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ハワイ歩き方事務局
人気連載「ハワイ出産物語」

第08回 ラマーズ講座

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2002年05月14日

第8回 ラマーズ講座


●開かれた母親学級
日本での「母親学級」にあたるのがハワイでの「ラマーズ講座」。そう、あの「ヒッ、ヒッ、フ〜」で有名なアレですね。わたしが長女の妊娠中に受講したカピオラニ病院主催の講座は、週1回2時間、計4回で終了するカリキュラム。ラマーズ法の習得に限らず、出産全般に関する情報を学べるように組まれていました。参加はパートナーと2人で… となっており、大抵は夫婦またはボーイフレンド(要するに子供の父親)と仲良く参加しますが、中には出産時に夫が海外勤務で立ち会えないため、出産に立ち会うことになっている友人と受講というプレママもいました。こんなところも何だか「開けてる」って感じで、好感を持てました。

さて、初回のこと。夕方、夫と二人、通い慣れた病院内を「ピロウ(まくら)持参」という、何だかシマラナイ格好で一路、教室へ。そこには、やはりどこか照れくさげなパートナーを引き連れた妊婦が約10名ほど集っていました。これだけお腹が突き出た妊婦が集合すると圧巻です。講師の先生は、この講座のベテラン講師のベティ先生です。まずはカリキュラムの簡単な説明の後、緊張を解きほぐすための自己紹介が行われました。それによると、10年前に長男を出産したという1組を除き、全員が第1子の出産で、出産という人生の一大イベントを夫婦で共有していいお産がしたいという、結構モチベーションの高そうな夫婦が多いように思われました。まあ、行政主導で行なわれる講座ではなく、受講料を払って、仕事の後に参加している訳ですから、自然とそうなるのでしょうか?

その自己紹介ですが、「子供には夫(または妻)のどこに似てほしいか」を最後に言うようになってました。みんな結構「妻の美しいところ」とか「夫の優しいところ」なーんていう模範回答が多かったのです。が、そこは結婚生活9年にもなろうかという私達、夫の回答は「妻の忍耐力」、わたしの回答は「夫の長いまつげ」というもので、なぜか笑いをとってしまったのでした… こうして和気あいあいとした雰囲気の中で始まった初回の講習の後半は、お産の流れを知るためのビデオ鑑賞です。と〜ってもリアルな(ハイ、全部見えちゃうんですよ〜!)出産シーンが3パターンほど紹介されていて、なんだか急に出産が生々しく、現実味を帯びてきました。赤ちゃんが無事に誕生した瞬間には、ウルウルしている参加者もいたりして、「もう明日は我が身!」という盛り上がり具合です。

●ピロウ(枕)も活躍?!
第2、3回目の講習では、本格的なラマーズ法による呼吸法の練習、陣痛の痛みを和らげる体位(それもパートナーも参加して)の練習などが主な内容でした。ここでようやく持参したピロウが活躍する訳ですが、とにかくこれが「こっぱずかしい!」。いくら出産間近とはいえ、夫が後ろにくっついたり、前になってもたれたりして、マジに「ヒッ、フーしろ!」と言われても… シャイな日本人には、かなりツライものがあるかもしれません。ついつい、そこここで吹きだしては夫にひんしゅくをかっていたのを覚えています。あと、こちらでは無痛分娩が普及しているので、使用されている薬の種類や入れるタイミングなどについても詳しい説明がありました。分娩が進んでからでは医師の説明を聞く余裕はないだろうし、判断力も落ちているかも知れないので、この部分に関しては大いに助かりました。

最終回には、病院内の施設の案内ツアーが行われました。実際にLDPの中で設備や備品を見せてくれたので、自分で持参する必要があるものも分かり、また精神的にもこれから利用する施設が勝手知ったるものであるというのは、大きな安心感をもたらしてくれたように思います。

●準備講座も充実
さて、ここで紹介した「ラマーズ講座」以外にも、カピオラニ病院では数々の準備講座が用意されています。わたしも最もポピュラーなラマーズ講座に引き続き、「新生児育児(Infant Care)」の講座を受講しました。なんせ未経験の分野ですし、日本とアメリカではやり方に違いもあるだろうと推測し、この際、少しでも知識を蓄えておこうと考えたのです。新生児育児の講座は、確か週1回2時間、計3回行われました。揃えなければならない赤ちゃん用品(例えばカーシートは退院時から必要です。クーファンは不可)とその規格についてとか、自宅をチャイルド・プルーフする方法、沐浴の指導、母乳の与え方や授乳のテクニックなど、必要な情報を満載した講座でした。育児書を読んでもなかなかピンとこない紙の上の情報が、実際に練習したり、質問したことで随分、身についたように思います。両講座を併せると約2ヶ月も講習通いが続いた訳ですが、それに見合っただけの報酬は十二分にあったと思いました。

最後に紹介するのが、数ある講座の中でもラマーズ講座と並んで私たちがエンジョイした「Sibling Preparations(お兄ちゃん・お姉ちゃんになるための準備講座)」。これは今回の第2子の妊娠時に、長女ステフを連れて受講した1回きりの短いものですが、とっても楽しい内容でした。「3〜6歳くらいの長男、長女たちが新しい家族の一員である赤ちゃんを楽しく受け入れることができるように」、と考えられた講座で、私達の時は6〜7組の親子が参加していたでしょうか。まずは、集まった子供たちにインストラクターが赤ちゃんの到来をテーマにした絵本を読み聞かせます。その間、両親は「長男、長女をどう扱えばいいのか」をテーマとしたビデオを観ます。その後、子供たちが赤ちゃんにミルクを与えたり、沐浴をしたりという練習をするのですが、参加したプレ・お兄ちゃん・お姉ちゃんの誇りに満ちたその奮闘ぶりの可愛らしかったこと! ステフも「自分が赤ちゃんの世話をするんだ」と自信に満ちあふれ、輝くばかりでしたよ。この講座のお陰(?)か、赤ちゃん返りをすることもなくスムーズに今日に至っています。

さて、盛りだくさんの講座を受講したい人へのアドバイスを最後に一つ。受講日程は余裕をもって組むこ
と! 講習が臨月にもつれ込んだりすると、稀に出産が早まってコースを終了する前に出産、な〜んてことにもなりかねません。実際に新生児育児の講座に参加していたプレママの一人がそうなってしまい、最後の1回はガウン姿で病室から参加していましたから… さすがに、ちょーっとこれはキツそうでしたよ、ご用心!

プロフィール(わたしと家族の紹介)
わたし:愛称「がっちゃん」こと前田和子。ハワイ在住14年目。オペレーション・スーパーバイザーとして大手旅行社に勤務後、長女出産。「ハワイの歩き方」のエディター(育児休職中)で、現在2人の女児(4歳、5ヶ月)の育児に奮闘中。只今の生き甲斐は、子供たちが寝た後にホッとしていただくコーヒーと速読(ヤレヤレ)。
パパ:ぎりぎり49歳で2女の父になった超遅咲きパパ。ゴルフ三昧の定年人生は望むべくもなく、愛娘のために「死ぬまで働きつづける」のが今後の課題。職業はハワイ諸島の開発予定地の発掘調査を手がける考古学者。特技は子供を放りなげ続けるプール遊び。(当然ながら子供には超好かれます。ここまで体張って遊んでくれる大人はめったにいません)。
ステフ:長女。現在4歳半。妹を「マイベイビー」と自慢のタネにするのが得意。将来の夢はバレリーナと公言しつつレッスンに通うが、いまだにスキップができない。起き抜けに1枚、食後に1枚、寝しなに1枚と、お絵かきがやめられない元気いっぱいのプリスクール児。園ではクイン君という熱狂的なファン約1名を従えている。
クリス:次女。2001年9月11日に生まれた強運の持ち主。特技は、夜ひとりで勝手に眠れること。最近自分の足を発見したことがうれしくてたまらない5ヶ月児。腹ばいは苦手。愛称はちいちゃん(ミドルネームがちのちゃんです)だが、近頃はちーちー→ちーにまで簡略化されている。



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