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ハワイ歩き方事務局
人気連載「ウクレレを始めよう」

第04回 すてきなおやじ トロイの巻

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2006年05月10日

第4回 すてきなおやじ トロイの巻

皆様、はじめまして! レレレの姉さんから引き継いで、今週からウクレレ体験記を書かせていただく事になりました。どうぞよろしくお願いしまーす。友達の薦めでウクレレを始めてから3ヶ月、初心者ながらすっかりはまってしまい、ふと気がつけばウクレレを手にしている毎日です。なんだか適当にポロポロ弾いているだけで、それなりの雰囲気がでるのがウクレレの良いところ。とってもハードルの低い楽器なのです。高校時代にギター、大学時代にベース、と立て続けに挫折した経験のある私ですが、ウクレレは全然大丈夫。弦は、いたって柔らかいし、コードだって「えーこれだけでいいの?」っていうくらいシンプルなのです(指一つだけで押さえる、とか)。まあ、技術的な話はおいおい書いていくとして、今週は華やかに、ライブのお話を…。

Troy Fernandez

皆様は『PALOLO(パロロ)』というユニットをご存知ですか? ヒット曲『NOHO PAIPAI』、『KAWIKA』等で有名な、『KA’AU CRATER BOYS(カアウクレーターボーイズ)』というハワイアンバンドのウクレレ奏者、Troy Fernandezが幼馴染のChino Monteroと組んだ、別ユニットなのです。友人であり、私のウクレレの師匠でもあるT君はTroy Fernandez(以下、トロイと略。)を心のヒーローとして思いっきり尊敬しているのですが、彼に誘われて、パロロのライブに行ってまいりました。他にはウクレレ仲間のI君はじめ、総勢9人で繰り出しました。

まず1回目は、4月29日の夜9時。場所はアロハタワーの『ゴードン・ビアーシュ』です。テラス席の一角に仮設の舞台が作られており、少し早めに着いたにも関わらず、近くの席は満杯でした。演奏が始まる直前にようやく席を見つけ、まずはゴードンご自慢の手作りビールをのんで勢いをつけ、舞台前へ。柱と植え込みの間、誰の邪魔にもならない空間に、T君、I君とともに陣取り、トロイを待ちました。コアの木目がとても綺麗なウクレレを持って出てきたトロイは、チューニングしていたと思いきや、なんだか気楽な感じで演奏をはじめました。ちょうど友達同志で楽器を弾いているうちに、いつのまにか真剣な大セッションになっていた、そんな感じです。

写真のとおり、トロイはでっかいおやじなのですが、ウクレレソロは鳥肌が立つほど繊細で、一つ一つの音がビンビンときわだって聞えました。あんな大きな手で、良く引っかからないものだと思うのですが(彼のウクレレはコンサートタイプ)、彼の手はフレットの上をハチドリのようにすばやく移動し、心地よい響きを奏でるのでした。私達3人はもう舞台に釘付け、足を支点に前30度くらいに傾き、口をあけ、目をうるうるさせながら舞台をただただ見続けるのみでした。が、ライブ自体は非常にカジュアルで、メインランドからの観光客とおぼしき白人達が舞台前で踊ったり(ちょっと邪魔だったんだけどー)、お洒落にきめこんだロコのカップル達が舞台に合図を送ったり、と何だかフレンドリーなのんきな気分で進むのでした。さすが、ハワイ。舞台上からは、Chinoが私達にも話し掛けてくれ、目をハートにしながらトークをきめるT君の姿も。

7、8曲終わったあと、彼らは1度休憩をとったのですが、その後彼らがチューニングをしているときに、何を思ったかI君がふらふらと舞台に近づき、彼らと2、3言会話していた、と思ったら、突然彼が大好きなKA’AUの『NOHO PAIPAI』(KA’AUのセカンドアルバム『Valley Style』に収録)が始まりました。I君はひそかにリクエストしていたのですが、彼らは「うーん、それはちょっとできないな」、「ま、明日な」って感じだったらしいのです。なのにすぐ演ってくれるなんて! なんて洒落たおやじ達なんでしょうか! 突然のヒット曲『NOHO PAIPAI』の演奏にロコは大喜び。あちこちに拍手と口笛がとびかいました。I君は「もういつ死んでもいいよ〜」なんて、涙目になっている始末。おやじの魅力に完全にはまってしまった私達は、心臓をバクバクさせながら、憧れの人とのひとときに酔いしれていたのです(飲んだくれていた、という説もあり)。

日付もかわって12時半頃、しばらく引っ込んでいた彼らが三たび舞台に出てきました。私はひそかにデジカメを持参していたのですが、その時点で、彼らの姿は遠くから2、3枚しかとれていませんでした。写真を撮るのは失礼な気がしたのと同時に、演奏に夢中ですっかりシャッターチャンスを逃してしまっていたのです。T君に写真を撮るなら今が最後のチャンスだとけしかけられ、私は勇気を振り絞って舞台のまん前に出て行きました。トロイにちょっと目礼してから、シャッターを押したのですが、そのときトロイはなんとにっこり笑って、シャカをしてくれたのです(写真)。I君ではありませんが「もう死んでもいいよ〜」って気分で、嬉しくて、楽しくて、顔がにやけるやら、泣けてくるやら。とにかく、とても粋で、格好良くて、気の良いおやじ達なのでした。

前回のライブですっかりトロイにはまってしまったT君と私は、5月1日、今回はハワイ大学でのライブにも行ってまいりました。12時から1時の間の、お昼の時間だったのですが、私は12時半まで授業があったため、30分遅れで駆けつけました。先に来ていたT君と合流、キャンパスセンター前の階段に座って、くつろいだ気分でライブを楽しみました。曲は前回とほぼ同じでしたが、前回サイドギターだったChinoが今回は中央でリードギターを弾いており、ドラムの人も違っていたりと若干編成が変わっていました。私の大好きな『KAWIKA』(KA’AUのファーストアルバム『TROPICAL HAWAIIAN DAY』に収録。)をまたまた聴いて、大感動! 名曲中の名曲だと思いますね、これは。で演奏終了後、T君と私は舞台の近くでうろうろしていたのです。そしたらトロイがこちらに歩いてくるではありませんか。T君は思わず、トロイに歩み寄って話し掛けてしまったのですが、トロイは私達に前からの知りあいみたいに、快く答えてくれました。トロイに「君はサーフィンするのか?」と聞かれ、「YES!」と答えるT君。トロイは「これからサーフィンしに行くんだ、また海で会おうぜ! 兄弟!」ってがっちりと握手してくれ、ブルーのでっかいピックアップで去っていきました。私とT君は思わずその場で踊り狂ったあと、興奮冷めやらない思いで30分も歩き、ベレタニアのハワイアンレコードへ(私達の気分として、CDは出来るだけハワイ資本のお店で買う事にしています)。おのおの2枚ずつCDを購入して帰ったのでした。試験で参加できなかったI君は後日この話を聞いて、大嫉妬でした(でも彼はサーファーなので、海で会えるはず)。

トロイのような大スターが、Tシャツと短パンで、ビーサン引っ掛けた姿でフラフラ歩いてて、私達のような貧乏学生にも気軽に話し掛けてくれる、そんなハワイが、ハワイアンが大好きです。
ってわけで、今回は超極私的な、ライブ体験記をかかせていただきまして、どうも申し訳ありません。あまりに強烈な感動だったので、ちょっと皆様にもお知らせしたいな、ってことで。日本でも『KA’AU CRATER BOYS』のCDはタワーレコードなどで、比較的簡単に手に入ると思います(PALOLOは入手困難かも)。皆様も機会があれば,是非聴いてみて下さいね。ハワイのムードを間近に感じていただける事と信じています。

次回からは、ウクレレに関するさまざまな事を、少しずつお話して行けたら、と思っています。ウクレレ好きな方、始めてみようと思っておられる方、皆様にウクレレというものを通じてハワイの空気を少しでもお届けできたら、と思っています。これからもどうぞよろしくお願いしますね。(ウクレレ娘。)

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