくバブル世代。1999年からハワイ在住。
家族
夫(中国、ポルトガル系、その他もろもろ。ハワイ島カウ生まれ、オアフ島パウオアバレー育ち)。義母(ポルトガル系。ハワイ島カウ生まれ)。子なし。
ローカル歴
大伯父2人がハワイ島のプランテーションに移民。1人は日本に戻るが、もう1人は契約終了後もハワイに残り、オアフ島で内装業を営む。子ども時代より、大伯父から送られたマカダミアナッツなどに親しみ、ムウムウ着用。大学時代、オアフ島リーワードに居住していた叔母の家を訪ね、一瞬でハワイの虜に。将来ここに住むと一人誓う。
1994年、語学研修にハワイへ。3ヵ月のつもりが縁あって1年半滞在。その後就職し貯金に励み、1999年ハワイ大学(UH)アジア太平洋研究科に入学。大学&大学院と通算7年通う。学生時代にMyハワイ(当時はハワイの歩き方)にて、大食いクラブ会長A子の名前でB級グルメ情報やB級生活情報などを連載。ハワイのパパママストアをこよなく愛するようになる。
並行してハワイ出雲大社でボランティアをはじめ、その縁でHawaii Pacific Pressでインターン&弟子生活。弟子生活は10年以上にも及び、442連隊、MISなどハワイならではの歴史に心惹かれるようになる。また、YOH(ヤング・オキナワンズ・オブ・ハワイ)という盆ダンスクラブにも加入。退部した今でも沖縄系の盆ダンスの振り付けはばっちりで、あまりの踊りっぷりに驚かれること多数。
某取材でキョーコさんを紹介され、年齢が同じ&共通点多数で意気投合。Myハワイに誘う。紆余曲折を経て、今回の連載が実現。キョーコさんの俳句に対抗したわけではないが、昨年、隔月短歌同人誌「ふゆみどり」を何気なく手に取りいたく感激、ハワイ短歌会に入会。久々の若手気分を味わっている。
好きな言葉
“If can can if no can no can (やれたらやるし駄目なら駄目、気楽に行こうぜ的なピジンのスラング)”。
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