■メリーモナークな日々
私たちフラダンサーのメリーモナークは、ハワイ島ヒロで開催される1週間だけではありません。1月にレッスンがスタートした時から始まっています。そしてレイリリースをするまでは、終わりません。その間には、ファンドレイザー(資金集めのイベント)、フラ衣装作り、ブレッシング(祈祷)ディナーやKapu(禁止事項)キャンプがあり、これは出場するに当たり絶対しなくてはならないことです。1月は大体週に2日位のレッスンですが、ベーシックが主なので時間が短くても体力的には一番きつい。2月に入ると、週3〜4日のレッスンになり、衣装作りやキャンプが課せられます。基本的にアウアナドレスはオーダーですが、カヒコの衣装は染めから入ります。最初に、1着見本が作られ、週末を利用して染物隊が出動。ガスバーナーで大きな鍋に染料を入れ、地の色を染めていきます。その後乾かし、その年のデザインを付けていきます。スポンジを使ってポンポンとスタンプしていったり、ペンで線を入れたり。毎年必ず参加者以外のフラシスターが、手伝いに来てくれて流れ作業ですが、自分の衣装には必ず本人が関るように呼んでくれます。この作業はもちろん屋外なので、バッチリ(?)日焼け覚悟。
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「ファンドレイザー」はあまり日本ではなじみのない言葉かと思いますが、ハワイではすごくポピュラーな資金調達法。クッキーを売ったり、カーウォッシュ(洗車)をしたり、私のハラウでは毎年10月にハロウィーンパーティならぬ、「ハラウイーン」パーティが催されます。自分が売ったチケット代が自分の資金に加算されるのです。このイベント、私の一番好きなというか、一番力を注いでしまうイベント。みんな本格的に仮装してきて、本当に面白いんですよ。衣装コンテストなんかもあって、ノリノリな私は必ず参加します。過去に、原始人、キューピッド、フラガールランプ、フレイバーフレイブになって参加しましたが、惜しくも入賞せず… フラガールランプの時はいけると思ったんですけどねー。クムも絶賛してくれたのに。でも負けずにまた、アイデアを振り絞り、フラシスターを説き伏せ、ダイナマイトボディをさらけ出し、シンクロナイズドスイマーに変身しました。もちろん2人でシンクロしてきました。おかげで3位入賞、$75をゲット。去年は日本だったので参加できなかったけど、来年も頑張ります。良かったら皆さんもお越しくださいね! あ、チケットはぜひ、私からお願いしまーす! ちなみにクムは、紅白で小林S子さんや、美川K一さんと張り合えるぐらい凄いです。クムを見に来るだけでも価値ありですよ(笑)。
さてブレッシングディナーですが、これはクムのお宅の庭で毎回行われます。身を清めるもので、アラカイが儀式で食べる物の意味を説明し、それを理解しながら噛み締めます。ラウラウ、ロミロミサーモン、スイートポテト、ポケ、岩塩、ポイ等です。そしてブレッシングをした日より始まるのがKapu。ハラウによって期間は違うようですが、私のところはいつも1週間。この間に禁止なのが、タコやクムという魚を口にすることや、異性との接触。衣装作りの時もそうですが、悪いマナから遠ざかるように、ネガティブなことを考えない、悪口などを言わない、などなど。異性との接触は、ストリクトなところはとても厳しいようですが、私のところは触れるくらいはOK。でも普段、挨拶をキスでするけれど(ほっぺにね)この時期は少し距離をおいてします。(私のダーリンは天の邪鬼なので、普段はラブラブ嫌いで寄ってこないくせに、私がKapuに入るとわざと近寄ってくる不届き者。本当に困ったさんであります。)そして、ティ−リーフを少しづつ千切り、みんな大会当日まで肌身離さず体につけておきます。大体のワヒネはブラの中に入れますが、カネは別にティーリーフでブレスレットを編み、そこへ編みこみ腕や足首に巻きつけたりする人も。これはみんなが一体となって頑張れるようにです。この様にメリーモーナークは、ただ踊りを練習し、チャントを覚えて舞台に立つというだけではありません。
(つづく) (2009年2月更新)
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