■ミス・アロハ・フラ、花の3人娘
私のフラ・ハラウには、3人のミス・アロハ・フラがいます。2003年にミスになったジェ二ファーは、本当に「フラに生きている」って感じです。何度もメリーモナークの舞台を踏んでいるベテランですが、未だにレッスンから帰っても復習をすると言っていました。怠け者の私には実に耳が痛い話。急に古い曲をクラスで踊らされても、彼女はちゃんと覚えています。私なんて3歩歩いたら忘れちゃうのに。2004年にミスになったナターシャ、彼女はいつも笑顔で基本的にハッピーな人。お顔も美人さんですが、スタイルの良さはピカイチ。おまけに頭もいい。天はニ物を与えるんだなー… 今はステキな旦那様と可愛いベイビーにも恵まれフラは休業中。2005年のマイレちゃん、彼女は3人の中で一番ワイルド。でも誰にでも優しく、とっても面白い。最初の2人が出場した時は、私はまだメリーモナークに出ていなかったので、どんな練習をしていたのか良くわかりません。でも、マイレの時は、ずっと見ていたので、ミスになった時は本当に感動でした。本番直前のリハーサルの際、彼女が踊り終わったとき、周りで見ていたフラシスターたちは号泣。もちろん私も、自然に涙が溢れて止まりませんでした。会場のハワイ島ヒロに旅立つ前の最後の練習の時、マイレが一人で踊り、それを見たクムは、「She is ready.(彼女は、準備が出来ているわね)」と一言、その言葉に笑顔でうなずくマイレ。そしてタイトルを取ったマイレ。クムには取れると、確信できていたようにも思えます。これで万が一取れなくても、クム的には満足の行く仕上がりだったのでしょう。この後、何度となく同じ舞台に出る機会があり、マイレはミス・アロハ・フラを勝ち取った際に踊ったアウアナを踊ります。私は曲を聞く度に、未だにあの時の感動が甦り、目が潤んでしまいます。でも世間では、この3人が続けてミスを取ったので、色々な噂も出ていたようです。
ジェ二ファーがミスに出る直前、あるフラ雑誌から、フラガールの取材をしたいと言う申し出があり、ジェ二ファーが取材を受けました。そして、その年に彼女がミス・アロハ・フラに輝いたので、「最初から決まっていたんじゃないか?」と言うような事を言う人もいたようです。しかし、雑誌側からは最初、「ナターシャを!」というリクエストだったのです。でも、この年ジェ二ファーがミスに出るという事で、クムは「ジェ二ファーを取材してくれ」と、変更したのです。メリーモナークは華やかな舞台の場です。舞台に出る人はみんな色々な犠牲を払い、何ヶ月もの努力をしてたった7分の舞台にすべてを賭けます。でも、そんな苦労はもちろん見せないし、見せてはいけません。舞台だけを見ている人たちにはそんな裏事情は解りません。実際、私もそうでした。私より先にハワイ入りした昔のフラシスターあこちゃんは、ここ何年もあのカムエラより、メリーモナークに出場しています。「いいなー、メリモ出れて」と言う私に、「でもねー、色々あるんだよ」と彼女はこぼしていました。「ふーん… でも出れるだけいいじゃない!」と、思っていました。その後、お互いが出場することになった時、あこちゃんの気持ちがよく解りました。経験した者にしか解らない気持ちです。お互いライバル校同士ですが、今でも慰めあい、励ましあって頑張っています。待ち負けは関係ありません。彼女のチームが勝てば、私は素直に「おめでとう、素晴らしかった」と、心から言えます。クムフラはいつも言っています。「勝敗は関係ない。どれだけのものを舞台で見せられるかが問題だ」と。優勝のためではなく、クムが納得できるフラを踊り、みんなを感動させることが大事だと。実際、クムのお気に入りの年は、全く賞をかすりもしなかったそうですが、「あの年は素晴らしかった」と、今でも言っています。入賞すればそれはそれで嬉しいけど、それよりも7分間全身全霊で踊りきり、舞台から降りた瞬間のすがすがしさにかなうものはありません。 さて、今年のメリーモナークですが、実は私、諸事情が色々ありまして、出場できそうにもありません。今のところ練習には出てるけど、まだクムに出れないことを報告してないのです。理由が理由だけに、大丈夫だとは思うけどやっぱり… ちょっと恐いよー。
(つづく) (2009年2月更新)
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