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ハワイ歩き方事務局
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第07回 賞金大会に挑戦

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2004年10月21日

第7回 賞金大会に挑戦

ハスラーたちの熱い夏
今夏、海の向こうの五輪発祥の地、ギリシャ・アテネではオリンピックが行われ、世界中のアスリートたちが集って盛り上がりました。ここハワイでも、実はハスラーたちの熱い戦いが繰り広げられているのです。「ベルベット・タッチ」という、私の原点ともいうべきビリヤード場で、8月から10月中旬までの約2カ月半にわたって、毎週日曜日の午後4時から激しい熱戦が繰り広げられています。5人1組になって1つのチームを作り、総当たりのリーグ戦で、最終的にどのチームが勝ち星が多かったかで優勝を決めます。優勝すると賞金がもらえるので、みんなこぞってこの熱い戦いに出場し、賞金を獲得しようと必死なのです。私の友人たちも、「ミステリー・メン」というチーム名で参加することになり、彼らの試合を見に行ってきました。


キャロル無しで果たして戦えるのか、ミステリー・メン

●チームのピンチ
我らがミステリー・メンのキャプテンは女性のキャロル。彼女がみんなを取り仕切り、対戦相手を見て、誰を戦わせるか、ということを決めます。レベルもAクラスで、ビリヤードの腕もなかなかのもの。とっても頼もしいキャロルは、みんなの精神的支えのようです。ところが、初日の試合が終わった後、みんなを呼んで話があるというのです。「あのね、この戦いのためにみんなを集めておいてなんなんだけど、実は私、JETプログラムで日本に行くことになったのよ。しかも、来週から急に…」。言いにくそうに話した後、みんなの顔を見回しました。他のメンバーは、全員固まって動きません。そんな中、ショーンが、「え? 今、なんて?」ともう一度確かめるように質問すると、「それがね、来週早々にJETプログラムで日本に行くことになって、この戦いに参加できなくなっちゃったのよね」と、答えたのでした。

この「JETプログラム」とは、地域の外国語教育の充実や国際交流を推進するために、日本の地方公共団体が外国人を招致するプログラム。主に、公立学校での英語教師をする人が多いのですが、国際交流が盛んになってきている昨今では、皆さんの中にも自分の住む地域に、このプログラムで来日している外国人を見かけたことがある人も多いかもしれませんね。アメリカ人も全米中から、豊富な人生経験を積むためにこのプログラムに参加しています。特に、ハワイは日系人も多く、日本に興味を持っているロコたちがたくさんいますから、必然的に競争率も高くなってしまうんですよね。おばあさんが日本人のキャロルもその一人で、自分の祖先が生まれ育った日本に住んで、英語教師として働いてみたいと思ってJETプログラムに応募したところ、合格したようなんです。そのキャロルの夢が叶うんですから、応援してあげたいと思う反面、チームの大黒柱を失うのは、やはりみんなにとって複雑な気持ちだというのがその場の雰囲気で伝わってきました。でも、みんなも、キャロルの人生にとって、その経験が大きくプラスに作用することは分かっているので、すぐに「おめでとう」と言って送り出していました。しかし、問題は、キャロルに変わるメンバー… 果たして、そんなに簡単に見つかるのでしょうか?


私の原点ともいうべきビリヤード場「ミステリー・メン」

●私が補欠?
キャロルが去った後、その穴を埋めるために、サモア出身のラタが入ることになったのです。が、このラタ、日曜日の都合がその週によって変わるらしく、「確実に、毎週これないかもしれない」というのです。そこで、念のため、補欠として白羽の矢が立ったのはなんと私。「レベルAのキャロルやラタの代わりに、レベルD-(マイナス)の私が務まるはずがないよー!」と言うと、新キャプテンのライアンが、「いや、大丈夫。実はこの戦いはレベルに応じてハンディキャップがもらえるから、例えレベルAの人と対戦しても勝つ可能性は十分にあるんだよ」と私を説得にかかりました。私も最初は渋っていたものの、ライアンのハンディキャップという一言を聞いて、私の目はキラリ! しかも、私のD−という最低なレベルでは相当なハンディをもらえるはず。これはチャンス! しかも補欠だし、「まぁ、あまり難しく考えなくていいかな」と補欠の登録をOKしたのでした。かくして、私も、「ミステリー・メン」の仲間入りを果たしました。


フットボールをダンボールの穴に入れて楽しみます。

●ゲームの前に…
このベルベットでの戦いですが、午後4時からビリヤードのゲームが始まることになっています。でも、その前に毎週レクリエーション・ゲームが用意されていて、チーム外の人とも交流を深められるようになっています。日本でもおなじみの、歌のイントロで誰の何の曲かを当てたり、フットボールの小さいボールを離れたところから投げて、ダンボールで作った穴に入れる、というゲームをしたりと、毎回趣向を凝らしたゲームが用意されています。こうすることによって、プライドをかけたビリヤードの厳しいゲームの前にリラックスできるという作用もあるかもしれませんね。いずれにしても、ビリヤードのゲームだけするのではなく、「せっかくみんな集るんだから、一緒に楽しもうよ」という雰囲気作りがアメリカ人は本当に上手ですね。

次回は、私の奮闘? ぶりをお伝えします。お楽しみに

●ベルベット・タッチ
住所:679 Auahi St., Honolulu, HI 96813
電話:(808)528-4900

14台のプールテーブルがあるビリヤード場。曜日により、割引特典あり。
月曜日:20:00〜24:00は学生割引で50%オフ
水曜日:20:00〜24:00はレディースデーで女性のみ50%オフ
木曜日:20:00〜24:00は全員50%オフ

プロフィール
ノリコ: 中学2年の時、アメリカで1カ月ホームステイ・プログラムに参加。全てが日本と正反対のアメリカに魅了され、「将来、ここに住むぞ」と心に誓う。高校で英語科に進むも、なぜか大学ではロシア語を専攻。大学卒業後は、なぜか某銀行のシステム会社で3年間勤務。現在、ハワイの歩き方編集部でインターン研修中。「人生に酒と笑いあり」がモットーの薩摩おごじょ。

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