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ハワイ歩き方事務局
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第08回 カワイアハオ教会

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2007年12月08日

第8回 カワイアハオ教会

●ハワイ最古のキリスト教会


珊瑚造りの教会下には、工事前に納められたハワイ語の聖書が埋められているとか

今回ご紹介する伝説の地は、ホノルル・ダウンタウンにある「カワイアハオ・チャーチ」。イオラニ宮殿やカメハメハ大王像から徒歩1、2分の場所にある壮麗な大聖堂です。ハワイで挙式する日本人カップルに人気の教会なのですが、1842年に建立されたハワイ最古のキリスト教会でもあります。当時のハワイ王国の君主カメハメハ3世の命によって建造され、歴代君主の戴冠式や結婚式、葬式などが行われた、大変由緒ある教会という訳です。当然、スピリチュアルな話、ちょっと怖い話もたくさんあるのですが、それをお伝えする前に、もう少し教会の由来などをご説明することにしましょう。


地名の由来になった王族ハオの泉が今も庭に残されています

●海から浮き上がった教会
ハワイ王朝の礼拝堂だったということから、「ハワイのウェストミンスター寺院」との異名をとるカワイアハオ・チャーチですが、教会が完成した当時は「石の教会」とも呼ばれていました。というのも、この教会は珊瑚で築かれているからなのです。だから、正確に言えば石の教会ではなく「珊瑚の教会」ですが、昔の人々はこの教会を、親しみをこめて石の教会と呼んでいたんですね。宣教師はこの地に最初は草葺の教会を建てましたが、たび重なる火事や台風で破壊されること4度。そこで、5度目の建築には頑強な珊瑚が使われることになったのです。ハワイアンはカカアコ沖の海に潜り、1個400-500キロもある珊瑚の塊を切り出してはカヌーに乗せ、せっせと岸に運んだそうです。この教会はこうして集められた1万4000個もの珊瑚で造り上げられているのです。「ハワイのウェストミンスター寺院」「石の教会」のほか、「海から浮き上がった教会」と呼ばれることがあるのも、そんな理由からです。


数々の不思議な話が囁かれる教会裏の墓地

建築に珊瑚が使われたのは、その頃まだコンクリートがなく、ハワイで手に入る一番強固な素材が、珊瑚だったからです。が、もう1つ、こんな理由が… 古代ハワイで王族の遺体は、敵の手で汚辱されないように、と切り立った崖の中腹の洞窟や時には海底洞窟などに埋葬されるのが一般的でした。海底洞窟の壁といえば、珊瑚で覆われていますよね。そのため、ハワイの王族がキリスト教に改宗した後も、以前はその墓の内部を珊瑚の壁で覆うという風習が残っていたそうです。ちなみに、この連載の第5回でお話した王家の霊廟、ロイヤル・モザリアムのチャペルも、コンクリートの下に珊瑚の層が張られています。また、その周辺に設けられている王族の地下墓所にも、同様にコンクリートの内側に珊瑚が使われているのだそうです。こうした意味からも、珊瑚造りのカワイアハオ・チャーチは、大変ハワイらしい教会と言うことができるでしょう。


元はカイウラニ王女のワイキキの邸宅に置かれていたベンチ

●夜中に鳴る鐘、パイプオルガン
以上のように、歴史的価値が非常に高く、国とハワイ州の史跡に指定されているこの教会。今も教会の最後席には王族が実際に座ったロイヤルボックスが残されているほか、2階回廊にも21人の王族の肖像画がズラリと飾られ、王朝時代の残り香が漂っています。一方、庭にもハワイ王朝6代目のルナリロ王の墓(ルナリロはヌウアヌにある王家の霊廟「ロイヤル・モザリアム」を好まず、カワイアハオ・チャーチに埋葬されることを望みました。一説によると、カメハメハ4世、5世と確執があったためとという話しもあります)や、ワイキキにあったカイウラニ王女の邸宅から寄贈されたベンチなど、歴史的、文化的な見所がいっぱい。

その歴史の長さに比例するように、この教会は様々な不可思議な話が囁かれるミステリアスな場所でもあります。そもそもこの教会が建つ土地は、王族の水浴び場だったという伝説の地。古来、ここには清らかな泉が湧き出ており、それはハオという位の高い王族女性のお気に入りの泉だったそうです。そのため、この地はハワイ語で「ハオの水」を意味する、カワイアハオと呼ばれるようになりました(庭の一角には、今もこの泉の跡が残されています)。

そのほか、「夜間ひとりでに鐘が鳴り出す」、「白いムームーを着た女性が2階席を歩いている」という不思議な話もよく聞かれます。目撃される女性は、かつてこの教会に通ったハワイ王朝最後の女王リリウオカラニの霊だという声もありますが、白いムームーの霊というのはハワイではよく目撃される姿でもあるので、真相はどうなのでしょうね? また、物心ついた時からこの教会に通っていたという信者Aさんによれば、誰もいない夜の教会で、パイプオルガンが鳴り響くという出来事もあったそうです(教会には2500本ものパイプがついた荘厳なパイプオルガンがあります)。


白いムームーを着た女性が目撃された、墓地の中の小道

●墓地での不可思議な出来事
もう一人、子供の頃から同教会の信者で、以前教会で庭管理の仕事をしていたというBさんに、今回話を伺う機会がありました。教会でのミステリアスな出来事の有無について聞くと、Bさんは「確かに教会でいろんなことが起こってるよ」と答えてくれました。Bさんは夏の盛りなど、日の出前に教会で仕事を始めることもあったそうです。教会裏は墓地になっており、初期の宣教師の墓など、19世紀以来の墓がありますが、「まだ暗い早朝、墓地で仕事をしていたら、人々が歌っている声が聞こえたことがある」とBさん。あたりを見回してみましたが、もちろん周囲に人影はなかったそうです。

また、ある夕暮れのこと。作業中に、Bさんのお兄さんとその小さな娘さんが顔を出しました。しばらくすると、退屈したのか、Bさんの横で遊んでいた姪っ子が言いました。「おじさん、あっちで遊んでていい?」。姪っ子が指差したのは、例の墓地でした。Bさんがなぜかと聞くと、姪っ子は言ったそうです。「だって、あそこで他の子供達も遊んでいるもの」。しかし、Bさんが見ると、そこには何の人影もありません。不気味に思っていると、今度はBさんの兄がやってきて言いました。「あそこで遊んでいる子供達はどこの子だい?」。Bさんが再び墓地に目をやると、今度もまた誰の姿も見えなかった、ということです。


敷地の一角には、ルナリロ王の立派な墓所もあります

そんなBさんも、30年前の子供の頃、同じ墓地で実際に不思議な人影を見たことがあるそうです。広い墓地の中には、教会裏のクイーン・ストリートに抜ける道路があり、ある夜、教会でのイベントの後、Bさんは叔父の車に乗って墓地の中を通過中でした。すると、車の前を白いムームーを着た女性が急に横切ったそうです。車は女性をスッと通り抜け、叔父はあわてて車を止めましたが、女性の姿はどこにも見あたりませんでした。「車の下までチェックしたけれど、誰もいなかった」とBさん。車にはBさんの従兄弟も乗っていて、計3人が白い女性を目撃したそうですが、その女性はいったいどこに消えてしまったのでしょうか。

そして、Bさんが最後に教えてくれたのが、教会地下室の不審な物音。夜になると誰もいないはずの地下で音がするというので、数年前、警備会社直結のアラームが設置されたそうです。「それでも、生き物の体温や何かの動きを感知するというセンサーが、夜中に何度も反応した。そのたびに警備会社が駆けつけたけれど、何も盗られていなかったし、人がいた形跡もなかったそうだよ」。「教会の地下では、いつも何かが起こっている」と、Bさんは声を潜めて語ってくれたのでした。


ハワイ州の史跡にも指定されている、カワイアハオ・チャーチ

このように、数々のミステリアスな話が囁かれるカワイアハオ・チャーチ。しかし、言うまでもなく、ここは今なおハワイの人々に敬愛される大変神聖な教会なのです。実を言えば、私が10年前に挙式したのもこの教会。私自身、大好きな教会でもあります。家からも徒歩15分とすぐ近くなので、散歩がてら庭の泉のあたりをブラブラ歩いたり、教会で一人の時間を過ごすこともしばしばです。ホノルルのビジネス地区ダウンタウンの真ん中にありながら、日中もそれは静かで、まさに「都会のオアシス」といった趣きがあります。皆さんにも、「怖いもの見たさ」とはまた違った意味で、ぜひ足を伸ばしていただきたいと思います。日曜日の礼拝もハワイ語と英語で行われ、それはエキゾチックな雰囲気。ハワイアン・カルチャーに関心のある方、次のハワイではこの「海から浮かび上がった教会」の日曜礼拝に参加して、聖なる気分に浸ってみるというのはいかがでしょうか?

カワイアハオ・チャーチ
住所:957 Punchbowl St, Honolulu, HI 96813 (ワイキキからは2番、13番、エクスプレスB番バスで約20分)
電話:808-522-1333
日曜礼拝:10:30?(教会は週7日、9:00-17:00の間、入場可)

(森出じゅん)

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