Kyoko & Akiko's "Mahalo Hawaii" vol.17 End of the Year
話題の人気ショップよりも、近所のパパママストアや老舗店をこよなく愛し、サイミンにはからし醤油をつけ、キカイダーに敬意を払い、ピジン英語もお手のもの …。そんなハワイのローカルライフにどっぷり浸かったライターのキョーコとMyハワイ編集部明子が、ハワイへの感謝の気持ちをこめてお送りするこのシリーズ! 観光情報とはひと味ちがう、目抜き通りから1本奥に入った知られざる、そして愛すべきハワイのローカル情報を1つのテーマで競作いたします。
■先攻・明子:クリスマスが過ぎたら糸が切れたように…
キョーコさん、今年一年、一緒にあれこれとバトルしていただき、どうもありがとうございました~。普段からローカルライフにどっぷりつかっている私たちのディープな暮らしぶりが、読者の皆様にも伝わったのではないかと思っています。
さて、2017年を前に、最後の対決は、「ハワイの年の瀬」で行ってみましょう!
日本だと大掃除をして、おせち料理を作って…となにかとお正月まで忙しいですよね。でも、我が家はクリスマスが住むと、全員糸が切れたようになって、だらだらモードに突入でございます。うちは夫が手品とともにサンタクロース業も営んでいるため(ちびっこのみなさーん、夫は本当のサンタさんに頼まれてハワイ地区を担当しているんですよ。ちゃーんと本当のサンタさんはいますからね)、クリスマスまでは超多忙なのですよ。

そのなか、勤勉な(?)わたしは、毎年大晦日まで仕事。年明けも2日から仕事と、普段とはなんら変わりのない日々とすごしているわけですが…。でも2017年のお正月は日曜日。だから、月曜日にもお休みをとって、3連休と相成りました。わーい。
さて、だらだらモードの我が家。お正月前にすることといえば、毎年遅ればせながら、ホノルル・シティライツを見に行きます。クリスマスを過ぎると、がらりと人が減るので、気を使わず三脚をたてて写真が撮れるのもいいですよね~。

昨年は、私張り切っておせち料理を作りました。大混雑のマルカイに足を運び食材を調達、お煮しめやかまぼこ、ごまめ、きんとん、有頭エビなどなどね。しか~し、努力のわりに家族には喜ばれず。もちろん私の料理の腕がいまいちだったということは否めませんが、ポルトガル&中国系の家族には、響かなかったようなのですね。なので、今年は路線を変えて、Costcoのカニなど買ってこようかと思っております。

年越しそばの代わりにはサイミンだな。で、大晦日の日は、ご近所さんと花火&爆竹で盛り上がります。うちのお向かいさんは、ミクロネシア出身の人々なのですが、年が変わる瞬間に、すばらしく美しい声で新年の歌を歌ってくれるんです。そのあと、ご近所皆さんで一斉に「ハッピーニューイヤー」とハグをしまくり、こうして賑やかに新しい年を迎えるわけなのです。
…って、ここまで読んで、「大掃除は?」とお思いの方もおられるのでは? 「してません!」というか「できません!」。だって、ギリギリまで仕事なんだもん! でも、いつの日か仕事を引退したその暁には、窓拭きを含め、ちゃんと大掃除をするつもりですけどね。
それでは皆様、良いお年をお迎えください。
■後攻・キョーコ:やらなきゃいけないことてんこ盛り
今年から始まりました明子さんとのローカル自慢バトル。第1回目は「ハワイのお正月」でしたので、今年最後は「ハワイの年の瀬」。それにしても1年の経つのが本当に早いこと。紅白を観ながら叔母たちが森進一の整形疑惑について議論していたのが、昨日のことのようです。
ワタクシ、子どものころから「やらなきゃいけないこと」に取りかかるのが非常に遅い。しかもやらなきゃいけないことの緊急性、重要性が高いほどやりたくないという、どうしようもない性格でございます。
そんなわけでアメリカでは常識となっておりますホリデーシーズンのグリーティングカードは、毎年取りかかるのが遅いのでクリスマスには間に合わず、新年の挨拶になっていましたが、今年のワタクシ、ちがいました。
11月末に娘を近所にビーチに連れ出し、カード用の写真撮影。12月に入る前にカードを注文しました。これまではコストコで作っていましたが、3年ほど前から「Zazzle」というオンラインの印刷会社を利用しています。デザインがステキで、なにより印刷ミスなどなく、1週間以内に届くのが有り難い。今年は久しぶりに「明けまして…」ではなく「メレカリキマカ」のカードを作りました。
12月10日にはアラモアナセンター内の郵便局に向かい、長蛇の列にもひるまず、30分ほど辛抱強く並んで郵送も完了。クリスマス用の切手も買いました。そしてこの日は親戚や友人へのクリスマスギフトも購入するという、信じられないような頑張りを発揮する今年のワタクシ。
例年通り、期間限定オープンのカレンダーショップで来年のカレンダーも購入しました。毎年旅をしたい場所のカレンダーを買っているのですが、今回は2017年になんとしても訪れたい「サンフランシスコ」のカレンダーを選びました。2015年は「ロンドン」、2016年は「パリ」を選びましたが、どちらも実現できず…。
そして一家で、毎年この時期にテレビで放映されるアメリカ映画『素晴らしき哉、人生!(It’s a Wonderful Life)』を観て、自分にないものを嘆くのではなく、あるものに感謝する生き方を(毎年)気付かせてもらいます。クリスマスが大好きだった義父のお墓参りも、この時期のわが家の決まり事のひとつです。
今年、ワタクシが周りを不安にさせるぐらい、テキパキと年の瀬にやらなきゃいけないことをこなしていったのには理由があります。
11月初旬にやる予定だった家のフロアの張り替えが延び延びになり、12月22日から作業がスタートすることになったのです。これを逃すといつになるか分からないので、やることにしました。
業者は「3日で出来る」というので、クリスマスはなんとか家で過ごせるかなと淡い期待を抱きながら待っていましたが、注文したものと違う材料が届くなど、アクシデントがつづき…
いまだ帰宅できず…
写真上は12月22日、下は29日夜撮影。
とにかく元日の夕方(ハワイ時間)から放映される「紅白歌合戦」までには、終わってちょーだいと不安な年末を送っている、ワタクシでございます。
キョーコのプロフィール

神奈川県の鵠沼生まれ、茅ヶ崎育ち。丙午のバブル世代。
1988年からハワイ在住。日本語が飛び交わない米本土の田舎町に留学しようとしたが、父親に猛反対され、交渉の末に決まった留学先がハワイ。
家族
学生時代に知り合った韓国/日系4世の夫と、40歳目前でやっとこさ授かった娘の3人。大規模な再開発計画が進行中のオアフ島カカアコ地区在住。
ローカル歴
1991年からハワイ観光局マーケットリサーチ部にインターンとして勤務、翌年からフルタイムのアジア太平洋地区担当職員に採用される。ローカル率95%の職場で、ハワイアンカルチャーやピジン英語、さらには「仕事は楽しく、職場にはおやつ常備」の精神を学ぶ。
入社5年後、マーケットリサーチの仕事が外部委託されることになり、部署解散。翻訳業などを経て、1998年から創業1912年の日本語新聞社「ハワイ報知」に編集部員として勤務。日系退役軍人や県人会、ゲートボールクラブ、舞踊団体、文化交流グループ、日系食料品店など、さまざまな分野の取材を通じてローカルライフにどっぷりと浸かっていく。
ハワイに支部がある日本の俳句結社「ゆく春」の主宰と取材を通じて知り合い、俳句に魅せられる。数年に渡る主宰からの添削指導を受け、時間のあるときに「ハワイ歳時記」をもとにハワイらしい俳句をぽつぽつと詠んでいる。最近短歌をはじめた明子女史にライバル意識をメラメラと燃やしている。
2013年思い切ってフリーランスに。ハワイ報知のほか、ハワイアン航空機内誌「ハナホウ」やMyハワイなどでローカル情報やハワイアンカルチャーに関する記事の執筆、翻訳作業に関わる。
好きな言葉
ハワイアンスタイルバンドのヒット曲のタイトルにもなった“live a little(もっと人生楽しもう)”。更年期とミドルエイジクライシス(中年の危機)に陥り気味の自分に言い聞かせている。
キョーコのブログはこちらからご覧ください。
明子のプロフィール

福岡県福岡市生まれ大阪府堺市育ち。
現在はオアフ島モアナルアバレー在住。同じくバブル世代。1999年からハワイ在住。
家族
夫(中国、ポルトガル系、その他もろもろ。ハワイ島カウ生まれ、オアフ島パウオアバレー育ち)。義母(ポルトガル系。ハワイ島カウ生まれ)。子なし。
ローカル歴
大伯父2人がハワイ島のプランテーションに移民。1人は日本に戻るが、もう1人は契約終了後もハワイに残り、オアフ島で内装業を営む。子ども時代より、大伯父から送られたマカダミアナッツなどに親しみ、ムウムウ着用。大学時代、オアフ島リーワードに居住していた叔母の家を訪ね、一瞬でハワイの虜に。将来ここに住むと一人誓う。
1994年、語学研修にハワイへ。3ヵ月のつもりが縁あって1年半滞在。その後就職し貯金に励み、1999年ハワイ大学(UH)アジア太平洋研究科に入学。大学&大学院と通算7年通う。学生時代にMyハワイ(当時はハワイの歩き方)にて、大食いクラブ会長A子の名前でB級グルメ情報やB級生活情報などを連載。ハワイのパパママストアをこよなく愛するようになる。
並行してハワイ出雲大社でボランティアをはじめ、その縁でHawaii Pacific Pressでインターン&弟子生活。弟子生活は10年以上にも及び、442連隊、MISなどハワイならではの歴史に心惹かれるようになる。また、YOH(ヤング・オキナワンズ・オブ・ハワイ)という盆ダンスクラブにも加入。退部した今でも沖縄系の盆ダンスの振り付けはばっちりで、あまりの踊りっぷりに驚かれること多数。
某取材でキョーコさんを紹介され、年齢が同じ&共通点多数で意気投合。Myハワイに誘う。紆余曲折を経て、今回の連載が実現。キョーコさんの俳句に対抗したわけではないが、昨年、隔月短歌同人誌「ふゆみどり」を何気なく手に取りいたく感激、ハワイ短歌会に入会。久々の若手気分を味わっている。
好きな言葉
“If can can if no can no can (やれたらやるし駄目なら駄目、気楽に行こうぜ的なピジンのスラング)”。
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